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森と林業と田舎の本

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2021年9月

2021/09/30

皆伐-再造林の進め方?

奈良県の上北山村に行った際、道沿いに大規模な皆伐地が広がっていたので、パチリ。

だが写真を撮ってから、「ここで以前も写真を撮ったことがある」ことを思い出した。

そこで探し出したのだが、

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これだ。日付を見ると2019年の3月だった。何十ヘクタールになるか、奈良県内ではかなりの規模の皆伐地なのだが、このとき気になるのが、真ん中にわずかに緑がかっていること。なぜ、ここ1~2ヘクタールだけ再造林されているのか。でも、まあ、そのうち順々に造林していくのだろう、何かの都合でここだけ急いだのかな……と想像した。が。

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これが先日撮ったもの。造林したところは約2年分の生長をしたようだが、その周りはまったく何も変わらず。穴居ル、再造林しないのか。

想像するに、造林したところは所有者が違うのだな。この皆伐地の土地所有者は何人もいるのだろうけど、再造林するように主張したのは、真ん中のごく一部の山主だけだったのではないか。周辺の他の山主は「もう植えんでもええわ。どうせ林業やらんし」ということになったのではなかろうか。しかし、今後どうなるのだろう。植えたところだけ育って、その周りは雑木も生えていない。

そう言えば……こんな写真もある。

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これは、場所は少しずれるが、だいたい同じような上北山村。撮影は2010年5月と今から11年も前だ。ここは、逆に一部だけが伐らずに残されている。これは、この土地の山主だけが皆伐を反対したのだろうか。ここだけ残ってもなあ。いや、ここだけでも残ったおかげで、もしかして山が崩れずに済んだかもしれないし、あるいは周辺の天然更新が進んだかもしれない。

山主が反対しても、こっそり伐ってしまうような業者でなくてよかった(笑)。

 

2021/09/29

Y!ニュース「木材利用促進が林業を狂わす?」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「木材利用促進が林業を狂わす?木あまり時代を直視しろ」を執筆しました。

もともとは、現在は「木あまり時代」なのだよ、ということを書くつもりだったのだが……みんな森林は減っていると思っているけど、実は増えているし、木材生産量も世界的に増えすぎてだぶついているのだよ、だから木材価格も下がるのだよ、と書こうと思っていた。つまり世界的な傾向を記すつもりだったのだ。

そこに10月は「木材利用促進月間」だと法律できめたことに気づく。

ちょっとブッツンしてしまって(笑)、おいおい林野庁、こんな月間だ記念日つくって楽しいのかよ、という思いが強まってしまった。

木材利用促進が、実は木材の無駄遣い促進、木材の価値下落を引き起こしていることをちっとは認識してほしい。結局、目的と手段の取り違えを進めてしまい、何のために木材を使おうと言いたいのかわからなくなっている。

林業振興?森林の健康?地球環境?それとも自分の出世?

あ、それと今月もかろうじて(Yahoo!ニュースに)2本の記事を書けたな、という密かな思い(^^;)。

 

2021/09/28

林業をテレワークで!

先日のNHK「サイエンスゼロ」で取り上げていたのは、テレワーク。

だが、内容は重機の操縦だった。

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このように丸太を持ち上げたり刻んだりする現場なのだが、

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それを事務所内(自宅でもいい)のモニターを見ながら行うもの。

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運転席を見てほしい。無人だ。誰もいないのに、しっかり仕事をしている。

これは実験なので土場だったが、そのうち林業現場にも普及するかもしれない。伐採や原木を玉切りして無人フォワーダに載せるぐらいならできるぞ。フォワーダも無人で走らせて、土場でトラックに積み替えるとか。山の中なら道路交通法も適用されないから、技術さえ開発できたら、すぐに実施できるんじゃないかな。
肝心なのは、完全自動運転ではなく、まずは人間が遠隔操作していること。その方が技術的には簡単で今すぐにでも実現するらしい。時間差は0,1秒以下で済む。

これで人手不足解消と、事故の安全性(人が死ぬことはない)が確保できるわけだ。

実は、私はこの実験を20年以上前に取材していた。雲仙普賢岳の火砕流跡地にスーパー砂防ダムを築く現場だった。あの時の写真などを探せば出てくるはずなんだが。しかし、残念ながら実験で終わったみたい。意外と進歩は遅いというか、長い雌伏期間があったのだね。建設現場と重機、そしてパソコンの性能の問題かもしれない。

 

2021/09/27

奥山で見つけたもの

今日は朝から吉野の奥山へ。かなり奥地を何カ所も回ったんだが、そこで目当てのものが見つかったかというとビミョー……なんである。

そして車の冷房が、突然暖房に変わる経験をした。何事か、この生ぬるい温風が噴き出すのは……エアコンが壊れたのかと思ったが、よく見たら外気温が18度。我が車は、夏の間、エアコンを22度~24度に設定していた。どうやら外気温がそれを下回ったら、その温度まで車内温度を上げるために暖房になるらしい。さすがに、すぐ切る。

でも、こんなものを見つけた。

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キノコである。これが、珍しいの?と言われてしまいそうだが、ちょっと大きさがねえ。。。

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ま、それはいい。

目的地に着いて、ちょっと腹ごしらえと思って車の外に座り込んで おにぎりを頬張っていた。で、周囲を軽く探索……と思っていたら、こんな木を発見。この樹皮に付いている傷跡は……。

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大声を上げて威嚇し、すぐ車の中にもどったのはいうまでもない。

2021/09/26

ラクウショウの丸太

散歩シリーズ……というわけではないが、今回歩いたのは某生駒山系北端の森林公園。そこで見かけたのが、こんな木の伐倒。

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おや、スギが伐られている、幹に割れているところもあるから風で折れた木を処分したのかな……と思ったが、周りを見ると、ここはラクウショウのコーナーであった。

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ラクウショウは北米原産の外来種だが湿地によく生える。そして気根を地面からニョキニョキと突き出す姿がちょっと面白いから、わりと公園に植樹しているを見かける。葉はメタセコイヤみたいに鳥の羽根っぽい。道沿いに植えられると街路樹ぽくもある。来訪者向きなのだろう。

ラクウショウは落羽松と書く。冬には葉が紅葉して落ちる落葉針葉樹だ。ヒノキ科だからマツ科ではない。もう一つの名前がヌマスギ。そうか、スギと呼ばれるように樹皮の様子がスギに似ているわ。成長は早いようだ。

ふと、せっかく伐ってあるのだから、どんな木目で材質はどうなのかと思って覗きにいった。

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なるほど。木目は荒いが、スギに似ているかも。軽いし、成長早いし、沼に生えるんだから腐朽にも強いだろう。この丸太も伐って捨てているみたいでもったいない。木材生産用に植えてもいいんじゃないの? 傾斜のある山ではなく、水がたまりそうな谷に(^^;)。

 

 

 

2021/09/25

ヒガンバナはいかに分布を広げるか

紅葉で知られる竜田川。その沿岸には遊歩道が設けられ、公園となっている地域もあるのだが、斑鳩町のそんな一角を歩いた。 三室山の近くでもある。

ちはやぶる神世も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは

嵐吹く三室の山のもみぢ葉は竜田の川の錦なりけり

さすがに紅葉にはまだ早いが(というより暑すぎる。夏の気分だ)、川のほとりにカエデが多く植えられ、なかなか見映えはよい。
幅は、せいぜい30m~50mまでで隣接して道路も伸びているから、車がブンブン走る音がする。それが鬱陶しいのだが、幸い車の姿は樹影に隠れてほとんど見えない。ちょっと耳を塞ぐつもりで歩くと、わりとゆったりとした気分になれる。それが数キロにわたるのだが……。

ところどころに、ヒガンバナが咲いているのである。

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その咲き方。なんだか意図的なものを感じないか。大きな木の根元に多いし……。

