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森と林業と田舎の本

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2021年7月

2021/07/31

切り株の上の、苔の上の生態系

まったく久しぶりの「切り株の上の生態系」シリーズ。って、そんなシリーズがあったことを覚えている人も少ないと思うが。

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木を伐った断面に、新たな生きものが育っている状態を紹介しているのだよ。苔むしているのは珍しくないが、キノコが生えているという点で新しいかな。

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ついでに、こちらは切り株というわけではないが、伐採後の丸太の断面に生えたサルノコシカケ系キノコ。

ただし、切り株は基本的に苔などほかの植物が芽生える初期条件は悪いのではないかと思う。

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これなど、伐採されてそこそこの年数が経つのに、幹など樹皮周りには苔が着いているが、伐られた断面は何も生えていない。断面から殺菌性かアレロパシー系の樹液でも出したか。断面にほかの植物が生えるのを忌避する効能があるのかもしれない。それが時間とともに成分が飛んで、腐りだしてから生えるのだろう。

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これも断面というより幹なのだが、苔がびっしりついたら、そこにカエデの種子が飛んでいたのか芽生えていた。苔が生えると土壌の代わりになる。

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これは苔の上からいろいろな稚樹が生えて、倒木更新が起き始めている例。

それにしても、前夜に大雨が降ったおかげで湿気たっぷり、苔の多い森だった。

 

 

 

2021/07/30

原生林に林業の痕跡

実は昨日から某所に行っていた。「近畿の屋根」とか「近畿の秘境」と呼ばれる山だ。

そこは手つかずの原生林が自慢であるのだが……。

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トンネル発見。森林鉄道用と思われる。ただし奥は行き止まりで未通。完成はしなかったよう。

この山の歴史をひもとけば、戦前・戦後と大規模な伐採を行っている。これもその名残というか遺跡か。
森林鉄道のような大物ではなくても、小さな小屋とか、索道とか、切り株とか、いろいろあると思うのだが。

人生未踏の地を歩くのも面白いが、人跡そのものを探索するのも面白い。古代遺跡ではなくて、近代以降の痕跡。なかでも林業の残した爪痕を探って歩けないか。「日本全国林業の爪痕巡り」なんて企画で各地を歩かせてくれないかなあ。

 

 

2021/07/29

ヨーロッパの家具市場

先日、ヨーロッパの木材事情に関するセミナーがあって顔を出してきた。基本、日本の木材(奈良の木材)を輸出できるか、というテーマだったのだが、そこで配られた資料を見て、ちょっと気になった点。

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この左側の円グラフを見てほしいのだが、ヨーロッパの林産業の経済規模では、なんと家具が45%以上を占めているのだ。製材は15・7%しかない。そんなに家具市場が大きいのか?

これは経済規模だから、木材の量ではないし、またすべて域内の生産と販売でもない。輸入家具も多いのだろう。家具の価格は製材品より遥かに高いから大きく膨らむのだろうが、それにしても木材製品の半分近くを占めるのか?(「その他」の多さも気になる。)

ヨーロッパは、木材を建築材以上に木工品、それも家具のような大きなものから小さなグッズの比重が高いのかもしれない。たしかに建築では、わりと金属や石材とミックスしている。

ちなみに家具の多くは広葉樹材だと思われる。

これと同じ品目で日本の木の経済規模統計はないだろうか。私は見たことはない。仮にあっても、家具がこれほど大きな比率を占めるとは思えないが、いかがなものか。日本の家具は、合板や段ボール製もあるし、金属製も少なくない。木質家具というくくりの統計があるのだろうか。

ヨーロッパ人は高い木製家具が好きなの? たしかに高級家具ブランドの多くはヨーロッパにある。

この点を詰めて考察していけば、木材利用の観点が変わるような気がする。

 

2021/07/28

厚生労働省の「ワンヘルス」

ワンヘルス、one health、という言葉が気になって調べてみた。

きっかけはNHKの「サイエンスZERO」で奄美・沖縄が世界遺産に指定されたことに触れたものなのだが……。

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簡単に言えば、人の健康は動物全体の健康、そして自然環境の健康と結びついている、あるいは逆に自然環境の健全さが人の健康にもつながると読み解けるだろうか。ようは、それらは一つの「健康」として捉えるべきだ、という考え方なのだが……。

そこで「ワンヘルス」で検索すると厚生労働省主催のセミナーが紹介されていた。

人と動物の一つの衛生を目指すシンポジウムー人獣共通感染症と薬剤耐性菌ー

講師は、迫田義博・北海道大学大学院獣医学研究科微生物学教室の教授。

その内容をタイトルだけを追うと、こんな感じ。
1. 人獣共通感染症とは?
2. One Healthのコンセプト
3. 鳥インフルエンザウイルスとは
4. One Healthの実践 鳥インフルエンザ編
5. これからの課題 インフルエンザを例に
6. まとめ -One Healthの実現のために

おお、これはCOVID-19、つまり新型コロナウイルス感染症そのものではないか。私も『獣害列島』(イースト新書)で取り上げた人獣共通感染症問題もワンヘルスと関わるのか。
人獣共通感染症の病原体は、野生動物と共存していた微生物であり、それが人に感染した時にどんな状況がもたらされるか。そして動物にいた微生物がなぜ人にうつるかと言えば、自然環境の攪乱がある。だから地球上の生態系の保全は、人と動物両者の健康が相まって初めて達成できるということだ。

取り上げている事例は、鳥インフルエンザだが……。

そこで気づいた。このセミナー、平成28年3月20日に開かれたものだった。2016年にすでにここまでのことが課題として上げられていたのだ。厚生労働省、思いのほか早かった。もちろん、その背景には国連などの機関が課題として上げていたのだろうが。まさにコロナ禍は予言されたものと言ってよい。

ここで気になるのは、野生動物の棲息地であり、その生態系である。その大部分が森林地帯とその周辺なのではなかろうか。

そこで農水省のホームページでも調べてみたら、たしかにこちらも扱っているが、それは主に畜産であった。畜産動物から人間に感染する心配なのだが……しかし、家畜の97%を占めるウシやブタ、ニワトリは、ある意味、保健衛生に気づかわれていて、未知の感染症を持っている可能性は高くない。やはり野生動物、森林の動物が危険なのだが……どこも触れていないなあ。林野庁のホームページでは? そりゃ、ないものねだりでしょ(笑)。

そして厚生労働省も、概念としてのワンヘルスを早くから取り上げていたにもかかわらず、コロナ禍には事前準備もなく、なすすべもない。

日本には、わりと先駆者はいるのだが、それを活かす能力に欠けるのだろうか。

 

2021/07/27

謎の糞か、ペリットか

山を歩いていて、よく見かけるのが糞。

たとえば、こんなの。

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これは、イタチかなあ、と思うがはっきりしない。小さいけど、雑食性の動物で生駒山にいるのはなんだろう。ネズミよりは大きい。

で、近頃よく見かけるのが、これ。

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赤く塗られた測量杭の上になぜか多い。 中身はほとんど木の実だ。これもイタチの類か、あるいは鳥?糞じゃなくて、未消化のものを吐き出したペリットかも。だが木の実なら消化しそうなもんだが。木の実を嫌う鳥がいるのかどうか、その種類まではわからんが。

しかし、こうして(糞にしろペリットにしろ)吐き出すことで、そこに芽吹くことができるわけで、植物の生育地拡大戦略でもあるのだろう。

とはいえ、わざわざ杭の上、しかも赤色(色が識別できるかどうか知らないが)の上を狙ってしているものが目立つ。これじゃあ、芽吹けないじゃないか。。。。鳥の嫌がらせか?

 

 

2021/07/26

Y!ニュース「いつまで続く?ウッドショックから……」書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「いつまで続く?ウッドショックから見えてきた「断絶」」を執筆しました。

正直、もうウッドショックの記事は書きたくない(笑)。

そう思って最後の記事のつもりで書こうと思っていたら、Forbes JAPAN のweb版から依頼が来て、そちらの方を先に書いてしまったという……。あちらはアメリカの暴落を取り上げたので、こちらは文字通りの裏事情である。

もともと私が「ウッドショック」につながる木材不足・木材高騰の波を感じてブログの記事にしたのは3月初旬。ただし書いたのはブログなので、個人的な備忘録感覚だった。この時期に指摘したのは、かなり早い方だったと思う。
それが4月に入って「ウッドショック」と名付けられてからは、いきなり話題になり出した。最初はネット記事だったと思うが、やがて専門誌や一般の新聞などに飛び火。こりゃ、私が早くから指摘していたんだよ、と言いたくて(^^;)、5月にYahoo!ニュースに執筆

ところが、この記事のおかげでラジオやテレビにも出演依頼が来るようになって、さらにさまざまな雑誌やネットにもウッドショック関連の記事を書き、なんだかウッドショック流行りになってしまった。
そこで、ちょっと切り口変えるかと6月にまたYahoo!ニュースに記事を書く。

