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森と林業の本

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2021/04/27

「分けたら資源」だけど、分けたら資源が消える?

津山に行ったのは、コロナ禍ご時世に遠路出かけて飲んで歩き、お城見学するため、だけじゃない。

ちょっと寄ったところがあるのだが、そこで見かけたのが、こんな製材品。

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これ、間柱として購入したものなのだそうだが、無節、せいぜい上小節までの逸品に見える。56枚あるそうだ。

でも、これは最初からそうした商品として購入したのではなく、全体は180枚の間柱だった。

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こちらが、そう。よく見ると死に節もあって、2等品扱いか。集成材のラミナぽくもある。ただ、その中から無節、上小節を抜き出したら56枚あったというのだ。ほぼ3分の1。無節の間柱だったら見る目が変わる。もともと間柱は、荷重を支えることもなく、壁を支える下地だから、少々の節があってもかまわない……はず。でも、やはり無節・上小節を好む施主もいるだろう。

仕分けたら、無節の板として価格を上げることもできるだろうに……と思ってしまったが、おそらく仕分ける手間が無駄なんだろうね。全部まとめて幾ら!と売った方が楽だし、そもそも用途的にはあまり人の目に触れないし。結局は仕分けコストを掛けない分、利益も多いことになるのか。

なんとも、日本の林業の現状を象徴しているように感じた。「混ぜるとゴミ、分けたら資源」という標語があるが、いや分別する手間をかけたら「資源」の価値が消えるのよ。A材でもバイオマス燃料にした方が利益は手取り増えるのよ……。

一見、もっともな発想だ。それが木材の価値全体を下げてしまうのだろうけど。

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