実はヒガンバナに種子はない

記事に書いた通り、株分けで増えてきた。株分けをするのは人間である。そもそも外来種で、過去に日本にはなかった。だから「日本の原風景」ではないのだが……。

昔は田畑の畦道に株……鱗茎を植えたのだ。ヒガンバナは毒を持っていてミミズやモグラが忌避し、畦に穴を開けないから……と言われている。

が、近年は花が美しいからという理由も増えているだろう。葉が赤くなる前に赤い花が鮮やかである。

で、竜田川の河川公園なのだが……あきらかに人が植えたことを想像させる分布の仕方。しかし、肝心の植えた人は誰なんだろう。公園づくりの中で計画的に行ったものなのか、個人がこっそり?植えて回ったのか。中国から持ち帰ったと伝わるが、では斑鳩なんだから遣隋使・遣唐使かなあ(^^;)。まさか、1300年前らか綿々と咲き続けてきたとは思わないが。公園を作ったのは戦後だから、それ以降かもしれない。

これが造園計画に沿ったものならおかしくないが、どうだか。こっそり、夜中に公園に出没してヒガンバナの鱗茎を長靴姿で植えて回る風変わりな人々の一団がいるとしたら……。

ちょっとホラー。

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これはオマケだが、特定外来生物のクビアカツヤカミキリが出没するらしい。

 

 

 

2021/09/24

肉厚マダイと木づかい運動

一部で話題になっている「肉厚マダイ」。

ゲノム編集~ようするに遺伝子改変技術~で、通常のマダイの1・5倍肉厚、つまり太ったマダイが京都大学や近畿大学によって作られている。もうすぐ量産化が可能になって市場にも出てくると言うのだが……。

京大発、「肉厚マダイ」参上

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実はこのニュースをよく読むと、マダイだけではない。トラフグを短期間で育てる技術も完成しているらしい。

この手のニュースが流れると、即「気持ち悪い」とか「遺伝子改変なんて危険」という感想が飛び交うのだが……。まあ、食べ物が豊富な国の住人の我が儘みたいなものか。余っているから選べる。美味しい、美味しそうに見えるとか(気分の)安全・安心とか、ようは感覚的な面で選べる立場とだから言えることだろう。

昔から食料危機への対処は永遠の課題だが、実は今や「食あまり」の時代になっているようだ。

世界人口の伸びは鈍化しつつあるが、まだ当分は伸び続けるだろう。現在は70億人とか言われているが、100億ぐらいまでは行きそうだ。私が小学生の頃は30数億人ぐらいだったと記憶するので、もはや2倍になっている。当時から、盛んに食料危機が言われていた。マルサスの「人口論」を持ち出すまでもなく、食料生産は人口増に追いつかない……というのが定説だったから。

だが、実はその定説は崩れた。今は食料の伸びの方が人口増より大きいと言われている。

世界の穀物生産量は約22億トン。だが、およそ半分は飼料用とエネルギー用だ。穀物が余るからバイオ燃料に転換している。
同じく牛肉や豚肉、鶏肉などは、50年前の3倍も生産されている。それは養殖水産物にも言える。

別に農地が増えたわけではない。それどころか耕作放棄地が世界的に増えているのだ。耕地の5分の1が耕されていない。貧困国でも農民は農地を捨てて都会に出ていく現象が続く。実は、食料は生産過剰だから価格が下がり、農民たちは「やってられん」わけなのだ。
食肉も、家畜の飼育頭数が増えたのではなく、大きく早く育てる技術が生まれたからである。1個体から採れる肉の量が増え、しかも成長が早いから回転も速くなる。肉なんて切り身しか目にしないから気がつかないが、ウシもブタもニワトリも、ひと昔前より確実に大型化している。魚介類も天然ものよりずっと大きく早く育てているのだ。

もちろん品種改良や肥料、さらに病害虫を抑え込める農薬・除草剤、家畜用医薬品の発達も、寄与している。その流れの一つが、「肉厚マダイ」なのだろう。

今、世界では8億人が飢餓線上にいると言われるが、それは食料が足りないのではなく、届けないからだ。必要な人のところに食べ物が届かないことが引き起こすのだ。それは流通と政治の問題だろう。

そして木材も生産量が増えている。早生樹のような早く太く育つ樹種・品種づくりが進むだけでなく、これまで使えなかった細い木材も集成技術の進歩で太い建材にすることができるようになった。柔らかくて使えないと思えた樹種も、改質することができるようになった。木材が余っているから「木づかい運動」とかいう、奇天烈な木材もっと使え運動が展開されている。木づかいではなく、木あまりなのだ。

木材も、森林蓄積は世界的に増しているのに、需給バランスを崩した経営ミス、流通御簾、そして政治システムの問題だろう。ウッドショックは、木が余っているのに供給できずに価格が高騰するというおバカな事件であった。

さて、肉厚のマダイや、早生樹の建材は、世間に受け入れられるだろうか。

 

2021/09/23

コロナ禍の割り箸事情

昨日の続編である。

某所から現在の割り箸需要量の情報が見入った。

まず昨年の輸入統計で見ると、竹箸が37.2億膳。木箸(その他に分類)は104.5億膳。合わせて141.7億膳。これが輸入割り箸だ。中国製が多いとはいえ、ベトナム製も増えている。ほかロシア製も少し混じる。

次に国産割り箸の生産量だが、国全体の統計はない。ただ吉野では1億膳に届かないほど縮小している(奈良県内の製箸主力3組合の20年度の生産量は計9127万5000膳)。金沢の最大手・中本製箸や樹恩割り箸グループなども2億膳いかないだろう。そのほかの産地を合わせても3億膳いくかどうか。国産も10年前の半分になってしまった。

つまり合わせても145億膳程度と推定できる。推計からこぼれ落ちたところもあるだろうが、どうやら150億膳に届かないとみてよさそうだ。昨日の想定以上の減少である。

もちろん、これは昨年だからコロナ禍で飲食店需要が壊滅的になった事情もあるが、仮にコロナ禍後の回復を見込んでも、160億膳から170億膳までもどるか危うい。とくに国産は一度縮んだら回復しにくいだろう。廃業してしまいかねないからだ。

割り箸を使い捨てのファスト・カトラリーから工芸品・木工品へと意識の転換を図るべきではないか。

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吉野の製箸会社と吉野高校などがコラボしてつくった「文様割箸」。1膳550円くらい。こうした工夫でプラ塗り箸の座を狙うべきではないか。

2021/09/22

Y!ニュース「割り箸こそSDGsなアイテム。…」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「割り箸こそSDGsなアイテム。今こそ復権を」を執筆しました。

9月は全然Yahoo!ニュースの記事を書いていなくて、ヤバいな、これまで最低月2本は書いてきたのに……と少々焦り気味の下旬。別にノルマではない(自分で課したノルマか)何かと忙しかったのですよ、と言い訳しても休業宣言してもいいんだが、とりあえず1本だけでもと、ネタとしては以前から温めてきた割り箸について。ブログでは、すでに幾度も「コロナ禍にこそ割り箸を」とか「ストローを紙にするなら割り箸を」と書いてきたのだから。

ただ驚いたのは、文中にも触れた通り、現在の割り箸需要量の統計が消えたこと。

以前は政府の貿易統計とか業界団体の統計など、いくつかあった(それぞれ数字が違っていた)のに、今はみんな消えてしまっている。白書にも割り箸に関する言及はない。みんな興味を失ったか、そもそも産業として終わったと決めつけたか。

それでも見当としては、ざっと170億膳ぐらい。ただし昨年はコロナ禍で激減しているはずなので、150億~160億膳ぐらいになっているのではないかと推定している。国産割り箸も、以前は5億膳ぐらいは作っていたはずだが、今は半減しているんじゃないかな。

記事には触れなかったが、もう国産割り箸は量で勝負する時期は過ぎて、利益率で勝負すべきだと思う。具体的には高級割り箸の需要開拓を進めた方がよいだろう。とくに家庭用割り箸としてもっと宣伝できないか。我が家では、ずっと吉野杉箸の天削を使っているが、もう快適すぎて塗り箸にもどれない。漆塗料でつるつるの塗り箸よりずっと使いやすい。
大袋100膳入りで550円(税込み)。だとすると、1膳5円前後。年間一人50膳使っても250円なんだから、贅沢というほどのものではない。塗り箸の中には1膳数万円するものもあるし、安物でも1000円くらいはする。(百均のものは塗り箸と言ってもプラ箸か竹箸だろう。)つまり割り箸なら2年間分だ。

ほかにも新たな需要はあるはず。いっそアウトドア用とかバーベキュー用の割り箸なんてのを作り、最後はキャンプファイヤーで燃やしましょう、いやウッドプランクとして新たな調理器材として使いましょう……なんて提案はどうか。

販売量は少なくても利益率が高ければ、商品として成り立つはず。

……とまあ、いろいろ夢見るんだけどね。『割り箸はもったいない?』の続編も書こう、と言い出したのに、どうなるかなあ。

 

2021/09/21

ダイソーのヒノキオイルの成分は?