もう食傷気味(笑)。だいたい楽しくないよ。林業記事を書くのもイヤになっているのに。

改めて宣言しておくが、私は森林ジャーナリストであり、林業ジャーナリストでも林業ライターでもない。森林のごく一部の林業の、さらに小さな事件ウッドショックばかりに注目しないでくれ。

すでに一般マスコミも取り上げるようになったので、私としてはもう出番はないというか、もう打ち止めにしたくなった。そこで今回は総論的構造問題にした。

もう書かない。書かないぞ。もし注文が来たら……断る。断るよ……しかし、仕事を選ぶのも問題かなあ。。。そんな我が儘言ってよいのか。思い上がってはいけません。腰を低く、謙虚に謙虚に。だから、もう発注しないでね(^_-)-☆。

2021/07/25

ニュージーランド産りんごについて考える

このところ果物売り場で目立つのが、ニュージーランド産りんご。

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よくよく観察すれば、ものすごい勢いで増えている。売れているのだろう。

しかし、日本はりんご王国だ。その品質で輸出農産物としても注目株。それなのに外国産りんごがこんなに輸入されるなんて。
というわけで、ニュージーランド産りんごについて考察してみた。

実は、私はニュージーランド産りんごをわりと古くから食べたことがある。最初はソロモン諸島かパプア・ニューギニアだったか、市場で見かけて、つい購入してみた。輸入物であり、冷蔵されたものである。

日本に輸入されるようになったのはほんの数年前らしい。それが急速に伸びている。味は……以前(日本で)食べたが、あまり覚えていない。不味くはなかったが、印象に残るほど美味くもなかったと思う。やはり日本産りんごの方が美味しい。

値段は、5個入りで600円前後ということは1個100円以上。少し安めだが、小ぶりなりんごだから、そんなに低価格が売り物でもなさそうだ。なぜ売れるのか? JAZZとある。日本にはないが、もしかしてアップルパイとかに向いた懐かしい味? 
小ぶりなのがいいのかもしれない。昔は、日本のりんごも小ぶりで、そのままかぶりつくのが好きだった。しかし最近の日本のりんご品種はいずれも大型化が進んでいる。かぶりつけないし、量的にも一つ食べられるかどうか。甘いのは美味しく感じるが、甘い果肉はあまり大量には食べにくい。それに色づきを気にしすぎて、袋掛けをするなど手間をかけてコストを上げている。

ニュージーランドのりんごを見ていると、日本の農業が袋小路に入っているのかと考えさせられる。真の消費者の需要をつかむべきだ。

そうした日本産にはない需要をつかんだのか。そもそも日本のりんごは高品質に走りすぎかもしれない。気軽なフルーツでなくなりつつある。

そして、大きな違いがあった。日本のりんごは秋から冬だった。春から夏は稔らない。今出回っているのは、冷蔵ものだ。が、ニュージーランド産は今が盛りである。もちろん生。かつて冷蔵りんごを食べたときの味気なさを引っくり返してニュージーランド産の強みになる。南半球の強みを最大限に活かしたか。

ニュージーランドと言えば、キウイフルーツの国だが、そのほかワイン、そしてニュージーランド松ことラジアータパインも国の政策として売り出し中だ。いずれもニュージーランド原産ではない。

キウイフルーツは、中国原産の果実を品種改良して、ニュージーランドのシンボルである鳥キーウィにちなんでという名付けたものだ。アメリカ経由で日本に入ってきたと聞く。ちなみに日本にも原種に近いサルナシが山に生える。
ラジアータパインも、原種はアメリカ大陸東海岸だったよう。モントレーパインと呼ばれることもあるのは、その地名からだ。樹の成長の早さは魅力だが、それだけで成功したのではない。徹底的なコスト管理と工業的な栽培方法を取り入れ、システマチックな出荷によって世界の木材市場に食い込んだ。

ニュージーランド政府は、地元の種ではない農林産物を上手く育て上げて、輸出産品にすることに長けている。逆に日本は、品質ばかりに気を回しすぎて、販売戦略があるのかどうか。あげくに農家が減少の一途だ。そのうち日本でも、りんごと言えばニュージーランド産になる時代が来るかもしれない。

2021/07/24

恐るべし、倒木のジャングル

暑い季節になると運動不足。これまで週3日は森に入っていたのに……そこで考えた。森の中を歩いてこよう。ただし、できれば汗はかきたくない。できれば平坦な道。できれば足元は汚れない道。できれば日差しのない木立の中。そして他人と出会うことのない道。そんな厚かましい条件の森はないか、と考えて思いついた。ありました。

矢田丘陵の北端部。地図で見ると、ホントに狭い範囲なのだが、森に覆われている。この丘陵は、斜面は急だが、頂部は平坦なのだ。ここに運動公園があって車で行けるから、そこから森の中に入ればよい。森は狭いが、実は道が縦横無尽に走っていてため池も点在する。一部は草原だし、大木が林立しているところもある。斜面に入ると岩もゴロゴロ。景観は変化に富んでいる。

森に入ると、ほかに人の気配はまったくない。意外と知る人は少ないのである。たくさんある分かれ道のどれを選ぶかによって景観も変わる。

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池には錦鯉らしき赤い魚影を目にする。のんびり汗をかかないように歩く。多少のアップダウンはあるが、こんもり繁った森のおかげで暑くない。ここは穴場だぜ、とほくそ笑む。

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道端の赤く塗られた竹の杭が気色悪い。なんか呪いのような。。。おそらく測量用なんだろうけど。

徐々に下りになった。道が細くなって藪に包まれる。ここを突っ切ってすそ野まで下りるか。別ルートから登っても標高差70メートルもないから。きつくないだろう……。

道が消えた。ここでもどるという選択肢は私にはないのだった。楽するはずが、草木をかき分けて進むルートを選ぶ。

ただすそ野の道路は見えたのだ。そんなに遠くはないから突っ切れる……! のつもりだったのだけど。

このブッシュ、タダモノではなかった。まず倒木がやたら多い。ここ数年、台風で倒木が増えているが、それで倒れた樹木がそのまま放置されたのだろう。それだけならなんとかなるのだが、その木は枯れずに倒れたまま枝葉を伸ばしたらしい。すると、下から上に伸びる萌芽だけでなく、左右から横にも伸びてそれらが絡み合っている。ナタがあったらなんとかなるが、素手ではかき分けるのも難しい。しかも足元は倒木が重なり合って足の置き所もない。とてつもないブッシュなのであった。1メートル進むのに何分かかるんだ。

倒木のつくるジャングルの恐ろしさを感じた。おそらく10メートルか20メートル進めば道路があるはずなのに、進めない……。もどる元気も湧かない。こんなことするつもりじゃなかった(泣)。汗だく。泥だらけ。

とうとう田んぼの畦道に出たときは、心底ホッとした。ソロモンの熱帯ジャングルで遭難したときよりも心がめげた。。

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森をなめたらイカンという話でした。。。

 

2021/07/23

石の上にも「草」www

我が家の家の前の話なのだが。

斜面に建つ家にありがちなように棚田の石垣のように石が積んであるわけだが、その石に草が伸びている。その上に少し凹みがあって、おそらく多少のヒビも入っているのかもしれないが、あくまで一つの石。石の合間とか隙間ではない。そこに土が溜まっている。そして、草が生える。

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これまでは、気づけばときどき抜いていたのだが、今回はどこまで生えるか観察のために放置した。決して、草引きが面倒だとかいうわけではない。あくまで観察のためであって、春から放置したのだ。間違っても草ほうぼうとか言ってはいけない。怠け者と言ってはいけない。

で、写真のようになったわけ。

おそらく凹みは深さ2センチくらいじゃなかったか。あるいは見かけ以上に凹みは深いのか。削岩機で30センチくらいあるとか。。。いや、これまでも草を抜いていたのだから、それはないなあ。

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根元はこんな具合かな。なんか、ほかの草も割り込もうとしている。

そもそも草の名前もわからないのだが、今後引き抜くかどうか迷っている。

2021/07/22

空撮!メガソーラー建設現場

友人のカメラマンが、空撮で生駒山上空を飛ぶというので平群のメガソーラー建設現場も撮ってきてもらった。

なかなかの迫力。上から見て初めて気づくこともある。

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これが、南北に伸びる生駒山地の南側からメガソーラー建設予定を見た全景。伐採された山林は、48ヘクタールというが、相当な規模である。ちなみに真ん中に里道(ハイキング道)が縦断しており、大雑把に南部と北部に分かれる。

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南部の接近撮。思っていた以上に、作業道(というのか)道がたくさん入れられている。山を段々にならしてソーラーパネルを設置する予定だったのだろうが、それだけ地盤を削っているから、植生の回復も時間がかかりそうだ。ちなみに地質は花崗岩質なので、もろく崩れだすときりがないからヤバい。

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こちらが北部。私が地上から見た以上に奥がある。とくに上方に二つの皆伐地が見えるが、これは下からは気づかなかった。かなり山の尾根近くまで伐っているようだ。送電線の鉄塔もかなり近い。ため池もある。気になるのは、土場を設けて丸太を集積している点。やはり出荷予定だったのだろう。樹木はスギとコナラが目立った。

実は同日、私も現地に入っていた。北部を地上から見ると、こんな状態に。

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地上から見渡すと、想像以上に広く、地形を改変しているのもわかる。流水路もいじっているようだ。谷にパイプを埋めて、そこに土砂を流し込んでいる。水があふれたら谷ごと土石流になりそうだ。いろいろな点で工事業者の質が浮かび上がる。危険な山岳土木の実例として見学コースを設けないかと、ブラックなことを考えてしまう。

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道はすでに雨水によって削られている。なんだか砂漠的景観である。

※写真は、いずれも無断でダウンロードして使わないこと。プロの作品です。

 

2021/07/21

枝葉だけでも盗伐?

