大ケヤキの15年
川上村の金剛寺という寺に大ケヤキがある。南北朝の終了後、再び南朝方が吉野にこもって始まった後南朝の舞台となった寺だが……。
目通り6・5メートルという記載がある。根元はいくつもの瘤が盛り上がり、どこから根かわからない有様。なかなかの風格だが、幹の上部が折れて、樹皮も抉れている。雷が落ちたとか聞いた記憶がある。樹齢は800年というが、あまり当てにならない。
ただ、この写真は、実は2006年5月のもの。
こちらは2021年6月。 質は本日撮影したもの。幸いに樹勢は衰えることなく、15年の歳月を生き延びていた。むしろ今の方が葉も多く元気そう。葉が多く見えるのは、5月と6月の違いなのか、あるいはケヤキ自身が元気になったのか。樹皮がめくれた部分も、随分ふさがれていた。
もし樹齢800年が正しいのなら、後南朝が始まった頃、このケヤキは若木として生えていたことになる。より太く、より高く育ったわけではないが、15年を生き延びたことを喜ぼう。
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