百円均一ショップであるダイソーが、国産ヒノキオイルを出した、という。

これまでもアロマオイルは売っていたが、それは合成香料で、本物のヒノキなどから絞り出したエッセンシャルオイルではなかったはずだ。だが、今回は、明確に「国産ヒノキから」と書かれている。なんでもStandard Products by DAISO という店で販売しているらしい。

Photo_20210918150402 サイトから借用

まさか、ヒノキオイルが100円で??? 通常数千円するんじゃないのか、と驚いたが、値段は550円だった。それにしても安い。
だが、よく見ると4ミリミットル瓶である。なるほど、それならギリギリ採算は合うか。なお香りは、オレンジ、シダーウッドヴァージニア、ティートゥリー&ユーカリ、ユーカリ、柑橘ブレンド、プレーンとある。主に福井県の木材のほか、東京檜原村や四万十ヒノキを使うらしい。販売価格からすると、原価はどのくらいだろう。多分、厳しい取引条件があったに違いない(^^;)が、逃げずに契約に至っただけでも、ほかの林業地に差がついた。

ダイソー/ヒノキオイル・箸発売

しかし、ダイソーがなんでまた……。実はヒノキオイルだけではなかった。アロマブロックやスモークチップ、カトラリー(箸)などの17アイテムもあった。全国のダイソーで扱うぐらいになれば面白い。そうなると莫大な量が必要だ。オイルはともかく、ほかの箸やブロックなどなら可能ではないか。価格は300円とか、やはり安い。

そんなに売れるとも儲かるとも思える商品ではないが、やはり環境配慮を掲げている。しかし4ミリミットルのオイルは何に使うのだろう……まあ、アロマテラピーの入門編かね。最近は、ヒノキの香りのコロナウイルスへの抗ウイルス作用も指摘されているが……。

ちなみにヒノキには、ヒノキチオールはほとんど含まれていない。もともと発見されたのはタイワンヒノキからで、日本のヒノキにはないのだ。むしろ青森ヒバによく含まれている。ただ木曽檜には若干含まれているというから、ヒノキの品種とか育ち方にも生成に関わるのかもしれない。まあ福井県や高知県のヒノキには含まれていないだろう。

つまりヒノキオイルの成分はヒノキチオールではなく、αピネンなどである。これはヒノキ以外の木にも含まれている。

 

2021/09/20

ベランダのツユクサ

仕事場に面した2階のベランダにプランターを置いているのだが、今年は何も植えなかった。まあ鉢植えはいくつかあるのだが、プランターには一年草系の草花しくは野菜を植えていたのだが……放置状態を続けると、なぜかツユクサの群落ができた。

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これまで生えていなかったのに、いきなり繁茂するということは、どこからか種子がプランターに落ちたのだろう。ツユクサの種子って、どんなものなのか。2階まで飛んでこられるものなのかね。まあ、自然の花壇のようになってよろしいv(^0^)。
ちなみに黄色いのがオシベで、雌しべは下に垂れ下がっている。

とにかく生育旺盛。雑草扱いというか雑草そのものだが、花がきれいなので許せる。食べられるそうだ。その意味では山菜・野菜。

 

2021/09/19

100de名著「群集心理」から学ぶ拙著

今月のEテレ「100分de名著」は、ル・ボンの『群集心理』を取り上げている。

本書はフランス革命とその後の混乱期の洞察から書かれた心理学者の本だが、ネットやSNSが作り出す新しい《群集》の時代に実にマッチしている。とくに第2回の、この言葉が刺さった。

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これまで群集が真実を渇望したことはなかった。群集は自分らの気に食わぬ明白な事実の前では、身をかわして、むしろ誤謬でも魅力があるならば、それを神のように崇めようとする。”

これは、単に群集だけでなく、さまざまな立場の人にも置き換えられる。私なんかは、群集を「読者」「視聴者」「聴衆」、さらには「有権者」に置き換えてもいいと感じた。自らが気に食わぬことを書く・話す者は距離を置かれ(あるいは攻撃対象とし)、間違っていても魅力的なスローガンなり見映えを見せてくれる者になびくのだ。

そしてこの「群集」「読者」「視聴者」「聴衆」「有権者」……を従えようとするには、物事を単純化し、見映えよく感情的なイメージを演出するべし。個別の事実をコツコツ積み重ねたり、思考の過程を示したりするより、結論だけを突きつける。ワンフレーズで断言する。(中身と関係なく)かっこよく堂々と話す。イメージ優先の論法を振り回すとよい。

今始まっている自民党総裁選も、その後の衆議院選挙も、この論法が駆使されるだろう。ならば私も、それをやってみようか、という誘惑( ̄∇ ̄;) 。事実を積み重ねた上で結論を導く帰納法より、先に仮定の結論を出す演繹法。(その後の証明はなおざりでもかまわない。)

もっとも、私もへそ曲がりでねえ。

このブログにしても、普段はいかに冒頭を読みやすくするかに腐心しているのだが、3連休の中日なら誰も読まない(笑)と思って、あえて難しいことを書いてやろうとする。

そして来月発行予定の拙著も、あえて耳障りのよい常識を否定し、読者を揺さぶってみようと試みる。読者は途中で居心地が悪くなるだろうね(笑)。

タイトルが決まった。「虚構の森」だ。英語だと「イマジナリー・フォレスト」かな。“群集”のイメージの中の森をぶっ壊せ!(ワンフレーズ)

2021/09/18

不眠症に初校ゲラ

突然、不眠症になることがある。眠いときに頑張って起き続けて、さあ、もう用事は済んだから寝ようと思ったら、なぜかまったく眠れない。身体は疲れて眠りを欲しているのに、眠れないのだ。昨夜が、そういう夜だった。

おかげで明け方まで意識があって、うとうとしただけで通常の時間に目が覚めてしまった。1日中眠くて、身体が動かない。

今は風呂上がりで少し目が覚めたが、今晩こそ安眠したい。

そこに届いたのが、次回出版予定の本の初校ゲラ。

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これを見て、また眠くなった( ̄∇ ̄;) 。

2021/09/17

騙された?書評『外来植物が変えた江戸時代』

『外来植物が変えた江戸時代 里湖里海の資源と都市消費』(佐野静代著 歴史文化ライブラリー・吉川弘文館)。

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ちょっと驚いたというか、騙された気分にさせられる本だ。

タイトルから外来植物が江戸時代にどんな影響を与えたのか、という思いで手にとったのだが、まずここで騙された。まずサブタイトルに里湖里海とあるように主な対象は湖や海の沿岸部。里山ならぬ沿岸部に人々の暮らしが生態系を変えたことを示している。まあ、その程度の勘違いはいい。
しかし、外来植物というのは何だか今風のヘンな雑草が繁茂するイメージではなく、具体的には、綿、サトウキビ、サツマイモ……など作物なのである。たしかに外来ではあるが、人が有用と思って栽培したのだから、ちょっとニュアンスが違うではないか。

とまあ、タイトルに文句を付けても仕方がない。

そこで描かれるのは、驚きの栽培法なのだ。まず、これらの作物には肥料が必要だ。とくに綿やサトウキビはたっぷり栄養がないと育たない。ちなみにサトウキビは琉球や奄美だけでなく、江戸時代は本土で広く栽培されていたらしい。和三盆の讃岐もだが、遠州などでも盛んだった。そして肥料としていたのが、海草や海藻だったのだ。せっせと池や湖、そして海からアマモやキンギョモ、ホンダワラ……などが採集され、それが畑に入れられたらしい。里山の草木はすでに田畑に取られていたから、足りないのだ。