メールで問い合わせが来た。

四国の某県なのだが、ヒノキ林に漁協の軽トラが止まっていて、そこでヒノキの枝を高枝切りバサミで切り取っているというのだ。それも1ヶ所だけでなく、何カ所も。そして一度だけでなくここ数年続いているらしい。かなり組織的な収奪である。

その漁協の内部の人に聞いたところによると、ヒノキの枝葉は大型冷蔵庫に搬入されており、直販市に出す商品の陳列や商品発送時の彩りとして詰めているとか。つまりヒノキの枝葉を飾りとしているわけだ。

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こんな風に飾りつけている。

問題は、どうも無断で伐っているらしいこと。山の所有者に断りを入れた気配がないという。これって、盗伐?

さて、どうだろう。無断で他人の山の木を枝葉といえども勝手に伐っていたら、これは窃盗だ。しかも少量・その場限りではなく、定期的に商品として盗んでいる。

ただ、ここで難しいのは、ヒノキの枝葉に価値をつけることはできるか、という点である。昔は、それこそツマモノとして一定の人気があった。いや今も多少は需要はあるだろう。ヒノキもスギも、木材だけでなく、樹皮に枝葉に、なんでも商品として扱っている時代もあった。
しかし現在は、実態としてヒノキ丸太一本だって何千円しか値段がつかず、その枝葉は捨てている。つまり無価値扱いなのだ。

もしこれが、所有者の許可を取っていたり、伐って捨ててあるものを採集しているのなら問題にしづらい。ただ、生きて立っている木から切り取っているのは、樹木を傷つけたとして賠償責任を追求できるかもしれない。

法律的な判断もだが、林業家としての判断はどうなるだろうか。

 

2021/07/20

崩れにくい山は……これだ!

熱海の土石流を例に出すまでもなく、近年は毎年のように山崩れ・土石流が発生している。

では、山崩れを起こしにくい山とは、どんな山かと考えてみた。さて、みんなのご意見は。

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山の表面を森が覆っていたら起きないのか、と言えば、そうでもない。大規模な山崩れの場合は、森ごと崩れる。むしろ森、つまり樹木の重みが崩壊のきっかけになるケースだってある。樹木って、一本で1トンを超すような大木もあるし、樹根が張りめぐらされているのも、むしろ表土を剥ぎ取る力になることだってあるだろう。深層の岩盤から崩れる、いわゆる深層崩壊の場合は、表面の草木は関係ない。もっとも、表土と深層の接地面に水が流れ込むのには、草木の根っこも関係あるかもしれないが……。

で、気がついた。もっとも崩れにくい山とは……。

はげ山だ! それを端的に記しているのが、このホームページ。

はげ山では、毎年土が流れ出て山くずれはおきない

「水と土と森 谷誠ホームページ」である。京都大学名誉教授にして森林総研出身者。実は、私も「森と水」がらみの記事を書くときは、度々お世話になっているのである。

で、理屈は簡単、はげ山は毎日のように小さく崩れているから、大規模な山崩れは起きない・崩れる土砂がない……のであった(笑)。
そもそもはげ山になるのは、一度崩れて森林がなくなった場合も多い。一度崩れたら二度目が崩れるまで長い時間があるわけだ。

もちろん、そんな単純に言い切ったら怒られるが、崩れた部分が排水ルートになって地中の水位を上げなかったり、土壌が再生する過程で草木も生えて根っこが広がる……など複雑な作用が崩れにくくする。でも、長期的に見れば必ず崩れる。

……これは一例にすぎないのだけど、森と水と土の関係は複雑怪奇。あまり土石流が発生したのは●×▼が悪い!的な原因を一つに絞る(それも人為のせいにしたがる)のは危険だということだな。

 

 

2021/07/19

雑草バブル?

今、「雑草バブル」なんだそうだ。

ほとんどメディアでは話題になっていないけど、ネットでは凄いらしい……ホントカ。

「雑草バブル」は、ネットオークションを中心とした希少植物・観葉植物の価格が高騰している現象を指した言葉だ。ベテランの愛好家からは、これらの植物を買いたい人々が最近にわかに増加したことで、希少な植物に手が出づらくなっていることを自虐的に「雑草バブル」という使い方がなされているようだ。

もっと読めばわかるが、生粋の「雑草」というより、観葉植物や多肉植物のことなんだろう。ただ、従来の園芸植物として知られるものの枠を超えて、世間の認知度の低い草、稀少であまり目にしない草を「雑草」と呼んでいるのかも。

ま、バブルは弾けるものと相場は決まっていて、木材バブルであるウッドショックもすでにアメリカでは弾けたみたいだし、来日したオリパラ出場選手らを市民と隔離するバブル戦術も、すでに弾けて脱走者(笑)まで出している。(今後、とくに破りそうなのは選手よりマスコミの連中だろう。じっとしているわけない。すでに宿舎のホテル周辺を歩き回っているらしい。)

だから雑草バブルがどうのというよりも、名もなき草木の魅力再発見の視点で考えると、非常に発展性がある。

実際、私も若いときにボルネオのジャングルに初めて足を踏み入れた際、身の回りが「みんな観葉植物じゃん!」と思った記憶がある。繁っている木々、草のどれもが面白い形をしていて観察すればするほど美しいのだ。

今は日本の里山でも、そうした草木を発見することがある。山では珍しくもないが、よくよく見ると可愛い花や葉をつけているなあ、と思うものがある。それを利用してバブルを起こせるかもしれない。
そのままだと地味だったり、小さすぎて気づかない花や葉も、ちゃんとそれらしく説明すれば人気を呼ぶかもしれない。
葉に虫食いの穴が空いただけでも、結構美しく見えないか。なんならテキトーに伝説もでっち上げて、歴史上の人物を登場させたり、悲恋の物語なんぞにしたら、いきなり高値をつける草花に早変わりヾ(- -;)。

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さあ、上記の写真は、それぞれの名前は私も知らないものが多いのだが、産地は生駒山のほか、ボルネオや沖縄のやんばるで撮影したものもある。どれだかわかるかな? ついでに世界遺産に指定されるのはどれだ?

 

2021/07/18

全国再エネ問題連絡会の結成

私も多少顔を突っこんでいる、メガソーラー建設に伴う森林伐採問題。

主に地元の奈良県平群町のケースだが、このほど全国の同じような問題を抱えている地域で反対運動を行っている組織が全国規模の連絡会議をつくるという連絡を受けた。そして、その結成会議に声がかかったので覗いてきた。と行ってもZoomによるウェビナー(web会議)である。

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私的には、勉強も兼ねた取材のつもりだったが、案内状を読んで、一点で目が点になった。

共同代表に、日本熊森協会が入っているではないか。それどころか事務局は熊森協会が引き受けているではないか。

こだけで私は引いてしまった。近頃、この協会が風力発電や太陽光発電の問題について盛んに発信しているのは知っていたが、もしかして呼びかけて結成したのも熊森協会?

とはいえ、まずは様子伺い。ひっそりと私もパソコン画面を覗く。こちらの顔は映らないように……(^^;)。

ウェビナーは淡々と進んだ。あくまで連絡会であって、全国統括組織ではなく各地の組織の連絡をになう、専門家も入れて政策提言を政府や行政にしていく等々。ただ、仕切るのは事務局の熊森協会会長なんだよね。今は会長は交代したのか、弁護士の室谷悠子氏だが。

全体を通しておかしな言動はなかったが、私的には熊森協会というだけで色眼鏡で見てしまう(笑)。世間的にも、賛同者を集めるのに足を引っ張るんじゃないかな。

とはいえ、改めて各地の報告を聞いていると、日本全国でとんでもないことが起きていることを痛感する。国内最大級のメガソーラーとされる五島列島の宇久島のものは720ヘクタールという恐るべき面積で島の4分の1をソーラーパネルで覆うという計画だ。それに建設に伴う許認可では、どこもありがちなヤクザや地上げ屋まがいの恫喝が行われている。

名称どおり再生可能エネルギーの問題全体を扱うというが、指摘されたのはメガソーラーと風力のようだ。今もっとも伸びていて問題も大きいバイオマス発電には誰も触れない。みんな気がつかない? それともバイオマスは自然に優しいと思ってる?

