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森と林業の本

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2021/07/22

空撮!メガソーラー建設現場

友人のカメラマンが、空撮で生駒山上空を飛ぶというので平群のメガソーラー建設現場も撮ってきてもらった。

なかなかの迫力。上から見て初めて気づくこともある。

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これが、南北に伸びる生駒山地の南側からメガソーラー建設予定を見た全景。伐採された山林は、48ヘクタールというが、相当な規模である。ちなみに真ん中に里道(ハイキング道)が縦断しており、大雑把に南部と北部に分かれる。

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南部の接近撮。思っていた以上に、作業道(というのか)道がたくさん入れられている。山を段々にならしてソーラーパネルを設置する予定だったのだろうが、それだけ地盤を削っているから、植生の回復も時間がかかりそうだ。ちなみに地質は花崗岩質なので、もろく崩れだすときりがないからヤバい。

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こちらが北部。私が地上から見た以上に奥がある。とくに上方に二つの皆伐地が見えるが、これは下からは気づかなかった。かなり山の尾根近くまで伐っているようだ。送電線の鉄塔もかなり近い。ため池もある。気になるのは、土場を設けて丸太を集積している点。やはり出荷予定だったのだろう。樹木はスギとコナラが目立った。

実は同日、私も現地に入っていた。北部を地上から見ると、こんな状態に。

Dsc00080

地上から見渡すと、想像以上に広く、地形を改変しているのもわかる。流水路もいじっているようだ。谷にパイプを埋めて、そこに土砂を流し込んでいる。水があふれたら谷ごと土石流になりそうだ。いろいろな点で工事業者の質が浮かび上がる。危険な山岳土木の実例として見学コースを設けないかと、ブラックなことを考えてしまう。

Dsc00072

道はすでに雨水によって削られている。なんだか砂漠的景観である。

※写真は、いずれも無断でダウンロードして使わないこと。プロの作品です。

 

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生駒山中・身近な自然」カテゴリの記事

コメント

以前も書きましたが、真砂土は締め固めがし難いのでソーラーパネルの様な工作物の設置には向かない土壌です。パネル設置を諦めたしても緑化は困難です。進めず戻れず…全国にこのパターンは多いと思いますよ。今後の動向について、大変興味を持って注視しています。他人事ではありません。

そうです。遠目には伐採しただけに見えて、放置しても草は生えるかなと思えたのですが、近づくと見事に土壌を剥ぎ取っている。これは再生が厳しい。
しかも、工事をストップさせたということは、土砂流出防止工事もしないということになるので、今後が心配です。最低限、土留め工事をしないと。

昔から素材生産業者は、集水域の広い山林での皆伐には気を遣ってました。伐後の山林は植物による蒸発・蒸散…そして地下水化が無くなる為に降雨時には恐ろしい程水が出ます。なので今年は谷の右側、数年後に谷の左側とかに分けて施業する事が常識でした。間伐後でさえ数年は谷に流れ込む水の量が増えます。葉を広げた植物と雨水を一時貯留する腐葉土が無くなった山林から流れ込む水の量は半端無いくらい多くなります。様々な分野での技術が進んだと言われる21世紀の世の中ですが、先人達よりはるかに知恵が無い現代人の愚かさが露見している様に思えます。

この現場の工事を請け負ったのは、いわゆる土木業者だと思います。木の伐り方や道の入れ方などが林業系とは違う。実際、重機も林業系のものは目にしなかった。
山の知識や扱い方の発想が違うように感じました。

22日は県に仮設沈砂池が、計画で8箇所、設置済みが2箇所なのが県の説明で分かった日です。その2箇所も、砂が満杯で機能していません。先日の100ミリ程度の雨で、下流の水路は60%.今までにない濁流があっという間に流れ出ました。防災設備を、いつやるのかも説明なし。台風が直撃したら、洪水調整池もなく災害必死です。県、町、議会にも働きかけていますが、皆さん危機感がありません。鮮明な写真、すごく参考になります。
写真の使用条件を教えていただけましたら助かります。よろしくお願いします。

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