さらにシジミやアサリも、身はもちろん食べ物だが貝殻は焼いて粉にしたら石灰肥料。これも重要だった。

里山がはげ山になって土砂が流出すると、海が砂地になり、そこにはアマモが繁る……という生態系もあったらしい。山の栄養分が、海に流れ出たのを海藻などの形で陸地に返されるという物質循環があったという。だからホンダワラが商品として取引もされた。

大坂の町では、四国や九州の薪が運ばれて売られたという江戸時代のエネルギー事情は私の問題意識の中にあったのだが、そこに海の産物も加わっていたのである。

ネタばれ的な本の内容はこれぐらいにするが、江戸時代の生態系を見る目が変わった……いうより広がった。鎖国して日本列島の陸地の中の生態系ばかりを考えていたが、そこに水圏が加わり、拡張した生態系の姿が浮かび上がる。それはより複雑になり、巨大な物質循環を築いていたとなると……それを破壊してしまったのは、やはり明治~大正以降なのか。
そして、大きな歴史の断絶をつくってしまった。この本には遠州地方のサトウキビ栽培の資料がなかなか見つからずに困った逸話が記されている。日清戦争後、砂糖生産は領有した台湾になり、本土のサトウキビ栽培は一気に廃れたそうだが、ほんの100年ほど前の繁栄した地場産業が忘れられていた。

今頃、SDGsなんて言って新しがっていられない。温故知新、過去を調べることで新しき社会システムを発見できる。

 

 

2021/09/16

刃物を支える石

先日、草彅剛がMCを務める「最後の○○~日本のレッドデータ~」という番組を見た人はいるだろうか。

ここでは「人知れず消えつつある数多くの職人の技や、生産物など“日本のレッドデータ”を紹介する番組だが、そこで取り上げられたのは、天然砥石だった。

日本刀がブームになったが、そこで注目されたのは古来の名刀である。そこから、それをつくる刀鍛冶……までは誰もがすぐに連想するのだが、実はその先に研ぎ師がいる。研がねば、どんな刀も名刀にならない。……ま、そこまではギリギリ連想する。が、その先に研ぎ師の使う砥石がある。今や一般には人造砥石が席巻しているが、日本刀には天然砥石しか向かない。その粒子の細かさやはがれ具合は、合成樹脂で固めた人造ものでは再現できないからだ。

で、天然砥石になる石は、日本列島はわりと全国で採れるのだが、それは二級、一級品まで。日本刀向きの特級品は京都でしか採れない、と言われている。包丁にこだわる料理人も、天然砥石を選ぶ。海外からも京都の砥石を求めて訪れる人がいる。
そして、今も砥石の原石を掘っているのはただの一人。この人がいなくなると……という番組である。日本刀から砥石の採掘まで行き着くのはなかなかの想像力がいる。

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実は、私も砥石の取材はしたことがあって、この裏話は何かといっぱい聞いている(⌒ー⌒)。ただ、実際に掘っているのはこの人しかいないのは事実だ。掘らなくなって、オレの山の方がもっとよい砥石が出る、と言うのはみっともない。

で、私も砥石鉱山に潜ったことがある。ただし、上記の現役鉱山ではなく、廃坑だけど。怖いよ、廃坑に入るのは……(笑)。

だが、日本は木工王国だと言われるのだが、それはよい砥石があるからだという。砥石がなければ刃物も活きない。

いや、刃物だけではない。漆芸も多くが砥石なしでは成り立たない。ただし、こちらは研ぎ炭と呼ばれる木炭だ。アブラギリの白炭が最高級なのだが、これを焼く職人が、これまた全国に何人もいない……。これはICチップやレンズ磨きにも必要とされる。

これらも山と森の産物だと言えなくもない。とてつもなく貴重な森林資源だ。

チェンソーに鉈、ノコギリ……林業用刃物で、そこまで砥石にこだわる声は聞いたことはない。工芸品・芸術品と日常品の差と言えばそれまでだが、技術を支える縁の下の石ころにも忘れないでおきたい。

 

2021/09/15

ワクチンの副作用

実は昨日、新型コロナワクチンの2回目を接種した。

なんでも2回目はきついそうである。みんな、熱が出たとか、腕が上がらないとか、身体がだるくて動かないとか、ほとんど寝ついてしまうという副作用の逸話を聞かせてくれる。いや聞きたくないのだけど。

まあ、その時はその時、疑似コロナ患者の気分を味わうか……と鷹揚に構えていたのだが。

なんと朝から熱は36・4分。上がった!いつもより高いよ!

それに朝から眠くて眠くてたまらん。あくびばかり出る。春眠ならぬ秋眠暁を覚えず……これぞ、副作用か!

接種した方の腕が上がらない……こともないな。あれ?

で、でも仕事したくないし。猛烈に拒否反応。仕事イヤだ仕事イヤだ仕事イヤだ。コロナだもん。ワクチン打った後は安静に、安静に。

ワクチン接種の帰りに久しぶりに大型書店に寄ったらアホみたいに本を買ってしまったから、読まないといけないし。

実は一昨日から急に仕事が来て、急ぎで取りかからないといけないのだが、コロナだもん。すっぽかせ。
そこに発注忘れていました、締め切り明日なんです……という編集者(♀)の悲鳴が届いたので、心配いらないよと優しく受けて、それを一晩でこなす私。仕事はえり好みする(^o^)。でも、もう力尽きた。これから寝込むよ。

こんなブログ書いているヒマはないのだ。身体だるいし。眠いし。腕は痛?そう、痛いはずだし。

ちなみに今夜の「クローズアップ現代+」では林業を取り上げるそうだが、宮崎県の盗伐も取り上げるはず。でも、予告を見ると、あんまり期待できないなあ。やっぱり「ハコヅメ」の方を見ようv(^0^)。

 

2021/09/14

バイオマス発電、10年後コストは最高値

総合資源エネルギー調査会という経産相の諮問機関があるのだが、その中に発電コストワーキンググループという審議会がある。

そこで2020年と2030年の各電源別発電コストの試算を出していた。それが笑える。

2020 これが2020年のもの。

2030 10年後2030年。

どれだけコストが変わっていくか見てほしい。とくにFITで割高な電力料金を取っている再生可能エネルギーほど、どれだけ安くなるかが重要だろう。なぜなら発電開始して20年後にはFITは消えるのだから。

上と下を比べると、いずれもそこそこコストを下げているように見えるのだが……。石炭や石油が少し上がっているのは、むしろ使わなくするためでもあるのだろう。

が、バイオマス発電(専焼)はというと……。なんと、まったくコスト削減なし! 10年経っても、まったく変わらないというのだ。なぜなら燃料費が大半を占めていて、燃料となる木質バイオマスは年々集めるのが難しくなるから。技術革新とかスケールメリットもほとんどないのである。それでも必死で現状維持を保ったわけか。kWh当たり29.8円のままだが、これって、再生可能エネルギーの中で最も高いのである。

中小水力や地熱も、ほとんどコストは下がらない。その点、陸上風力や太陽光は、かなりコスト削減ができる。

これって、致命的じゃない? FITが切れたら即停止。即廃業するのは間違いあるまい。全国にバイオマス発電所の廃墟が生まれるかもなあ。

2021/09/13

世界中で消える草原生態系

かつて草原ジャーナリスト見習いだった片鱗がうずく話。

過去300年間の菅平高原の植生を追跡 ~国立公園化後に草原の減少は速まった~

具体的には、長野県上田市の菅平高原は、おそらく4000年前から草原で、少なくとも1722年には草原だったことが確認できるが、それが急速に失われつつある。その原因が国立公園への指定によって草原の減少を早めた可能性を指摘している。それはやはり、国立公園にある開発規制が、人の手を入れることを禁じたことによると思われる。
そして今はスキー場維持のために、草原が保たれているという。

まあ、これ自体が皮肉というか、ありそうな話だな、と思わせる。以前、京都の嵐山の美しい紅葉を守ろうと人の手を入れるのを禁じたら、余計に照葉樹林化して紅葉が消えてしまった話もあったが、人の手が維持する自然も多いのだ。

ただ私が興味を持ったのは、この記事の冒頭に「草原は近年、世界的にも日本国内でも過去に類を見ないほど減少」と記されていることだ。日本だけじゃないのか? 砂漠化の進行が問題になっているのだから、森林が疎林化して、さらに草原化するところも増えているかに思えたのだが、実は世界中で草原は減っているのだという。

