山村のおばばの呟き
本日訪れた、某山村。
なかなか形のよい山があったので、写真を撮ろうと、ちょっとだけ脇道に入り、田畑の中の駐車スペースに車を停めた。そこで、手早くカメラで山の写真を撮ろうとしたのだが……そこにビニールハウスからおばさん……いや、おばあさんかなあ……が、登場した。
ここは農作業用のスペースだったのだろう。挨拶して、「ちょっと写真を……」と説明する。そのまま雑談に移っていくのだが。山の写真なら、どこで取ったらきれいに撮れるかという点から、農作業の話に移っていくのだが、そこで聞いた話。
「あの山のふもとも、昔はみんな畑だったんよ。当時は山の足元からきれいに見えた。今はスギばかり植えているけどな。もう50年も60年も前に国の政策で植えることになったんよ。でも、今は木が育っても全然金にならない。植えたときや草刈ったり木抜いたりして至るときは仕事あったけど、20年ぐらいで終わって、あとはほっといても育つようになったけど、今の方が儲からない。
それで国がな、里山なんとかという事業始めて、木を伐るのに金を出すようになって、道沿いを伐ることになってな、伐る人には出るんやで、でも地主には何も出ない。うちの山かって、70年も経っていて、太い木が生えていたのに、みんな伐られた。木を伐って、その木はみんな業者が持って行ってしまう。それを売った金で儲けるわけや。でも地主は一銭ももらえないんやで。何十年育てて、何もなしや。伐られた跡も、また田畑にもどせるわけないし。最近は農業やる人も減ってきたから。みんな年とったからやってられなくなってな。直売所をつくったのに、野菜出荷する人がだんだん減ってきた」
現場からは、以上です。(異常かな。。。)
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