野坂さんが計測していたのは、地面に落ちない雨量?
今日は1日雨だった。明日もだという。まあ、今のところたいした雨量ではないので、気にならないが、かなりの大雨が降っているところもある。気象庁も、線上降水帯という言葉を使いだして、幾つかで警報が出たそう。
そこでふと思い出したのが、「おかえりモネ」の一場面。そんなに真剣に見ていないというか、新聞読みながら朝食とりながらのながら見だったが、森林組合を訪れた気象予報士の一人・野坂さん?が、レーザースキャナーで森の中にある樹木の本数や表面積などを計測するシーンがあった。それで何をするのか、と言えば、樹木が吸収する降雨の量を計測しようという話だったと思う。
森は、水を貯めるという言い方をする場合が多いが、実は森によって降った雨が地面に届かなくする効果もある。
森林総研の研究報告で「森の上に降った雨は、50~80%が樹冠通過雨として地面に降り注ぐ」と記されたものを読んだ。葉や枝に触れずにそのまま落ちる「直達雨」、葉や枝に溜まった後に大粒となって落ちる「滴下雨」、葉や枝で弾けて砕けて小粒となって落ちる「飛沫雨」の3つに分けてあるが、これらは最終的には地面まで落ちる。
これは言い換えると50~20%は地面に届かないということだ。では、それらはどこに行ったのか。
枝葉や幹の樹皮に付着したのだろう。「野坂さん」は、この樹皮について地面に落ちない水の量を計算しようとしているのか、と私は理解した(笑)。こんな裏設定は、どこかに解説でもあるのかね?
ちなみに別の論文だが、日本で行われたいくつかの実験では、雨量の6%とか20%が樹木に付着して地面に落ちないという結果が出ている。これらは少しは何日か時間をかけて地面まで流下するかもしれないが、多くは蒸発するのだろう。雨量や風、季節……などに大きく影響を受けるだろうが、ざっと降雨の1割が地面に落ちないというのは、わりとすごくない?
降雨の1割を山の斜面に流さず、さらに川に流れ込まないことで、洪水や土砂流出を起こさずに済むケースもあるのではないか。
これは、生駒山の隣、矢田丘陵で行われていた計測実験。
これから数日間、雨が続く。森を見事に破壊したメガソーラー建設予定地は、どうなるだろう。おそらく雨量次第で崩れると思う。表土を重機でかき回しているから、土砂を止めるものがない。注視しておきたい。
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