おそらく、これは火入れの禁止など規制もあるが、より大きいのは植林の増加ではないか。中国やインドの森林面積が爆上がりしているが、これは従来樹木が生えていなかったところに木を植えたからだろう。でも砂漠へ植林しても、水がなければ育たない。その点、草原なら多少の水があるわけで、植林しやすいのではなかろうか。

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中国の砂漠で日本人が進めている植林事業。(写真はお借りしました。)一見美しい話だが、草原が森林になったら、草原生態系はなくなるわけで、それで絶滅する動植物もあるだろう。それでも本当に地球のためと言えるのか。


 

2021/09/12

杉葉線香は、なぜ売れたのか

読売新聞に売り上げ「ほぼゼロ」から30倍に、手作り線香店「えらいことになったわ」という記事が載った。

これによれば島根県安来市で創業100年を超える「内田線香店」の杉葉線香が売れているという。

私はてっきり、何か工夫した新商品を出したのか、今どきのSNSでバズらせるネタを提供したのかと思ったのだが……半分外れ、半分当たり。

SNSを利用した点は当たったが、とくに変わった商品とか使い方とかを紹介したのではないらしい。地元ケーブルテレビの関係者がツイッターで書き込んだだけだという。それでも人気を呼んだのはなぜなんだ? 100年続く老舗の品だとか、もうすぐ潰れそうとか書いたの?

05261112_60adae9c914d4商品サイトより。

思えば、スギの葉が線香の材料になることは私も知っていた。というか、林業はスギやヒノキの幹ばかりではなく、葉も樹皮も売るものだ、という文脈で記事を書いてきたからである。ただ杉葉線香は、線香の中では安物扱いされていると聞いていたのだが……。

ちなみに写真の線香は825円だから、さして高くない。火付きが良く、折れにくいのが特徴だという。どうも杉葉線香という商品自体に力があるのではないか。

ちょうど割り箸の記事を書いていたところなのだが、こうした派生商品、まだまだ伸びしろがあるような気がする。SNSだけではなく、ちゃんと人々の目に触れるような宣伝・広報をすれば、商品の力で売ることは可能ではないか。

そのうちスギの花粉も商品化されるかもなあ……(^^;)。

 

 

2021/09/11

9月11日にしたこと

SNSなどのタイムラインには、20年前の9月11日、自分は何をしていた……といった書き込みが目立つ。もちろんマスコミも、コロナや自民党総裁選だけでなく、9・11ニューヨークの自爆テロを振り返る特集が幾度も繰り返される。

では、私は何をしていたのか。

朝起きてつけたテレビに、いきなりニューヨーク・ワールドトレーディングセンタービルに飛行機が突き刺さった映像が飛び込んできた。一瞬、操縦ミスとかパイロットの自殺かと思ったが、小型機ならともかく旅客機にそれはありえんな、と思いなおした。
すると2機目がもう一つの高層ビルに突入するのをリアルタイムで目にした。これで、確実に意図的な攻撃だと気づいた。しかし、これは自爆攻撃だ。いわゆる特攻隊である。

とはいえ、何が起きているのかまったく理解できない。どうにも落ち着かない。不安が頭の中をグルグル回る。そのうちテレビの解説だったか、イスラムのテロではないか……といった推測が流れた。それはどこかの国主導なのか?それとも……あまりに情報不足だ。

ただ、あまりのんびりしていられなかったと思う。その日は、取材を受ける予定があったのだ。東京新聞の記者が生駒まで来る。

それで車で生駒駅まで迎えに行って、生駒山中腹のカフェ・ラッキーガーデンに連れて行く。そこの野外席でインタビューを受けるのだ。テーマは、たしか里山だったと思うがはっきり思い出さない。ただ、その取材の間にも、ニューヨークで起きた事件について語らずにいられない。いくら新聞記者だってこの時点では、何の情報も持っていない。

ただ、今後のアメリカの対応に不穏な予感がした。黙っていない。おそらく、復讐の戦争が始まるだろう……。

そんな話を記者としていた。

 

それから20年かあ。その今日1日を私は家庭内のごたごたで走り回って汗をかいたのだが……あえてやった仕事を考えると、もうすぐ出版する予定の本に載せる写真のキャプションを書いたことぐらいか。そうそう、11月に発売される谷山浩子の新アルバムを予約したよ。これぐらいだね。明るいニュースは(^_^) 。

 

 

2021/09/10

ナラシカの草の食い方

久しぶりに奈良公園を歩いた。

そこで見たシカの姿。

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おいおい、寝そべりながら草を食うなよ。行儀悪い。

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そうそう、仲良く仲良く。同じ芝を……奪い合いかい。

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そして、もっともショックな状態。なんと芝生に緑の網がかけられている。あまりにシカが芝草を食べすぎて裸地化が進んでいるからか。しかし、この方法で芝は保護されているのか。なんか網まで破っている。

ともあれ、シカの食欲は奈良公園でさえ?いや奈良公園ゆえか、植生破壊を起こしているのかもしれない。

2021/09/09

草原ジャーナリストになる!はずだった……

東京農工大学大学院農学府農学専攻の沖 和人氏らの研究チームが、高圧電線の沿線下の環境には、多種多様なチョウが多数生息していることを確認したそうである。

高圧線に樹木が引っかからないよう伐採を続けた結果、送電線下がチョウの楽園になっていた

なぜなら、送電線の下は、草木が伸びて電線に触れたら危険なので、定期的に刈り取りをしているからである。つまり人工的な草原を作り出していたから。

もう少し具体的に紹介すると、
a:送電線下
b:幼齢の人工林(植栽直後)
c:林道(人工林内の道路)
d:壮齢の人工林(植栽から時間が経過している)

の環境における昆虫(チョウ)を調べたところ、合計62種2123個体のチョウを確認したそうだ。そして送電線下がもっとも多かったというわけである。

森林より草原の方が、ミクロの単位で見ると生物多様性は高いと思っていたから驚かないが、そこで思い出したのは、私がかつて「草原ジャーナリスト」に肩書を変えようと思っていたこと(笑)。
別に大げさな話ではなくて、森林の本ばかり書いていたら面白くないから、次は草原の話を書こう!と思い立ったというわけだ。そして自然草原だけでなく、放牧地や火入れによる人工草原などを訪ねて調べていたのだよ。

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わりと多くの取材をしたのに、結局はものにできなかったから、幻の「草原ジャーナリスト」に終わってしまった。

ただ、草原と森林と分けることの困難さというか、意味のなさも感じたんだよね。むしろ草原と森林が入り交じったモザイク環境こそが、自然界にはよい(生物多様性も高い)ということだ。それに草から樹木の群集へと遷移する・自然は変わり続けるということに気づいたことに意義を感じた。

そして日本では:草原は草を刈り取り続けることで維持される。刈った草は家畜の餌や堆肥に利用できる。これは、人為が入ることで自然を豊かにするという可能性にもつながるのだ。これ、2010年の愛知目標だとか名古屋ターゲットなどで唱えられたSATOYAMAイニシアティブの思想にもつながるのだが、私の方が10年ぐらい速いよ(⌒ー⌒)。

 

 

2021/09/08

マングローブはブルーの炭素を溜める?

