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森と林業の本

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2021/07/29

ヨーロッパの家具市場

先日、ヨーロッパの木材事情に関するセミナーがあって顔を出してきた。基本、日本の木材(奈良の木材)を輸出できるか、というテーマだったのだが、そこで配られた資料を見て、ちょっと気になった点。

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この左側の円グラフを見てほしいのだが、ヨーロッパの林産業の経済規模では、なんと家具が45%以上を占めているのだ。製材は15・7%しかない。そんなに家具市場が大きいのか?

これは経済規模だから、木材の量ではないし、またすべて域内の生産と販売でもない。輸入家具も多いのだろう。家具の価格は製材品より遥かに高いから大きく膨らむのだろうが、それにしても木材製品の半分近くを占めるのか?(「その他」の多さも気になる。)

ヨーロッパは、木材を建築材以上に木工品、それも家具のような大きなものから小さなグッズの比重が高いのかもしれない。たしかに建築では、わりと金属や石材とミックスしている。

ちなみに家具の多くは広葉樹材だと思われる。

これと同じ品目で日本の木の経済規模統計はないだろうか。私は見たことはない。仮にあっても、家具がこれほど大きな比率を占めるとは思えないが、いかがなものか。日本の家具は、合板や段ボール製もあるし、金属製も少なくない。木質家具というくくりの統計があるのだろうか。

ヨーロッパ人は高い木製家具が好きなの? たしかに高級家具ブランドの多くはヨーロッパにある。

この点を詰めて考察していけば、木材利用の観点が変わるような気がする。

 

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