問題という点では、バイオマス発電が最大と思うのだが。メガソーラーや風力は、建設場所が山林地帯の場合だったり、規模がやたら大きい場合に問題が発生するが、発電方法としては期待されている方だろう。少なくても原子力や石炭火力より。
その点、バイオマス発電は、建設そのものよりも、建設後の稼働によって莫大な森林資源を燃やしていく。メガソーラーを一ヶ所つくって破壊した山林面積を毎年破壊していくと思ったらよい。あるいは海外から燃料を輸入するため二酸化炭素の排出は増えるばかり。産廃業者の参入も多くて、FITの悪用も目立つし、盗伐現場で起きているような恫喝などの噂も絶えない。闇にうごめく業者たちは、みんな同じ臭いがする。結局、根は一緒なんだな。

それこそ、バイオマス発電が、もっともクマの棲息地を破壊していますぜ( ̄∇ ̄) 。

さて、今後どのように発展するか、問題化していくか、私も見ていこう。ま、少し引いているけどね。。。

 

2021/07/17

私が期待する「森の利用法」

本日、よみうりランドに「ポケモンの森」がオープンしたそうだ。

なんでも遊園地「よみうりランド」には約4500平方メートルの森があるそうだが、これまで有効に利用はしてこなかったよう。そこで森の中に、50種類を超える「ポケモン」を設置して、それを探し出すゲームをつくったらしい。入場すると、ポケモン発見の手がかりが記された「調査ノート」とカメラが手渡され、いかにたくさん発見して撮影するかを競う……らしい。

今どきのヴァーチャルリアリティだ拡張現実だといったIT系の仕掛けではなく、マジに森の中を歩いて、地面やら木々の間やらに隠れたポケモンを見つける趣向だ。当然、木々や草をかき分けて進み、土や泥に触って歩くことになる。

よろしい。森の楽しさを本気で楽しむのならこうでなくちゃ。

近年は、森のレクリエーションの場にする試みが各地で行われている。しかし大半は、単なる森林散策(それも決まったルート)や自然観察するようなガイド付きエコツアーだ。一方で「冒険の森」などは樹上にアスレチックコースを設けて挑戦するものもある。

それらが悪いとは言わない。しかし、私的にはなんか「違うんだなあ~」と思っていた。散策なりハイキングなり、アスレチック(地上でも樹上でも)は、いわば肉体で楽しむアスリート系の楽しみ方だ。自然観察は、動植物の名前や生態を教えてもらって目で見るのはよいけれど、これは知的というよりはマニアの勉強系の臭いがする。昆虫の生態を教えてもらってワクワクする人は一部だと思うよ。

そうじゃないんだなあ。私が森に行って楽しめるのは、もっと原初的な感覚、隠れた何かを探すワクワク感だから。草が繁って先が見えない向こうに何があるのか、宝物か怪獣か古代遺跡か、みたいな楽しみ方。そんな好奇心系の楽しみ方をつくりたい。

そういった仕掛けをした森のレジャーはつくれないだろうか、と常々思っていて、実は私の頭の中には腹案もあったのだよ( ̄^ ̄)。

それにもっとも近いのが、この「ポケモンの森」のような気がする。

地味に本物の森を探索して、何かを見つけたい。ま、一人で「ポケモンの森」に行っても楽しくないか(笑)。誰かいないか。娘を誘ったら……断られる気配濃厚。

もっとも、私はポケモンには何の興味もないのだけど。「ポケモンGO!」もよく知らない。一度だけ、娘に教えてもらってやったことあるけどね。それに対象は小学生クラスの子どものよう。

できたら、もう少し大人ネタで同じ趣向の森林レジャーをつくってくれないかなあ。。。。

と思っていたら、こんな宿泊施設もオープンしていた。

ツリーピクニック アドベンチャー いけだ

これは大人向きだ。レジャーというより、森の樹上で夜を過ごすことがワクワクする。この樹上テントサイトでは焚き火もできるらしい。ただ地上3~4メートルというのはイマイチ。もっと高くしてほしい。それに、ほかのアクティビティはアスリート系だな。。。

こちらも、実は私は昔から考えていた(笑)。

これは実際に樹上でテントサイトをつくる仕掛けが考案されていて(関西大学探検部)、マダガスカルの熱帯雨林で使用済みのものがある。それをもっとレジャーに活かせないかと思っていたのだ。

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私も登らせていただいた。これで地上10メートルぐらいはあったか。二メートル四方のサイトだから、一人か二人が泊まるのがせいいっぱいだけど。

もっと森のレジャー施設の多様化を研究したら、面白い物がいっぱいできるよ。

 

 

 

 

2021/07/16

テレビで紹介されたフォレスターアカデミー

今夜9時から、久しぶりに奈良テレビを見た。いやあ、地元局なんだけど、いつもテレビショッピングばかりやっている局なんで……(^^;)。

見たのは、「奈良フライデー9」という番組で、そこで奈良県フォレスターアカデミーを取り上げていたからだ。

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実は、私は入学式に列席して以降、まだフォレスターアカデミーに行ったことがないんだよね。覗いてみたいなあ、と思いつつ、近くまでは何度も行っているんだけど……遠慮の塊になっておりまして……(^_^) 。

だから、どんな様子か知りたくて、この番組を見たわけだ。
うん、わりと真っ直ぐというか、ちゃんと本筋を抑えて説明していてよはかった。これまではニュース的扱いで、全国に開校相次ぐ林業大学校の最後列……みたいな感じだったのだが、20分近く費やして、開校した意図も含めて学生や学内の様子を紹介していた。
もともとは防災からスタートしていて、林業振興よりも国土保全の意識が強いこと、地元とのコミュニケーションを重視としていることなど。

ちなみに、「フォレスター」という名称から欧米のフォレスターと比べられがちだが、私はちょっと違うと思っている。奈良県フォレスターには、ある意味、県職や市町村職員の森林林業担当と同じで、公的意識が重要だと感じるからだ。林業という産業振興を軽んじるわけではないが、まずは健全な森林でしょ、それをつくることが先にあって、それができたら防災にもなるし、生物多様性も保てるし、レクリエーション効果も高まるし、(オマケのように)林業も営めるということである。その点、林業振興のためなら森林を破壊してもかまわない、と思っている林〇庁とは違う( ̄∇ ̄;) 。

……ところで、白状します。実は、リアルタイムで見ていない。9時10分からは「サマーウォーズ」見ておりました(^_^) 。やっぱり、こっちの方が魅力あるもんなあ。頭の10分を見た後に、録画したのを今見たのでした。

今度、こっそりアカデミーを覗き見しに訪ねてみようかな。

 

2021/07/15

EUのガソリン車とプラ締め出しを真似ろ

EUが、ハイブリッド車を含むガソリン車など内燃機関車の新車販売について2035年に事実上禁止する方針を決めたという報道があった。
以前から言われていたし、個別の国の指針にも出ていたと記憶するが、やはりEUとしてバーンと打ち出すと迫力がある。やる気満々だねえ。

ただ、もっと地道で強烈な政策も打ち出している。

今月3日には「使い捨てプラスチック指令」が施行されているのだ。とくに10種類の使い捨てプラスチック製品を具体的に指摘している。
具体的な10種類の製品とは以下のとおり。これらが海洋ゴミの7割を占めているという理由からだ。

・綿棒スティック
・カトラリー(フォーク、ナイフなど)、皿、ストロー、マドラー
・風船とそのスティック
・食品容器
・飲料カップ
・飲料容器
・タバコのフィルター
・ビニール袋(レジ袋)
・パック、ラップ
・ウエットティッシュと生理用品

これらのうち、持続可能な代替品が手頃な価格で入手できるようになったら、EU内で販売できなくなる。今回販売が禁止されるのは、綿棒スティック、カトラリー、皿、ストロー、マドラー、そして風船のスティック。発泡スチロール製のカップ、食品・飲料容器も入る。するとタバコのフィルター以下は、まだ当面は使われるのか。レジ袋も生き残る。ただプラ食器類は全滅……というか、今月から完全に禁止の模様。

なお酸化型生分解性プラスチック(従来のプラスチックに添加物を混ぜて、時間とともにバラバラの細片になるもの。プラそのものは分解しない)は禁止になるとか。


なぜ、これほどEUは強気なんだろうか。もちろん市民の環境意識の高さが第一だろうが、経済戦略的にもプラスと睨んだに違いない。すでに電気自動車は先行しているから、日本車やアメ車を締め出すことをできる(中国車は力をつける?)ことも睨んでいるのではないか。プラ食器類も、代用品はすでにできているのだろう。おそらく木製か紙製。

日本だって、つくれないことはない。木製トレイや木の型抜き式のスプーンもある。EUにこれらを輸出するぐらいの気合があればよいのだが。(無理だろうなあ。)

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国際社会で優位に立つには、理想(環境問題の解決)を掲げるとともに、自国・自陣営内の有利さも重要なファクターだ。日本は、そうした駆け引きがまったく苦手で欧米、いや中国などにも遠く及ばない。

