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2021/07/06

Y!ニュース「5年後が危険!伐採跡地が崩壊するとき」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「5年後が危険!伐採跡地が崩壊するとき」を書きました。

これは、編集部から「熱海の土石流事故に関連した記事を何か書きませんか」という要請があったからだ。もっとも先週2日に「保安林解除?…」の記事を書いたばかりで、そこにメガソーラーなどの問題も触れている。その直後に土石流となったわけで、先見の明があるようで、実はネタがかぶっているよ、と言いたい(笑)。それでもホイホイと了承したのは、仕事を断れない我が貧乏性ゆえ、おだてられると伸びるタイプだから(^^;)。

もっとも、どんな切り口に変えるかと思案したところで思い出したのは、「伐採直後より後の方が地盤は緩む」という話だ。これ、実は私がン十年前の学生時代に授業で習ったもの。意外感となるほど感でよく覚えている。学生時代の勉強が、直接的に役立つ機会というのはあまりないように思う。今回は貴重な体験。

Photo_20210706165001
こんなグラフもある。伐られて腐る根と、新植の根の伸長を合体すると、5、6年ぐらいが一番、土壌の緊縛力が弱ることがわかる。

ただ、本文では5、6年後と書いたが、実際は樹種と土地によっていろいろだ。グラフは、たしかスギだろう。それをタイトルでは「5年後」とビシッと書くのがこの業界に長い私のテクニックよ( ̄∇ ̄) 。もちろん再造林した苗の根が伸びるのも千差万別だろうが、だいたい20年ぐらいとした。

なお、私の記憶だけで記事を書いたわけはなく、論文に目を通して確認していますぜ。


ちなみに、もう一つ書きたかったテーマは、やはり盛り土の件だ。盛り土は崩れやすいとみんなが思っている。メディアに登場する専門家は、一応「必ずしもそうではない」と言い添えるが、抵抗虚しく、「盛り土=悪!」となっている。

本当は林道・作業道の開削事例も含めて、説明したかったのだが、ちょっと専門的すぎるし、私の手元の資料では素人読者を十分に納得させるだけの材料がなかった。だから、少し触れただけ。

誰か、詳しく優しく解説できる人いたらやっておかないと、今の林道づくりが全否定されちゃうよ。

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コメント

熱海の土石流に関しては、人災の要素が大きいですが、その指摘だけでは、山地森林地帯土地利用に関する今回の災害の教訓が過小評価されるように思いました。水の集中する源頭凹地に残土を積むことを許してしまった問題、人為による土地改変が仮になかったとしても発生する天災としての土砂災害の問題、それら両方に対して、被害を減らすために何をわれわれができるのかが問われます。詳細はhttps://hakulan.com/tensaijinsaiを参照ください。、

熱海の事例はまだ不確定要素が多いので、この記事は一般論として記したのですが、おっしゃるとおり、人為がなくても崩れる山は崩れます。何千万年と山が崩れ続けて、今の地形が誕生したのでしょう。
果たして人間は何ができるか。

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