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森と林業と田舎の本

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2021/06/11

仏塔の見せかけ手すり

買い物途中に、ふらりと思いついて法起寺を参拝した。法隆寺の近くの小寺だが、由緒正しく万葉の姿を伝えている。聖徳太子の建立と伝えられ、世界遺産の一つだ。いつも横を走って三重の塔を見ているが、中に入ったことがないもので。コロナ禍の今こそ、参拝のチャンスだ!

が、なんと団体さんがいたよ。。。しかもガイドがマイクで解説して、密集している。アカンがな。

私は仕方なく遠巻きに見学していた。十一面観音菩薩像は、スギの一刀彫だそうである。写真撮れたらなあ。

そして、この三重の塔。創建は飛鳥時代だが、幾度か焼けて、現在の塔は江戸時代再建のようである。

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ふと気づいたのだが、三重の塔の屋根の下には、「手すり」状のものがついてある。あれ、よく考えるとヘンだ。

この手の塔は、見かけこそ五重、三重になっていても、実は中の構造は一階建てのはず。とくに階層はなく、下から上まで吹き抜けているのだ。それなのに、いかにも三階建てに見せかけているのだなあ。改めて確認すると、法隆寺や興福寺の五重塔も、そのほか各地の仏塔にも、全部手すりがついてあった。誰がベランダ?に出るんだ。

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こちらは法隆寺の五重塔のアップ。ちゃんと「手すり」がある。

ところで全国版でどのくらいニュースになっているか知らないが、先月また奈良でえらい遺跡が発掘された。

奈良市の菅原遺跡で円形の建物跡が見つかったのだ。奈良時代では日本にほかに例を見ない円形構造なのだ。円状に並んだ柱穴が15カ所(おそらくもう1ヶ所で16カ所)発見され、柱穴の内側にあった基壇とみられる凝灰岩も円状だった。柱穴が描く円の直径は約15メートルで、円堂や多宝塔といった建物だった可能性があるという。

八角形の建物は、そこそこあるが、完全な円形建造物は、時代が下ってもそういくつもない。日本では珍しいものがあって、南アジアの仏塔ストゥーパではないかという意見も。ストゥーパは卒塔婆である。ここに、三重の塔・五重塔・多宝塔などとは違う円形仏塔があったのかと思うと楽しい。基盤の直径が15メートルだとすると、高さはそれ以上だろうから、そこそこ見応えはあるのではないか。

建物は高僧・行基を弔う施設だった可能性がある。行基は、東大寺を造営した僧として知られるが、そのほかいくつもの事績があって、生駒山のスーパースターなのだ。ちなみにその墓は生駒の竹林寺にあるが、古墳のようだ。

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遺跡も、我が家からそう遠くない。ただ住宅地のど真ん中で、遺跡も住宅開発の途中で見つかったらしい。だから、今後、破壊される可能性が高い。当然、保存の声は出ているが、周辺は高級住宅地だけに地価も跳ね上がるから、自治体の買取は難しいかなあ。しかし、こんな類例のない遺跡を破壊して、そこに住宅を建てるなんてもったいない。

 

この年になって、古代建築に興味が湧いてきたのであった。

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