伊藤忠商事が、奄美大島でマングローブ「メヒルギ」の植林事業をするというニュースを読んだ。CO2クレジットとしての認証をめざすとのこと。藻場とかマングローブのような海洋生態系に取り込まれた炭素を「ブルーカーボン」と呼ぶそうだが、それを増やす事業である。

この記事自体はさして興味を引かなかったのだが、そこで気になったのは「マングローブは二酸化炭素吸収量が多いことで知られており」という文言だ。えっ、と違和感を持った。

マングローブとは、沿岸部に生える木々の総称だが、海水の中で育つことが特徴だ。若干の汽水域だが、塩分のある中で植物が育つのは大変なこと。塩化ナトリウムを吸収すると生育が阻害されるから、それを排出する仕掛けが必要となり、その分多くのエネルギーを費やす、だから成長は遅いはず……と思っていたのだ。成長が遅ければ二酸化炭素の吸収だって少なめになる。

実際、マングローブ炭が日本に輸入されているが、マングローブの木々の木質は硬くて緻密だからよい炭になるという触れ込みだった。緻密に育つとなると、成長はゆっくりではなかろうか。。。

そこで調べてみた。すると某サイトに「マングローブの二酸化炭素の吸収量は1haあたり年間25~44t-CO2といわれており、日本の森林の二酸化炭素吸収量が10~20t-CO2といわれておりますので、約2倍の温室効果ガス削減が見込まれます。」とある。ま、このサイトはマングローブ植林推進の立場だ。

一般の森林の2倍以上?そんなことあるかなあ。この数字の引用元は「株式会社関西総合環境センター」だそうで、今度はそちらを検索する。

すると関西電力とオーストラリア海洋科学研究所、関西総合環境センターの3社が調べた結果として

マングローブ林は熱帯林(炭素固定能力:5.5tC/ha・年)に匹敵する炭素固定能力(6.9~12tC/ha・年)を有しており、また、土壌中に膨大な炭素を蓄積(1200~6000tC/ha)していることが判明しました。

なんだか数字が違うじゃないか。でも、多いとは書いている。また3年目以降に本格的な成長期を迎え、1年で1メートル、ときに2~3メートルも成長するとある。成長が遅いという予想は外れていたか。

4_20210908170501 沖縄のマングローブ

しかし、私は信用しない(笑)。なんか、怪しい。

ちゃんとした論文はないか。

文字信貴・大阪府立大学農学部教授の「マングローブ林の二酸化炭素交換という論文を発見

マングローブ群落は、泥の中のしかも塩分を含んだ水中で育つため、根に余計なストレスがかかり、生育には不利な環境におかれているため、光合成能も低いのではないか ともいわれている。

初っぱなに、こんな文章が。なるほど、私の想像と重なっている。フツーに考えたら、そう思うよな。ただ、実際に測定してみたところ、

同じ日射量に対しておおむね同程度あるいは少し大きめの二酸化炭素フラックスを示しており、マングローブ林が特別に光合成能力が劣っていることはないことがわかった。なお、低緯度で日射が強いので全体としての光合成量は大きくなる。

おっ、結局は通常の植物(森林)と同じ程度から少し多めの吸収量を示したらしい。光合成能力が劣っているわけではないが、特別大きくもないわけだ。そして最後にあるように、マングローブは熱帯・亜熱帯地方に成立するのだから日光も強くて、その分だけ光合成量は大きく、二酸化炭素も多く吸収することになるらしい。

ただ、もう一つ気になるのは、「土中に膨大な炭素を蓄積している」という点だ。

これはわかる。熱帯雨林だと植物の成長は速いものの、分解も速い。落葉や落枝、枯れた倒木などはあっと言う間に分解されてしまう。だから炭素はあまり土中に溜められない。その点、マングローブの落葉は海水に落ちる。これは腐りにくいだろう。だから海の底に炭素が溜め込まれるのではないか。

しかし、その理屈は温帯林や亜寒帯林と同じだ。腐葉土を多く溜め込む森は炭素を溜め込んでいることになる。日本の陸上の森林だって腐葉土の森林土壌が多い森はいっぱいある。マングローブがそれより優れていると言えるだろうか。

減少著しいマングローブ林を増やす計画は結構なのだが、陸上の森より炭素をたくさん吸収すると言われると、なんだか誇大広告ぽい。

……という結論に至りました(^_^) 。

とまあ、世間の環境に関する言説には怪しいものが多いのよ。これを一つ一つ確認していくのは大変。ただ世間の常識をそのまま信じるのではなく、異論・異説にも目を配りながら見極めていかねばならない。

こんなこと、日常的にやっていると疲れるよなあ。。。。

2021/09/07

「2倍速で育つ木……」?違和感満載の日経記事

日経新聞に「2倍速で育つ木、実用化へ ウッドショック対策で林野庁」という記事。

まさか、こんなことを林野庁とあろうもの(笑)が、本気で口にしたとは思えないのだが。

簡単に記事の内容をなぞれば、「ウッドショック」の動きを受けて、林野庁は国産材供給の体制を強化するため、通常より2倍程度の速さで育つ樹木を2023年度にも実用化するという。具体的には「コウヨウザン」や「センダン」早生樹種を想定しているとのこと。交配の研究や最適な植林環境の調査を進めて早期実現するために22年度予算の概算要求に盛り込んだ……というのである。

あまりのおバカな記事なので唖然としたのだが……一過性のウッドショックと、早くても20年以上かかる木材の成長と生産を混乱させている。(ここからは日経記者の勝手な思い込みと思うが)背景には高騰が続く国産材価格がある。日本は輸入材に頼り、19年時点で建築材の総需要量(3800万立方メートル)に占める国産材の利用量は半分弱にとどまる。足元では輸入材の入荷減が国産材価格の高騰も招き、住宅メーカーなどに影響が出ている。

国産材が高騰して林野庁が困ることはあるまい。喜ぶべきだし、住宅メーカーが困っても、それは国交省や経産省のカテゴリーなので気にしないでよい(自慢の省庁縦割り)。だいたい国産材の利用量が半分弱にとどまる、ではなく半分弱にまで高まったのだ。(構造材に限れば、もっと高いと思う。)

それに「2倍速で育つ木」という言葉も恥ずかしいが、コウヨウザンもセンダンも、材質的にスギやヒノキの代替にならないだろうなあ。木材ならみんな一緒と思っているのか。ようするに早生樹種の研究と実用化のための予算を概算要求に取り入れたという記事を煽り記事に仕立てたように思う。

 

ところで、私が驚いたのは、上記のようなトンチンカンの部分ではない。最後の方にこのような文面があるのだ。

政府は6月、30年に国産材の割合を6割強まで増やす目標を設定。輸入材への依存度を下げて中長期的なコスト高のリスクを減らす狙いがある。

2030年に木材自給率を6割強にする……という意味なの? これ、本当? 6月に設定というが、どこに記されているのだろうか。

そもそも25年までに5割というのが目標だったはずで、これは達成できるかどうか微妙な線。約38%から12%を5年程度で上積みするのは大変だろうな……ぐらいに思っていたのだが。

今年6月といえば、森林・林業白書を出したほか、新たな「森林・林業基本計画」を決定して「全国森林計画」の変更をしている。このなかに自給率6割超えの目標なんかあったっけ。

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ようやく見つけたのが、「森林・林業基本計画の概要」の中にある木材利用計画量。R12年の見通し・目標が建材総需要量4100万立方メートルに対して国産材利用量が2600万立方メートル……とあるのを6割強と表現したのか。ちなみに木材全体では需要8700万が国産材4200万となっているが、これだと木材自給率は48%程度。つまり2030年になっても、まだ50%に達せないということになる。

日経記者は、木材の利用と言えば建材用という前提で記事にしたのかもしれないが、ちょっと違和感満載なのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/09/06

復元家屋の木の種類

生駒山の森林公園で見かけたこの標識。

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ケヤキとな。しかし、この板の木目はどう見てもスギ……と立ち止まって考えて、気がついた。ここで「欅」と記しているのは、背後の樹のことなのだ。この木をケヤキと記す標識の板はスギ板なのであった。おそらく公園内で倒れたスギの有効利用なのだろう。

あまりに当たり前のことに引っかかっていた私は自分をアホかと苦笑いしたのだが、復元した家屋の木材の種類まで同じにするのは難しいだろうと気がついた。地元で復元中の平城宮の大極殿とその周辺の南門も、できるかぎり国産のヒノキを使っているが、全部が全部同じではない。

それで思い出した。佐賀県の吉野ヶ里遺跡。

ここにもかつての弥生~古墳時代の宮殿や家屋が多く復元されている。

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ただ、事前に読んだ本によると、吉野ヶ里遺跡の建築物の多くはモミの木で作られているらしい。当時、九州ではモミがもっとも普遍的に生えている大木だったらしい。スギやヒノキは少なかったのである。そこで、見た復元建築物は……。

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どう見てもスギの木で建てられていた。ちょっとがっかりした(笑)。

今ではモミの木を大量に仕入れるのは難しい。それこそ外材のモミならあるが、国産とは若干種類が違うのだろう。別にいちゃもん付けるつもりはないのだが、完全復元というのは難しい。文化財といえども、樹種までこだわらない。(あるいは文化財系の関係者は、形などにはこだわっても素材の樹種には興味を示さないのかもしれない。)
そういや沖縄の首里城も、以前はタイワンヒノキで建てていたし、今度の復元には国産ヒノキを使うそうだ。明治までの宮殿がヒノキで建てられていたという証拠はないというか可能性は低いのに。むしろ沖縄のイヌマキを使いたいところだが、底をついているから無理として、スギは使わない・使いたくないらしい。

ちょっと脱線してしまったが、「これがケヤキだ」と示すのにスギの板を使ってもいいじゃないか(笑)ということである。

 

2021/09/05

クラフトコーラ流行り

いまどき、クラフトコーラが流行っているのだそうだ。クラフトビールにクラフトジン、などクラフト流行りの中で、コーラも登場?

