ペットにすると、脳は小さくなる?
面白い。こんな記事を見つけてしまった。
ごく簡単に要約すると、家畜やペットのように人に飼育された動物には、脳の縮小がある、ということだ。
・ブタやニワトリは、野生の仲間と比べ、脳全体に占める前脳の割合が約1割少ない。
・飼いならされた猫もヤマネコより脳が小さい。犬の脳は、25%ほど狼より小さい
・ウマの脳は16%、ブタの脳は34%も、そしてイヌの脳は10から30%小さくなった
・家畜化によって:気性がおとなしくなり、人間に服従しやすくなる。すると脳が縮小する。
・家畜化は一般に、成体になると消滅するはずの特徴を保ち続けるよう働きかける。人間を含め家畜化された動物は、野生の祖先に比べて穏やかで社会性が高く、また子どものように見える
・ブリーダーが牛肉や乳製品のより従順な動物を選択するとき、恐怖、不安、攻撃性を制御する脳の部分を縮小する遺伝子を選択している。その結果、人間との接触が最も多い品種の脳は小さくなります。
もともと『獣害列島』の執筆時に、野生動物と家畜の違い、あるいは野生動物が家畜(ペットを含む)になる過程で何が起きるのか。すべての動物が家畜になれるわけではなく、動物の特性がある。それは何か……という点に興味を持っていた。まあ、あまり本では突っこんだことは書けなかったが、人と動物の関係を考える際に避けては通れぬ、と思ったのである。
その延長に、こんな研究があったのね。拙著でも少し紹介したが、家畜化する過程で、人は攻撃性が弱くて懐きやすい個体(遺伝子)を選んでいるのだが、それはネオテニー(幼生成熟)させて、脳を発達させないということだったか。ようするにペット動物は、野生より馬鹿だと(笑)。
餌の調達にも敵にも備えなくてもよくなった動物は、のほほんと暮らして脳味噌を劣化させていたのか。
人間も肝に銘じよう(^^;)。
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