たとえば私は、違法木材使用を完全に禁止にしたら、現時点の木材需要の約1割(ほぼ外材)を締め出せるから、その分国産材にチャンスが回ってくると随分前から唱えている。自由貿易原則内でも、「違法伐採」「森林破壊によって調達」された木材を締め出すのは、大義名分が十分に立って文句の付けようがない。国産材の需要拡大とか林業振興を本気で実現したいのなら、大義名分に引っかけて外材を排除できる。さもないて、勝手に国産材優先などを打ち出したら海外からWTO違反で批判を浴びるのだ。

だが、まったく動かない。それどころかクリーンウッド法のようなネボけた(どころか違法木材を容認するような)法律をつくる能しかない。真面目に違法木材を取り締まったら、国産材も外材以上にトレーサビリティがなく、過半が否定されるとおびえているのだろうか。人災、国産材は違法というより合法を証明できないグレー木材が多すぎる。
あるいは違法木材を使っている木材業界の脅しに屈したか忖度したか。いや、おそらく取り締まるのが面倒くさいからだろう。外国機関のほか関係省庁や政治家と粘り強い交渉が必要で、大変な業務になる。仕事を増やしたくないのだ。

だがEUだって、電気自動車や脱プラスチックを掲げて(反対勢力もあるだろうに)挑んでいるのだから、日本もやる気出せよ、と言いたい。仮に厳しく違法木材を締め出した結果、国産材も沈没して合法な外材ばかりになるか、木材需要そのものが減ることがあっても、それは地球環境に貢献したことになるのだから胸を張ればよい。そして国産材の(本物の)合法化に力を注ぐべきだろう。

 

2021/07/14

JDからJK飛ばしてJC!

解読できるか?

JDとは「女子大生」のことだ。JKはわりと知られているが「女子高生」。ならばJCは日本青年会議所ではなく、女子中学生とわかるだろう( ̄^ ̄)。こんなスラング略語を使ってみたくなったお年頃。

なにやら怪しげな香りが漂うが、全然そんなことはなく、女子中学生からメールが来た、という話(笑)。それも問い合わせ。

もしかしたら最若年かもしれない。中学生はこれまであったかなあ。たしか若い男の子が森林のことを知りたいと、わざわざ生駒まで訪ねてきたことがあったが、中学生だったか何年生だったか記憶していない。さすがにJS(女子小学生)はない。

今回は中学3年生。テーマは「人と動物の共生」について。総合学習のテーマに選んだんだそうだ。

もちろん、しっかり返信しましたよ。今日は午前中全部費やした。この返信より先に仕事なんかやってられるか。
文章に手加減なく書いたので、内容を理解してくれることを期待する。まったく大人相手と同じである。彼女からのメールの文章は非常にしっかりしていたから、その点は心配していない。

先日は女子大生からの問い合わせや面会希望が多いのだよ~と(ちょっとにやけながら)書いたが、少数ながら中高生もいる。最初は20年近く前に、拙著を読んで焼き畑に関する卒業研究をしているという女子高生だった。彼女はその後も時折メールをいただいて、大学進学から就職、結婚、出産……と報告を受け続けて、今もフェイスブックでつながっているv(^0^)。実際に会ったのはほんの1、2回だけ。(お~い、わかるだろ)

やはりきっかけは、学校の自由研究的なテーマで森林など私の執筆している分野を選んだことが多い。たまに読書感想的なものもあるが、時にケンカを売ってくる女子大生もいた。まあ、内容より(文章の)マナーがよければお相手するが、失礼なヤツは無視か、徹底的に反論してたたき潰す。ここでも手加減しないのである。

ネット時代というかデジタル・ネイティブ世代にとっては、メールアドレスさえ見つければ簡単にアクセスできる。メールで問い合わせることにさほど抵抗はないのだろう。(最近は名前検索でフェイスブックのページを見つけたら、messengerも使えるからより簡単。)
よい時代だな、とこの点に関しては思う。私の時代のように一大決心をして手紙を書くより、はるかにハードルが低い。受け身ではなく、自ら情報を得ようとする心構えは大切だ。高いハードルを超えなくてはたどりつけない時代よりつながりやすい。

私も、できる限り、とくに学生には(とくに女子学生には)できる限り応える。あんまり殺到したら(ないだろうけど)仕事はストップするが、まあそれもいいか。

先日会った女子大生に「学生には優しい、とくに女子大生には」と言ってから、これ、下手したらセクハラと追求されるワードかも、と頭をよぎったが、すぐに「女子大生でよかった~(笑)」と返された。ま、これぐらいたくましく切り返せる根性はあってほしい。

ネットは何より「つなぐ」メディアだ。お互いが知り合うことも難しく、連絡を取り合うのも手紙など時間も手間もかかる時代から、思い立てばすぐにアクセスする・つながることが可能になった。
私も、ある資料を探していて、ネットで検索を繰り返しているうちにそれを持っている人のメールアドレスがわかったので、すぐに連絡して受け取ることができた。こんな時代は有り難い。つながるのはJD、JK、JCだけじゃないのである。

ただし、くだらない内容のメールは無視するかきつく反論するからね。改めて念を押すが、くだらない愚痴や戯言につきあうつもりはない。

 

 

 

2021/07/13

「木のおなら」に幽霊の森……

なんとも妙なタイトルの記事。

「木のおなら」が臭い!幽霊化した森と温暖化の関係

ちょいと懲りすぎだ。読めば、幽霊化した森とはゴーストフォレスト、つまり立ち枯れした木々の森のことらしいし、「木のおなら」というのも、枯れた木が発生させる気体(二酸化炭素やメタン、亜酸化窒素など)のことを勝手におならにしてしまったよう。ただし、これらの気体は、温室効果ガスでもある。

実は、これに類する記事は、すでに書いていた。

アマゾンも、水田も、シカも温暖化ガスを排出!

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ようするに、アマゾン川でも田んぼでも水没したところの有機物は腐ってメタンなどを発生させる、それが地球温暖化を進めるとしたら、森林に期待してばかりはおられないということ。むしろ森林が助長している可能性さえ出てくる。そして温暖化が進めば、海面だけでなく、水位を上げる地域は多くあり、そこにある森林や植物は水没して枯れる分も増えるだろう。それがまた「おなら」を発生させる……。別に与太記事ではなく、ちゃんと研究されていることなんだが。

これも「森林を巡る異論」の一つである。

ただ、考察が必要なのは量の面かな。質としては「森も温室効果ガスを発生させる」ことは間違いないが、それがどれだけ地球環境に影響を与える量なのか、まだわからない。

私は、よく林業に関して「量ではなく質」と言っているが、環境問題に関しては「質より量」ではないかと思う。
とくに感じるのはマイクロプラスチックだ。本当に生物体に害を与えているのかよくわからない。マイクロな状態になったプラスチックは、仮に食べても消化管を通り抜けて排泄させてしまえば、危険性はぐっと下がる。プラスチックが体内に入ることをヨシとはしないが、大騒ぎするほどなのか。

まあ、ボチボチ考えよう。

 

 

 

2021/07/12

『地球を滅ぼす炭酸飲料』の描く世界

地球を滅ぼす炭酸飲料~データが語る人類と地球の未来」(ホープ・ヤーレン著 築地書館刊)。

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本書のタイトルはちょっとミスリード。むしろサブタイトルが本筋だろう。英語版は2020年3月の発行だから、すぐに日本語版発行へと進んだようだ。ちなみに原題は『The Story of More』。これ、直訳はなんとすればいいだろう。とくにMoreが……? 「詳しい物語」?「より多くの物語」? いっそ「もっと、もっとの物語」(笑)。「もっともっとちょうだい」と言う人類の欲望の物語。

内容の前に著者を紹介する。ホープ・ヤーレンは地球生物学の科学者で、2016年にタイム誌から「世界で最も影響力のある100人」の一人に選ばれた。ハワイ大学に終身在職権のある教授だったが、2018年にオスロ大学に移った。どうやらトランプ(前)大統領の影響もあるらしい。ノルウェー科学文学アカデミーのメンバーでもある。

・[目次]・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

日本語版に寄せて

第Ⅰ部 生命

第1章 著者、気候変動に取り組む
第2章 増え続ける人口
第3章 延びた寿命
第4章 都会を目指す

第Ⅱ部 食物
第5章 穀物の過剰生産
第6章 太りすぎた家畜
第7章 過保護な魚たち
第8章 炭酸飲料は砂糖がいっぱい
第9章 作っては捨てる

第Ⅲ部 エネルギー
第10章 エネルギー使用量の急増
第11章 頻繁な移動
第12章 植物は燃料不足解消の救世主か
第13章 タービンは回る

第Ⅳ部 地球
第14章 変化した空気
第15章 気候温暖化
第16章 解けていく氷
第17章 水位の上昇
第18章 大いなる別れ
第19章 もうひとつの道

付録 無駄を減らす
1 あなたがとるべき行動
2 変化はあなた自身から
3 環境問題の現状
4 情報源ならびに推奨文献

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

データを駆使して地球環境問題を語っている。基本的に気候変動やエネルギー問題、食料問題などがテーマだ。

タイトルの炭酸飲料も、問題としているのは、そこに含まれる砂糖と異性化糖(ブドウ糖果糖)だ。と言っても、日本人がすぐに飛びつく「合成甘味料は健康に悪い」レベルではない。そんな「思いつき批判」には目もくれず、ブドウ糖果糖の原料となるコーンの出自を追求する。コーン栽培に使われる莫大なエネルギーと水。実はアメリカで生産されるコーンの何割かがこの砂糖もどきに化けている。そして、多くが捨てられている。全世界でコーンとして食べられるのは、アメリカの生産量の10%にすぎない。

