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2021/04/15

恒続林プチブーム?

奈良県フォレスターアカデミーのホームページがオープンしていた。

奈良県フォレスターアカデミー NFAと略すんだ。なるほど(笑)。

奈良県では、スイス・ベルン州と友好提携協定を結び、スイスのフォレスター制度などをモデルとして「新たな森林環境管理制度」を導入。
2020年4月に「奈良県森林環境の維持向上により森林と人の恒久的な共生を図る条例」を制定し、経済性と環境保全を両立する「恒続林」をはじめとした森林管理手法により持続可能な林業を目指しています。
その担い手となる人材を養成するのが、「奈良県フォレスターアカデミー」なのです。

この学校の特徴は、現場作業だけでなく森林管理、それも指導側の人材を養成することだと思っているが、初っぱなの「設立に寄せて」に「恒続林」という言葉が登場する。これまで恒続林のことを持ち出しても、林業関係者どころか森林研究者にさえあまり通じなかった言葉なのだが、こうも当然のように使われていることに感慨深く感じる(^o^)。

思えば、私はいつから恒続林に興味を持ったのだろうか。単に言葉だけなら、若い頃から耳にしていたと思う。「森林美学」なんかも好きだったからだ。ただ、具体的に恒続林とは何かと考え出したのは、いつか。2011年に出版した『森林異変』に登場させているから、その執筆時、2010年以前にはそれなりに勉強していたことになる。興味を持ちだしたのは、その数年前か。いやいや、赤井龍男先生に合自然的林業(天然更新など)の取材に行って学んだときまで遡ると、2000年以前かもしれない。そうそう、まだデジカメは使っていない時代だった(笑)。

とはいえ、学問的興味に留まらず林業現場に恒続林なんて発想を広げようというのは、夢のまた夢みたいな話だったのだが……。

最近、わりと私の周りでも「恒続林」という言葉がよく飛び交い、現実に取り組んでいる人や取り組もうとしている話が出てきている。最初は山主が自分の所有林で行う事例だったのだが、最近は自治体(奈良県がそうだけど)や請け負いでめざす、めざしたいという人が現れている。なんだか、恒続林のプチブームが起きているのだ。

それらの人を勝手に紹介すると差し障りがあるかもしれないが、一つだけ。彼は、自分のブログで書いているのだからよいだろう。

ヤマモリジャーナル

このブログ主は、元は高知新聞の記者だったのだが、林業に目覚めて?休職して林業界に飛び込み、自伐型林業を学んでいたのだけど限界を感じ、考えるところあって神奈川県で独立するという。そして「恒続林思想」なんかを読み始めた(^o^)。

実は、私も取材を受けている。2019年の夏に、高知新聞の記者として、生駒まで足を運んでくださった。森林経営管理法に関して、ということだが、どうも話はこの法案よりも別のところへ向ったのを覚えている。おそらく、その時にはすでに林業界に飛び込む選択肢を考えていたのだろう。ミイラ取りがミイラになったみたいな……。私は賛成しかねたけどね(⌒ー⌒)。

ともあれ、理念としての恒続林があり、理想としての恒続林林業をめざす。そんな人がちらほらと増えてきた。まだ業界的には小さな動きだけど、現状の林業への不満の表れというか、アンチテーゼだろう。少しでも実を結ぶことを願おう。

 

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