そもそも「クラフト~」とは何か。 「職人が作る〇〇〇」、「手作りの〇〇〇」といった意味合いで「独立性」「地域性」などがキーワードとなっている、そうだ。少量生産とか個性を前面に出して大手メーカーじゃないことを売り物にするような品か。

実は奈良県には、このクラフトコーラが次々と登場している。

「大和コーラ」に「キハダコーラ」、「おにみみコーラ」……。そこにコカコーラボトラーズが奈良デザインボトルなんぞも発売して……。

簡単に紹介すると、 曽爾村観光振興公社が今年4月1日に出したのが「大和コーラ」。きび砂糖、ヤマトタチバナ、レモン、ヤマトトウキ(曽爾産)、キハダ、クローブ、オールスパイス、コーラナッツ、カルダモン、シナモン、その他スパイス類で味付け。
ポニーの里ファーム(奈良県高市郡高取町)が今年3月31日(水)に発売したのが、「湧き水のキハダコーラ」。和漢伝統薬「陀羅尼助」を模して、キハダの実、紫ウコンスパイスをブレンド。レモンとカボスも合わせている。

「おにみみコーラ」は、「おにみみ」という風邪薬を製造する端壮(たんそう)薬品工業が製造。カルダモン、クローブ、スターアニス(ハッカク)、クコの実などの香辛料や生薬を使っている。香辛料の種類や配合を季節ごとに変えているそうだ。

ほか元祖といわれる「伊良コーラ」や、このところ売り出し中のて「岐阜コーラ」、日本酒・八海山の甘麹で作った「UMAMI COLA」。全国に広がっているらしい。ようするに流行になっている。売れるなら結構。価格はいずれも1000円以上するが、希釈して飲むらしい。もはや清涼飲料水というより健康飲料か。黒酢ドリンクに近いかも(^^;)。どこがコーラなのかわからない。

では、なぜコーラなのか。 世界最初はコカコーラだが、これはコカとコーラの実を入れていたという伝説がある。コカイン入れて飲んだら元気……だったわけである。ま、今はどちらも使っていない。ただ薬草を入れた飲料水だった。だから薬草(ハーブ、スパイス)を入れたらコーラと呼ぶのだろうか。

たしかに奈良は明治時代まで薬草栽培と販売の「薬種」ビジネスが盛んだったところで、薬草飲料であるコーラに向いているのかもしれない。奈良漢方のメッカ・プロジェクトというのもあったし(笑)。

しかし薬として販売するのは敷居が高い。薬事法があるからだ。そこで飲料水にしてしまっているのだろう。

そこで連想するのが、クラフトジンである。

私はジンが好きで、クラフトジンブームが起きたときも、さまざまなご当地クラフトジンを試し飲みした。いずれも、不味くはない。美味しいと言っても文句はない。が、今はどれも飲まない。なぜならジンとは思えぬ味になっていたからだ。

ジンは、ボタニカルと呼ぶ植物性の香り原料をアルコールに浸漬させてつくるスピリッツだが、一つ絶対的条件がある。ジンのボタニカルで欠かせないのはジェニパーベリーである。日本名はネズの実。この香りが基本なのだ。

ところが、日本のクラフトジンは、ご当地を意識しすぎて、ご当地ボダニカルを必死に選んでいる。日本製だからユズだクロモジだ、サンショウにショウガ、緑茶まである。そしてヒノキなども。それが不味いわけではない。しかし、その分ジェニパーを軽んじている(と私は感じる)。もしかして、ジェニパーを入れないでジンを名乗っているものもあったのではないか? あまり奇をてらいすぎると本質を忘れる。

だが、私はジェニパーベリーの香りがないのをジンとは思わない。

結局、私が行き着いたというか、もどってきたのはシップ・スミスだった。とくにVJOP。

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これは通常のロンドンドライジンの3倍のジェニパーが入っている。だから「Very Junipery Over Proof Gin」 だそう(^^;)。でも、ジンだ~!と声を上げたくなる香りと味だ。しかも57度という度数。炭酸で割るだけでいい。

これだって、少量生産だし、職人芸的なつくりだからクラフトジンの仲間かもしれない。ちなみにイギリスの醸造所だが、サントリーが買収したから日本の会社でもある。

クラフトコーラも、よ~く本質を考えて展開してね。

2021/09/04

朝日の割り箸記事で考える「割り箸復権の時代」

本日の朝日新聞別刷beに吉野割り箸の紹介があった。それも見開きド~ン!という記事。

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ま、この画像では読めないだろうから、一部を拡大。

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この記事では箸の始まりを考察しているのだが、そこで取り上げるのが江戸時代の『守貞謾稿』に記される「引裂箸」という言葉に言及している。またか……とうんざり。これ、古い資料に繰り返し載っていることの孫引きなのだ。さらに吉野に箸づくりを持ちこんだ人物として杉浦宗庵も紹介しているが、この人物は実在さえ疑われている。私は『割り箸はもったいない?』でだねえ……

と思っていたら、別項に「読む」として箸に関する資料を紹介していた。そこに載せていた。

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『割り箸はもったいない?』について、わりと詳しく紹介している。そして私が見つけた『守貞謾稿』より100年ぐらい古い「わりばし」という記述のある商家の出納簿も、一応紹介している。これを定説としないのは残念だ。それに、『割り箸はもったいない?』は絶版で、ここでいくら紹介してくれても売れないという点でも残念(^^;)。

ところで、割り箸は吉野杉からつくる樽丸(樽の材料)の余材であることを伝え、後半ではへSDGsに合致するんじゃないか、という声にも触れている。私も、持続可能だなんだとSDGsと持ち上げるのなら、もっと割り箸に注目せよ、しかもコロナ禍で衛生概念も問われているんだから、もってこいじゃないか……と幾度も主張しているんだが、なかなか動きがない。こうした記事でも火付け役にならないか……という気持ちになる。

そろそろ割り箸復権、の狼煙を上げられないかなあ。『割り箸はもったいない?』も復権じゃなく復刻しないかなあ。
そうだ、第2弾を書くか (゚o゚;) ! 『割り箸はSDGs!』とか。『希望の割り箸」とか。

もう一点。文中に「吉野の山は杉と檜の混合林で」とある。混合林ではなく混交林だろうが、これ、今ではあまり見られない。でも戦前まではスギとヒノキを混ぜて植えるのが普通だった。こうした変化も読み取ってほしい。

2021/09/03

林野庁の「盗伐」調査結果

民有林の無断伐採に係る都道府県調査結果について

林野庁が行った無断伐採の相談件数が公表された。令和2年の1月から12月までの期間に、森林所有者に無断で立木の伐採が行われ、市町村又は都道府県に情報提供や相談等があった事案について、都道府県を通じて調査を行ったもの。

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いまさらだから、こんなに少ないの? と思ってしまう。私の元にも何件か「盗伐にあった!」という情報提供が寄せられているのだが、はたして含まれているかな? 私の聞いたものでは、森林組合が山主に無断どころか伐採届さえ出さずに伐ってしまったとか。。。相談を受けたと言っても警察が無視したら数に入らないのかもしれない。宮崎県では、被害届をほとんど受理しないそうである。