ほかに私が注目したのは、人口が増えたことよりも、消費するエネルギーや食物の増加の問題だ。人口は2倍になって、エネルギー消費は3倍になったのである。食料も、実は人口以上の生産が行われて余っている。穀物の半分は家畜の餌に回り、さらにバイオ燃料や異性化糖に使われていいる。畜産も、よりガタイの大きなウシ、ブタ、ニワトリが開発され、成長も早く肉と乳を生産するようになった。
にもかかわらず8億人が飢えている。単に人口が増えたから飢えている、のではないのだ。

そのほか複雑な気候変動の実態と再生可能エネルギーの欺瞞も淡々と指摘する。

森林に関する点は少ないが、二酸化炭素の吸収源と認められていることに触れている。だが、いわゆるカーボンニュートラルが成立すまには何十年もかかるため、目先の削減には結びつかない。逆に目先は大気中に二酸化炭素を増やしてしまう……。

さて、カーボンニュートラルの欺瞞は、私も指摘してきたことである。とくに森林が二酸化炭素を吸収源となって地球温暖化を助けてくれるという発想に。世間の思う環境問題と、現実はズレているのだ。

実は、現在執筆中の本の原稿でも、この問題に触れる予定である。森の機能を一般常識とは違う異論からの視点で語ろうと思う。森が地球温暖化を進め、森が山を崩す。植林が自然を壊す。花粉症は自然の摂理。
タイトルは本書にちなんで『The Lie of More Foresty!』とでもするか。日本語版は(日本語版しかないけど)『地球を滅ぼす「木を植えろ!」』なんてどうかしら。プライドがない。。。

 

2021/07/11

「安いニッポン」~日本が売るべき「林業」

『安いニッポン~「価格」が示す停滞』(中藤玲著 日経プレミアシリーズ)を読んだ。

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タイトルで、ほぼ中身がわかる。とにかく日本の物価が異常なほど安いことを示している。そして、それこそが経済低迷の主要因なのだ。
帯文にあるとおり、アメリカでは、年収1400万円の人材は「低所得」に分類されてしまう。そして世界中のディズニーランドでも日本は破格に安い(でも、日本人には高く感じる)入場料とか、給与の実態が示される。

ダイソーショップに関しては、100円均一なのは日本だけで,台湾が180円、中国本土160円、マカオ200円、アメリカ160円、フィリピン180円、タイ210円、イスラエルにいたっては320円……。中国製品も多いのに、中国の方が高い(-_-;)。

ようするに世界中で物価は上がり続けているのに、日本だけは横ばいから下降気味だから。この物価安こそ日本経済の停滞の象徴なんだろうが、なぜ安いかと言えば、安くないと買わない消費者の存在があり、安くするために社員の賃金を安く抑え、社員の収入が低いということは消費者の収入が低いことになる。だから安くないと買えないわけだ。

私が目を見張ったのは、『崩れる日本のお家芸「アニメ」』の章である。

今、日本のアニメーターがどんどん中国企業に引き抜かれているらしい。中国ではアニメ市場が爆発的に広がっているが、まだ人材も技術も足りない。そこで日本にアニメ製作会社を設立して日本のアニメーターを雇うのだが、給与は3倍以上、休暇など待遇もよいところが多いらしい。これなら、こぞって転職するわな。日本のアニメ製作現場の劣悪さはことに有名だもの。やりがい搾取の最たるものだ。
そして中国企業傘下でアニメをつくれば、日本だけでなく中国全土、世界の中華世界全域にまで通用する。市場規模が全然違ってくる。

これは、喜ぶべきことだ。ひどい雇用環境を打ち破る契機になる。日本のアニメーターは全部、外資に転職すればよいのではないか。そして中国アニメ制作会社の下請けとして作品をつくり、それを日本が買えば(買えたら)いい。日本語で、舞台も日本のアニメでよいと思う。

同じ理屈でネットフリックスでは、ドラマ制作費が日本の何倍も出る、しかも制約が少ない。日本では自主規制とかスポンサーの意向でつくれないテーマの番組もつくれるというのだ。

そして、ここからが肝心なのだが、私は林業も同じになったらよいのではないか。外資が日本の森を奪う、なんてデタラメ並べて騒いでいる場合じゃない、外資に売るべきなのだ。ただし、山や森を売る必要はない。というか売れないだろう。売るべきは素材生産業界である。

中国だけでなく欧米の外国資本と経営陣で素材生産会社を設立してもらう。日本人の林業技術者を給与は3倍ぐらい出すと言えば優秀な人を引き抜けるだろう。働く舞台は地域に縛られる必要はない。日本全国を機動的に動くのだ。経営トップは、山主に対しても立木価格を2倍にすると宣言して営業すれば、十分に施業地を確保できるだろう。

肝心の木材の売り先は、従来の木材流通なんぞすっ飛ばして建築業界、あるいは施主などエンドユーザーと契約を進める。製材、プレカットなどは賃挽きにする。使い道を先に決めるのだから、木材に無駄が出ないし、各施業や工場稼働も計画的にでき閑散期がなくなる。在庫も消える。営業コストも浮く。これなら流通マージン(というより流通ロス)をカットできて、賃金や立木買取に高値を出す資金も調達できるだろう。また高級材は海外へ送ってもよい。販路開拓は、国際的に行うのだ。ファイナンスは、たとえば施主の住宅ローンを担保にして調達するという手もある。赤字になりそうになっても、日本は補助金があるから心配いらない(笑)。

ちなみに過剰伐採の禁止や再造林の実施なども事前計画に組み入れて、第3者が監査する制度をつくればよい。日本の業者より真面目にやってくれるだろう。いや、その前に日本の企業の大半が失格するだろう。再造林を真面目にやっている業者なんて、日本では3割ぐらいだから。外資の方がよい森づくりをしてくれるはずだ。
日本の資金が海外流出する? なに、日本人を雇用し、賃金を高くするんだから、税金もたくさん払ってくれる。今より税収は増えるだろう。

山主も従事者も製材業者も喜ぶはずだ。誰も困らない……素材生産業の経営者以外は。いや、真面目な経営者なら外資に負けないよ。真面目な経営者なら。

林業界は、やりがい搾取が甚だしい。だいたい現在の林業に不満を持って愚痴ばかり言っている人ほど、この業界から離れない。賃金が低くても、理不尽な仕事が多くても、林業をやりたい、と言う人が少なくない。それに付け込まれていることに気づかないから、経営者がやりたい放題になるのだ。

「安い林業」から脱出するには、もはや外資に期待するしかない。巨大資本で業界をぶっ壊さないと変わらない。

 

2021/07/10

森林ジャーナリストwithout林業

今朝、ラジオ出演をした。CBCラジオの「北野誠のズバリサタデー」で、聴取エリアは、愛知・岐阜・三重県と、静岡、長野、滋賀の一部とのこと。テーマは「奈良の鹿~ナラシカ」。つまり『鹿と日本人 野生との共生1000年の知恵』がネタである。
実は2回目。前回はウッドショックだったかな。そこで評判がよかったのか、二度目のお声掛かりでしたv(^0^)。今回の方が、気軽に話せるので楽かな(^o^)。ナラシカの魅力と、野生動物との共生に関してワヤワヤと話した。あ、もちろん電話出演である。名古屋のラジオ局だが、北野誠は関西人なので奈良の鹿については馴染んでいる。
 
『鹿と日本人』についても紹介してくれたので、ぜひ興味の湧いた方は手にとってほしい。この本、実はナラシカの本なのですよ。そして、『獣害列島』の先駆版というか、発展形が『獣害列島』。

さて、ここで記そうと思ったのは、ナラシカのことではない( ̄∇ ̄;) 。

一応出演前に、自分の書いた『鹿と日本人』をパラパラと目を通したのだが、前書きで自分の動物遍歴を語っている。そこで、これまで使った肩書を、「秘境ライター」「アウトドアライター」「ネイチャーライター」などと触れていた。私自身は単なるライターで通していたが、「森林ジャーナリスト」に落ち着いたのだ。
ただ、肩書はほかにもいっぱいあった。自分でつけたというよりは、勝手に付けられた。自分ではトラベルライター、関西アナリスト、田舎暮らし専門家なんてのもあったし、ノンフィクション作家とつけられたこともある。あと、割り箸評論家とか、土壌ジャーナリストとか、女子大生評論家、などと思いつきで増やしてきたのは知っている人もいるだろう。

