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森と林業と田舎の本

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2021/09/19

100de名著「群集心理」から学ぶ拙著

今月のEテレ「100分de名著」は、ル・ボンの『群集心理』を取り上げている。

本書はフランス革命とその後の混乱期の洞察から書かれた心理学者の本だが、ネットやSNSが作り出す新しい《群集》の時代に実にマッチしている。とくに第2回の、この言葉が刺さった。

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これまで群集が真実を渇望したことはなかった。群集は自分らの気に食わぬ明白な事実の前では、身をかわして、むしろ誤謬でも魅力があるならば、それを神のように崇めようとする。”

これは、単に群集だけでなく、さまざまな立場の人にも置き換えられる。私なんかは、群集を「読者」「視聴者」「聴衆」、さらには「有権者」に置き換えてもいいと感じた。自らが気に食わぬことを書く・話す者は距離を置かれ(あるいは攻撃対象とし)、間違っていても魅力的なスローガンなり見映えを見せてくれる者になびくのだ。

そしてこの「群集」「読者」「視聴者」「聴衆」「有権者」……を従えようとするには、物事を単純化し、見映えよく感情的なイメージを演出するべし。個別の事実をコツコツ積み重ねたり、思考の過程を示したりするより、結論だけを突きつける。ワンフレーズで断言する。(中身と関係なく)かっこよく堂々と話す。イメージ優先の論法を振り回すとよい。

今始まっている自民党総裁選も、その後の衆議院選挙も、この論法が駆使されるだろう。ならば私も、それをやってみようか、という誘惑( ̄∇ ̄;) 。事実を積み重ねた上で結論を導く帰納法より、先に仮定の結論を出す演繹法。(その後の証明はなおざりでもかまわない。)

もっとも、私もへそ曲がりでねえ。

このブログにしても、普段はいかに冒頭を読みやすくするかに腐心しているのだが、3連休の中日なら誰も読まない(笑)と思って、あえて難しいことを書いてやろうとする。

そして来月発行予定の拙著も、あえて耳障りのよい常識を否定し、読者を揺さぶってみようと試みる。読者は途中で居心地が悪くなるだろうね(笑)。

タイトルが決まった。「虚構の森」だ。英語だと「イマジナリー・フォレスト」かな。“群集”のイメージの中の森をぶっ壊せ!(ワンフレーズ)

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