加えて、「盗伐」ではなく、境界線がわからなくて「誤伐」だという言い分をどこまで信じるているのか。

まあ、林野庁としては、淡々と数字を公表したということなのだろう。

一応、このように記している。
林野庁では、平成31年3月に関係通知の改正等を行い、都道府県や市町村、警察庁等と連携しながら、無断伐採の未然防止に向けた対策の強化に取り組んでいます。
 また、これらの対策に加えて、衛星画像を活用して伐採状況を監視するプログラムの試行版を令和2年12月に全都道府県・市町村に提供したところであり、同プログラムを活用した伐採状況の監視が進むよう、更なる普及・改良を進めていくこととしています。


ところで、これは報道発表だから、今後、果たしてどこのマスコミが取り上げるかという課題がある。せっかく発表しても、ほとんど知る人がいないのでは可哀相……だから、私も取り上げるのだけど(笑)。

私がとくに興味を持つのは業界紙・誌だ。林業の業界を扱う専門紙・誌なのだから、林野庁の発表した項目はしっかり報道してほしい。ちゃんと記事にするかどうか……私がすべてをチェックすることは不可能というかしたくもないのだが、それは義務だと思うのだが。

そもそもこんな広報発表ではなく、盗伐問題そのものを論じてどんどん報道すべきだろう。業界の一大事である。ただ寡聞にして業界紙が盗伐を取り上げたという話を聞いたことがない……。ぜひとも現地取材をして、被害者の声はもちろん、できれば盗伐業者の直撃ルポでも載せてほしいのだが。

ま、無理だろうな。しょせんは……(笑)。

3_20210903165301盗伐現場

 

 

2021/09/02

農地にメガソーラー導入緩和?

このところメガソーラー問題に足を突っこんでしまっているが、また、こんな動きを発見。

農水省などは、荒廃農地を再生可能エネルギー、たいていは太陽光発電(以下、ソーラー)の用地に転用するための要件を緩和しようとしている。

現在は農山漁村再生可能エネルギー法というのがあって、市町村が定める再生エネルギー設備の整備区域を決めるようになっている。そこでは整備されて生産性の高い農地を「第1種農地」というが、そこで従来の規定では、
①生産条件が不利
②相当期間不耕作
③耕作者を確保することができず、今後耕作の見込みがない
という3条件がある農地をソーラーなどに転用することを認めていた。

ところが、これでは転用がなかなか進まないので、①と②の用件を撤廃しようとしている。③の今後耕作の見込みがないと判断されれば、第1種農地でもOK!にしようというわけだ。仮に土地が農業に適していても、つい最近まで耕作されていても、今後国策されないと認められたら転用できるわけだ。

ようするに放棄農地の多くは電気畑にできるようになる。ただガイドラインには、再生エネルギーを導入するために意図的に荒廃化させるようなモラルハザードを防ぐる規定も盛り込むそうだ。

またなし崩しに里山破壊か! と怒りの矛先を向けたくなるが、ここで少し立ち止まって考えてみたい。

実は私、ソーラー、つまり太陽光発電はそんなに嫌いではない。初期投資は少なめだし、複雑なプラントなどはいらないのだから、一般の参入障壁は低い。メンテナンスも少なめで、燃料もいらない。何より早急な脱炭素が求められる世界情勢の中で、火力発電を何に置き換えるかというと、原発はとんでもない、となれば再生可能エネルギーに行き着く。
このうちバイオマス発電は話にならない。常に燃料として莫大な木材を燃やし続けないと電気をつくれないのだから。全然脱炭素にならないのだ。これが熱利用なら、そこそこ理解するが発電にはまったく向いていない。地熱も水力も、場所が限定されるし適地は少ない。小水力は結構だが、やはり発電量としては大きくない。となると、風力かソーラーぐらいしか見込めない。

いずれにしろ再生可能エネルギーを完全否定したら、人類が必要とする電力の調達先が行き詰まる。省エネだ蓄電だ脱成長だというのもよいが、ゼロにはならない。ある程度の確保は必要となる。

問題は、それらを「どこに設置するか」だろう。太陽光や風のエネルギー密度は非常に低いので、広い面積にしないと満足のいく発電量にならない。ソーラーは、まずは建物など人工物の屋根が順当であるが、それだけでは面積が足りない。すると森林に目をつけられるわけだが、木を伐って脱炭素という馬鹿げた話はない。

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庭先に1枚だけのソーラーパネル(^_^) 

そこで放棄農地が注目される。個人的には農地にソーラーパネルが並ぶ景観は好きになれそうにないが、荒れてブッシュ状態だってよいとは思えない。景観や規模への配慮もあるが、どこかで許容範囲を見つけないといけないだろう。

たとえばドイツは再生可能エネルギーの施設建設のため森林を伐採した場合は、伐採面積の6倍の植林が義務づけられる。農地も、厳密に本当に放棄されているのか確認される。そんな規定を日本も決めるべきではないか。

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これは宮崎県の都城駅前。線路脇のスペースにびっしりとソーラーパネルが。そしてリニアモーターカーの実験線跡の高架にもパネルが並ぶ。JR九州は、なかなか熱心。こんな敷地で発電するなら大歓迎。

2021/09/01

熱帯では苗の根が土に届かない!

インドネシアの巨大製紙企業の日本子会社・エイピーピー・ジャパン株式会社(APPジャパン)から、時折ニュースレターが届く。

今回は、インドネシアの森を再生する「森の再生プロジェクト~いっしょにSDGsに取り組もう!~」の話だった。そこでは昨年末から今年始めにかけて、5ヘクタールに2500本の苗を植え、さらに10 ヘクタールへと広げているという。

そこで植えた苗は、絶滅危惧種に指定されているラミンを含む4種類とのこと。ラミン(ジンチョウゲ科)は、熱帯材として有名なラワン(フタバガキ科)と並んで人気の樹木だ。あまり大木にはならないらしいが、色が黄白色で美しく家具材などに使われるため一時期多く伐採輸出されていた。日本でもホームセンターによくあった、らしい。それが、今や絶滅危惧種になる有様である。

まあ、こんなに環境に貢献していますよ、という案内である。ご存じかどうかAPPと言えば、一時期は熱帯雨林の破壊者として名を上げ?、原生林を丸裸にしていると騒がれた。今もその名残の攻撃は続いている。

果たしてAPPは、心を入れ替えて地球環境に貢献するようになったのか、あるいは陰でまだまだ森林破壊を続けているのか、それは私にはよくわからない。

ただ、今回のニュースの中で私が「ほお!」と思ったのは、植えた苗の20%が枯れてしまったと報告があった、と伝えている点だ。植林をしているのは、ベランターラ環境保護基金であるが、そこの報告では、枯れた原因の一つに「根が土に到達できなかった」ためだということ。

え、苗は土に植えるのではないのか、と日本的な感覚では考えるのだが、インドネシアではどうも違うらしい。

まず植林前に下草を刈り取るが、インドネシアの泥炭地帯では、下草を刈ってもその下に土があるわけではないというのだ。
すぐ下には枯れた枝葉が堆積している層があり、その下に土がある。成長の早い雑草なら、種子でもあっという間に堆積層を突き抜けて根が土に到達するのだが、植えた苗木、特に成長の遅いラミンは、根が土に到達する前に養分を取り込めずに枯れてしまうのだという。

枯れた枝葉と言えば、なんとなく腐葉土を頭に浮かべるが、植林はそこで穴を掘らずに苗を「置いた」のか?

そうした細かな点はわからないが、植える作法もいろいろあるのだろう。ちなみに私はラワンの一種(メランティ)の植林を見学したことはあるが、ちゃんと土に植えていたけどなあ。

ともあれ、このラミンの植え方についてはこれまでわからなかったらしい。日本でも、スギやヒノキ、マツなどの植え方は確立しているが、広葉樹には謎が多い。種子からして、なかなか手に入らないし、それを発芽させるのも大変。苗になってからもどの木はどんな植え方をするのか、知らないものも多いのではないか。

今、早生樹として人気のセンダンも、実は種子をそのまま蒔いても発芽しない。自然界では鳥に一度食べられて消化管を抜けないと発芽しないのだ。それを植林するとなると、果肉を取り除くなど苗づくりから一工夫いる。

ちなみにインドネシアの現地では、その後、枯れた苗はすべて植え替えて、現地では植えた後のメンテナンスを注意するようになったという。おかげで、今はどの苗も元気に成長している……とのことである。

 

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