そこで、また肩書を変えられないか、新たな肩書はないか、と思い出したわけである。

森林ジャーナリストと名乗り始めてン十年。最初は拒否っていたんだが。森林以外のことが書けないじゃないか、って。
かといって、林業ライター、林業ジャーナリストと呼ばれるのはイヤ。林業は森林の一分野で、森林そのものに大きく影響を与える産業だから「林業のことも書くライター」だと自負しているからだ。しかし最近は林業という括りの執筆が増えてきた。つまらん。これでは、いよいよ仕事の分野が減る(-_-;)。

そこで「森林ジャーナリストwithout林業」ではいかがか。森林の中でも林業以外の分野のジャーナリスト。

でも林業のことを書くときは、「森林ジャーナリストwithin林業」か? 林業のことだけを書く業界ライターでなく、森林に影響を与える一分野の林業のことを書く。それともinculouding林業かな。英語は、知らんけど。

いっそ、森林ジャーナリスト+と、森林ジャーナリスト- としてしまうか?(マイナスはイメージよくない……。。)

 

 

2021/07/09

カタツムリの思い出

車をガレージから出して走り出したときだ。フロントガラスに何か見える。

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……? カタツムリ?? なんで、どこから、やってきたんだ。

雨が降っているのにワイパーが動かせん。仕方ないので、適当なところで停車して、取り除かなくてはならなかったが。

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まあ、梅雨らしい一コマと思えばよいか。おかげでガラス越しにカタツムリの歩く姿を裏側から観察できたよ。

なぜか、昔、小笠原諸島の母島で、アフリカマイマイを食ったことを思い出す。握り拳ぐらいある巨大カタツムリを鍋で煮たら、腹から緑色のドロドロが出てきて、おえっ、となったが、それでも殻から外して、サザエの身のようになった身体を刻んで、炒めて食ったような記憶がある。

ああ、今考えても気持ち悪いか。でも、味は上手かった(^^;)。オカサザエと名付けたら売れるぜと思ったのあるが。。。

後にアフリカマイマイは非常に危険な寄生虫を持っているから、素手で触っては命に関わると聞かされたのであった。

そう言えば、小笠原諸島は゛カタツムリ(マイマイ)の種類が非常に多くて進化の実験場になっているらしい。カタマイマイの半化石も発見したなあ。またナメクジは、カタツムリからの進化形らしい。殻がなくなるように進化したのだ。(もちろん今のカタツムリは、ナメクジにはなれないよ。)

そんなことを考えているうちに、カタツムリはどこかに飛んで行ったとさ。

2021/07/08

メガソーラー建設予定地の、大雨前と大雨後

各地で水害が発生している。奈良も昨日から今日の午前にかけて雨が降り続いた。

ただ、これは豪雨というよりは普通の雨だろう。「1か月分の雨量が1日で」とかいう常套句には当てはまらず、強弱はあるが、しとしと降り続いた雨。

そして、午後にはなんとか上がって曇り空に。ならば、この雨量でアノ場所はどうなったか見に行ってこねば( ̄∇ ̄;) 。

もちろん、平群町の太陽光発電所建設予定地である。

さすがにじとじとと濡れているが、古いハイキングコースでもあった道はわりとしっかりしている。泥道には足跡があるから、ほかにも通ったものがいるようだ。現場に人気はないが、さすがに誰か人は詰めて様をは確認しているのだろう。

まず6月30日に撮影した写真を。大雨前である。

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山を皆伐した上で、谷を産めて巨大な通路をつくっていた。もちろん土道だ。

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こちらが本日。8日間でこうした変化が見られる。
やっぱり水の浸食が始まっていた。この工事、単に伐採だけでなく、山肌を削って地形改変をしているんだよな。根株も掘り起こしているし、土壌も含めてかなり深く削っている。しかも未完成なんだから、雨にもっとも弱い状態だ。

せっかくだからサイズの大きな写真も。クリックしてくれ。

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これが今後どうなるか。工事は中止命令が出たのだから、土留め工もできないだろう。埋めた谷にはパイプを敷設しているが、直径1メートルぐらいだから、大雨の水が谷へ流れ込んだら間に合わないだろう。

今後、どうなるか予想するのも山を見る目を養えると思うよ。

 

2021/07/07

「伊勢湾台風で大儲けした」話

今日は七夕。で、見事に朝から1日雨。

でも、七夕は天の川を巡る織姫と彦星の話だけではない。7月7日は「カルピスの日」だ!

というわけで、安売りしていたカルピスを購入して飲んでいます(^o^)。糖質60%オフを選んでしまうのが、自分の腹を見た結果なんだけど。
本当は、ここで「もう一人のカルピスス父・土倉龍次郎」について語りたいところだが、今回はお預け。

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カルピスを飲みながら見たテレビで、「スーパー台風」を扱っていて、伊勢湾台風もその中にあった。5000人以上の死者をだし戦後では最大の被害をもたらした台風だが、主に伊勢湾、つまり名古屋近郊の海浜地帯の被害が取り上げられていた。

しかし、伊勢湾台風は紀伊半島を縦断したので、実は山間部でも大きな被害を出している。山崩れに土石流が各地で頻発した。とくに吉野川流域は大被害で、吉野杉の植わっている山々も多く崩れて、太い吉野杉がバタバタ倒れた……。

そんな話を聞き取りしたことがあるのだが、そこで出た裏話。

「バタバタ木が倒れたので、山主はもうアカンと諦めて、倒木は山守に引き渡された。倒木なんて、二束三文にしかならない……。
ところが、多くの木は根元の地盤ごと倒れていたので、肝心の幹はほとんど傷がついていなかった。それを出材したら、いい値段がついた。おかけで山守は大儲けした。もちろん、そのようなことは山主には伝えない。むしろ倒木を伐って出して山を片づけるのは大変だった~と嘆いてみせたのである。」

台風被害で暗くなるだけでなく、少しは笑える?裏話ということで。

 

2021/07/06

Y!ニュース「5年後が危険!伐採跡地が崩壊するとき」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「5年後が危険!伐採跡地が崩壊するとき」を書きました。

これは、編集部から「熱海の土石流事故に関連した記事を何か書きませんか」という要請があったからだ。もっとも先週2日に「保安林解除?…」の記事を書いたばかりで、そこにメガソーラーなどの問題も触れている。その直後に土石流となったわけで、先見の明があるようで、実はネタがかぶっているよ、と言いたい(笑)。それでもホイホイと了承したのは、仕事を断れない我が貧乏性ゆえ、おだてられると伸びるタイプだから(^^;)。

もっとも、どんな切り口に変えるかと思案したところで思い出したのは、「伐採直後より後の方が地盤は緩む」という話だ。これ、実は私がン十年前の学生時代に授業で習ったもの。意外感となるほど感でよく覚えている。学生時代の勉強が、直接的に役立つ機会というのはあまりないように思う。今回は貴重な体験。

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こんなグラフもある。伐られて腐る根と、新植の根の伸長を合体すると、5、6年ぐらいが一番、土壌の緊縛力が弱ることがわかる。

ただ、本文では5、6年後と書いたが、実際は樹種と土地によっていろいろだ。グラフは、たしかスギだろう。それをタイトルでは「5年後」とビシッと書くのがこの業界に長い私のテクニックよ( ̄∇ ̄) 。もちろん再造林した苗の根が伸びるのも千差万別だろうが、だいたい20年ぐらいとした。

なお、私の記憶だけで記事を書いたわけはなく、論文に目を通して確認していますぜ。


ちなみに、もう一つ書きたかったテーマは、やはり盛り土の件だ。盛り土は崩れやすいとみんなが思っている。メディアに登場する専門家は、一応「必ずしもそうではない」と言い添えるが、抵抗虚しく、「盛り土=悪!」となっている。

本当は林道・作業道の開削事例も含めて、説明したかったのだが、ちょっと専門的すぎるし、私の手元の資料では素人読者を十分に納得させるだけの材料がなかった。だから、少し触れただけ。

誰か、詳しく優しく解説できる人いたらやっておかないと、今の林道づくりが全否定されちゃうよ。

2021/07/05

夢のある土壌で炭素固定技術?

気候変動を抑えようと再生可能エネルギーを増やそうとメガソーラーを建設したら、気候変動の一つの豪雨で土石流発生とか、鬱陶しい話題ばかりが続く。

そこにこんな「夢のある二酸化炭素固定」技術はどうだろう。

森林総合研究所 立地環境領域・土壌特性研究室の藤井一至主任研究員が「熱帯荒廃地の炭素貯蔵を高める人工土壌のデザイン」という研究を進めているそうだ。これが国内の脱炭素プロジェクトとして注目されているという。

熱帯の天然林を農地に開拓すると、その後作物は育たなくなり熱帯荒廃地になる。それを放置すると草原になって、やがて二次林になる。
その過程の土壌変化を約30年間調べたところ、急に土壌が有機物を蓄積する現象を見出した。これを「土壌の酸性化と植物と微生物による適応機能」と名付けている。わかる?

メカニズムは、土壌の酸性が高まるとリグニン分解酵素が活性化して、木質を土に変えてしまう。だから土壌酸性化が土壌生成の駆動力になるのてはないか、というもの。わかる?

