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森と林業の本

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2021/06/17

埋もれた古道遺産

生駒山は登り飽きるほど登っている。それも、できるだけルートを変えて。奈良側から山頂に登るルート(道なき道も含む)は、だいたい網羅したかな、と思うほど。知らないところがなくてつまらないと、うそぶいていてる。

ただ、たまにこんな発見もある。

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これ、細くて廃道一歩手前の古道を歩いていたら出くわしたのだが、結構立派な石の階段だ。

幅は5メートルばかりあって、上下はおそらく50メートル以上伸びているかと思う。かなり傷んでいて、石の隙間から水が吹き出ているから、そのうち崩れてしまうかもしれないが、大昔の参道かもしれない。

せっかくだから登ってみた。上の部分は草に覆われていたが、石段は残っているからかき分けたら進める。最後は、またマイナールートの山道に出たのだが、過去には山道より、こっちの階段道の方が幹線だったのだろう。しかし、いつしか使われずに消えたか。ただし、部分的に石の階段は残された遺産かもしれない。

それと同じものを思い出した。

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このトンネル、実は生駒山中に埋もれていた鉄道トンネルだ。正確には、大阪から大和川沿いに奈良盆地へ入るルートにつくられた近鉄(旧大阪鉄道)のトンネル。それが地滑りで埋まってしまった。1931年のことである。ところが2008年に工事中に地下から埋もれていない部分が発見されたという代物。レンガづくりの年代物だ。当時はSLが走っていたので、天井などには煤が着いていてる。

その後、鉄道は別ルートに敷き直したので、埋もれたトンネルはそのまま残されたのである。

私は幸運にも見学のチャンスをいただいた。鉄オタよ、羨ましいだろう(笑)。

山に歴史あり。ちなみにこのトンネルの上には龍田古道が伸びて、古代の難波の宮と斑鳩-飛鳥を結んでいた。聖徳太子も通ったんだろう。

 

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