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2021/06/04

「情報に基づいて行動するのは苦手」論

何日か前の朝日新聞。

豪雨災害などで避難指示が出ても、4分の3の人は逃げない、避難しない状況に関する記事なのだが、そこで理由を一刀両断に説明するのは、関西大学の元吉忠寛教授(災害心理学)。

「人間は情報に基づいて行動するのが苦手だから」

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私はこれを読んで、我が意を得たり!と一人にんまりした。別に私は、避難指示に対してどう対応するかを考えていたわけではない。むしろ、災害というより日常的に「人は理屈を重ねて説明しても理解しない、(理解しても)そのとおりに行動しない」のではないか、という疑問というか、確信に近い思いを持っていたからだ。

よく何かの事象を理解してもらうために、ていねいに、わかりやすく、整然と示すことが大切と言われる。私のように文章で情報伝達する者にとっては、基本というか永遠の課題かもしれない。

だがいくら(理屈を)ていねいに記しても、わかりやすく(実は端折って情報を簡略化したり使う言葉を変えるだけ)しても、通じないものは通じない。もしかして、大脳新皮質では理解しているのかもしれないが、それを認めたくないと大脳基底部が抵抗しているのではないか、とさえ思う。そして優先順位は基底部にあり、感情的に納得したものだけを理性的に理解したことにするのが人間の本性だと。

記事には「直接的な危険には感情的に対応できる」とあるが、これって感情で判断するのであって、理屈による判断にたいして従わないってことではないか。さらに感情によって理屈をねじ曲げることもあるのではないか。

というわけで、私は誤読・誤解はあるのが常態だと思うことにしている。誤読の自由もあるだろう、だが、それに私が対応するのはエネルギーの無駄に感じる。

むしろ大脳基底部の感情・直感を刺激する文言を選び出すことに力を注ごうと迷っている。もっとも、私の中の感情は、そんな馬鹿げた理由で文章つづるのはイヤだ、誤読されようが好きな表現で記すぞ、という大脳基底部の命令も潜んでいるのだが。

それでも核心部を誤読させない文章作法とはいかなるものか、悩み続ける。

 

 

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コメント

昔、小説か何かで、坂本龍馬が「議論はしない。議論で負けても人は納得しない(むしろ恨む)」と言っていたのを思い出しました。やっぱり人柄(実績、地位、魅力等)なんでしょうね。あとは金?笑

金ですね(笑)。すべては金で解決させる。
そもそも理解し合おうと考えないで、勝手に誤解しておけ!というスタンスで臨む。その方が楽だと思うな。

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