現在進めている研究テーマは「土壌酸性化の条件下で微生物群集の最適化を研究し、人工土壌を作製する可能性を探る」ことだそう。たとえば土壌作成の加速化技術や、コーヒーかすやヤシガラかすなどの“都市ごみ”の一部を土壌にすることも考えられるらしい。都市ごみの再利用や削減にもつながるわけだ。わかる?

私はあんまりよくわからない(^^;)が、ようは痩せている熱帯土壌を肥沃な土壌に変えてしまえば、そこに炭素を貯蔵できるから、大気中の二酸化炭素削減にも役立つよ、という遠回りな計画。脱炭素を至上課題とする日本が飛びついているわけだ。

 

ちなみに私も、ボルネオの熱帯雨林の土壌を採取して、日本に持ち帰ったなあ。さらさらの赤茶けた砂だった。ラテライト土壌とか言ったっけ。今も自宅のどこかに眠っているはずだが。

熱帯雨林の土壌は数センチしかない。非常に有機物の分解が早くて貯蔵するヒマがないのだそうだ。いわゆる腐葉土がない。
温帯だと腐葉土やら有機物を含む土壌は数メートルもあるのだから、炭素量は温帯林の方が多くなる。地上のバイオマスは熱帯の方が多いが、地中も含めると、温帯の方が熱帯の2倍になるという。

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ボルネオ・ランビルの熱帯雨林の林床。落葉がいっぱいあるように見えて、土壌はスカスカ。

しかし、温暖化が進めば、肝心の腐葉土もどんどん分解してしまう。

2021/07/04

ダンゴムシと似て非なるもの

生駒山中で見かけたのは、これ。

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おや、ダンゴムシか。。。。と思ったが、ちと姿が違う。ダンゴムシと言えばオームのような芋虫ぽい丸みを帯びた体つきのはずだが……。

ちなみに日常的に見かけるダンゴムシは、正確にはオカダンゴムシというヨーロッパ原産の外来種だ。在来種は森の中にいて滅多に見かけないと聞いているので、すわ、これこそ幻の在来ダンゴムシか! と思ったのだが。

調べてみると、これはダンゴムシではなく、ワラジムシぽい。ちょっと色が濃いのが疑問だが。いま一つ決め手に欠く。こちらも私はほとんど初見だ。

ワラジムシはダンゴムシと同じく甲殻類で、食性も生活誌も何もかも似ているが、わずかに両端がすぼまっていることや動きが素早い点がダンゴムシと違う。ワラジムシ類は世界に1500種以上いるが、日本にいるのは約100種類ぐらいらしい。ダンゴムシより遥かに種類が多いようだ。
ただワラジムシは全国にいると言うものの、主に生息するのは北海道と東北地方。東日本が圧倒的だ。だから私も、これまでワラジムシを見なかったのだろう。もっとも、観察した機会がないから、区別できないが。

気持ち悪いって? そうした虫嫌いの人は見ないでください。代わりにアジサイのお花写真を。

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2021/07/03

家具もウッドショック!?

今も、「ウッドショック」バブルが続く。ウッドショック報道が、巷の報道にあふれているのである。

で、私の所に取材が来る。私が取材するのではなく、私が取材されるのだ。私は、自分で記事をいっぱい書いたし、テレビもラジオも出たからもう食傷ぎみなのだが、これもオツトメとして受ける。

先日も、Zoomによる取材を受けた。取材者は女性(複数)だったから受けてよかった。(違

まあ、私の言うことはあんまり変わらない。基本は「ウッドショックというけど、ショックを受けているのは工務店とか製材関係者であり、林業関係者じゃないですよ」ということ。林業、とくに山主は、全然高値の影響を還元されていないわけだ。安く買った原木を製材して高く売る、というのは便乗値上げかも。これもビジネスか。

そんな中で面白い質問があった。「家具も値上がりしていますが……」

えっと。本当?ウッドショックで木製家具が値上がりしているの?

「はい。実はこの前テーブルを買おうとしたら、値上げされていたんです。17万円が19万円に」

それをウッドショックのためと説明を受けたそうだ。そりゃ、アメリカで家がたくさん建てば、家具の需要も増えるだろうが……。

私は、一応確認したが、やはり硬い広葉樹材の家具だったようだ。今の木材不足は針葉樹の建築材ではなかったっけ。広葉樹まで値段上がっていたかなあ。だいたい、すでに完成品だったわけで、素材を仕入れたのはいつなんだ。

「それ、便乗値上げじゃないですか」と言うと、それにショックを受けていた(笑)。こんなウッドショックもあるか。

ちなみに、いつ価格高騰は解消するのか、と聞かれたが、それはわからない。ただし、所詮これはバブルなのだ。実需ではなく、流通の問題。だから、バブルはいつ弾けてもおかしくない。……と応えた。せっかくだから、アメリカの木材先物のグラフを張っておく。

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もう、急降下しておりますぜ。アメリカではバブルは弾けたのかもしれない。

ちなみに日本では合板ショックも起きているそう。たしかに製材不足で合板用のB材も製材に回っているからなあ。。。いや、熱帯産木材合板も値上がりしているそうだ。こちらは主要産地のマレーシアでコロナ禍が急拡大して、工場が人手不足に陥ったから。

便乗値上げでないことを願う。いや、この際だから便乗値上げでも木材は何でも高くなった方がいいか。

 

 

 

2021/07/02

Y!ニュース「保安林解除を迅速化?…」を執筆した裏事情

Yahoo!ニュース「保安林解除を迅速化?森林破壊進める再生可能エネルギー」を執筆しました。

基本、先に書いたブログ記事の延長のように見えるが……実は、保安林解除マニュアル作成よりも、再生可能エネルギーが必ずしも二酸化炭素削減には役立っていないし、むしろ森林破壊に手を貸している点を書きたかった。

詳しく書けば長文の「再生可能エネルギーの嘘」だが、そこはサラッと流している。詳しいことは、次に執筆する本に書こうかと思う(^o^)。保安林解除を初めとして、多角的に地球環境を考えないで進む政策がおぞましい。

ちなみに使った写真は、平群の太陽光発電所予定地の伐採現場だ。せっかくだから、別の写真も披露。

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尾根の里道を残して両側を削るように伐採しただけでなく、地面も削りやがった。場所を選ぶと360度見渡せる“絶景”だヨ……。

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工事現場に残された重機類。1台ぐらいグラップルはあるかと思ったが、どうもない。ユンボばかりで、よく伐採と集材ができたな、と逆に感心する。土工の仕方も、ごっそり地面を削っていて、林業地の道づくりとはかなり違う。

 

 

2021/07/01

野坂さんが計測していたのは、地面に落ちない雨量?

今日は1日雨だった。明日もだという。まあ、今のところたいした雨量ではないので、気にならないが、かなりの大雨が降っているところもある。気象庁も、線上降水帯という言葉を使いだして、幾つかで警報が出たそう。

そこでふと思い出したのが、「おかえりモネ」の一場面。そんなに真剣に見ていないというか、新聞読みながら朝食とりながらのながら見だったが、森林組合を訪れた気象予報士の一人・野坂さん?が、レーザースキャナーで森の中にある樹木の本数や表面積などを計測するシーンがあった。それで何をするのか、と言えば、樹木が吸収する降雨の量を計測しようという話だったと思う。

森は、水を貯めるという言い方をする場合が多いが、実は森によって降った雨が地面に届かなくする効果もある。

森林総研の研究報告で「森の上に降った雨は、50~80%が樹冠通過雨として地面に降り注ぐ」と記されたものを読んだ。葉や枝に触れずにそのまま落ちる「直達雨」、葉や枝に溜まった後に大粒となって落ちる「滴下雨」、葉や枝で弾けて砕けて小粒となって落ちる「飛沫雨」の3つに分けてあるが、これらは最終的には地面まで落ちる。
これは言い換えると50~20%は地面に届かないということだ。では、それらはどこに行ったのか。

枝葉や幹の樹皮に付着したのだろう。「野坂さん」は、この樹皮について地面に落ちない水の量を計算しようとしているのか、と私は理解した(笑)。こんな裏設定は、どこかに解説でもあるのかね?

ちなみに別の論文だが、日本で行われたいくつかの実験では、雨量の6%とか20%が樹木に付着して地面に落ちないという結果が出ている。これらは少しは何日か時間をかけて地面まで流下するかもしれないが、多くは蒸発するのだろう。雨量や風、季節……などに大きく影響を受けるだろうが、ざっと降雨の1割が地面に落ちないというのは、わりとすごくない?

降雨の1割を山の斜面に流さず、さらに川に流れ込まないことで、洪水や土砂流出を起こさずに済むケースもあるのではないか。

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これは、生駒山の隣、矢田丘陵で行われていた計測実験。

これから数日間、雨が続く。森を見事に破壊したメガソーラー建設予定地は、どうなるだろう。おそらく雨量次第で崩れると思う。表土を重機でかき回しているから、土砂を止めるものがない。注視しておきたい。

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