杉葉線香は、なぜ売れたのか
読売新聞に売り上げ「ほぼゼロ」から30倍に、手作り線香店「えらいことになったわ」という記事が載った。
これによれば島根県安来市で創業100年を超える「内田線香店」の杉葉線香が売れているという。
私はてっきり、何か工夫した新商品を出したのか、今どきのSNSでバズらせるネタを提供したのかと思ったのだが……半分外れ、半分当たり。
SNSを利用した点は当たったが、とくに変わった商品とか使い方とかを紹介したのではないらしい。地元ケーブルテレビの関係者がツイッターで書き込んだだけだという。それでも人気を呼んだのはなぜなんだ? 100年続く老舗の品だとか、もうすぐ潰れそうとか書いたの?
思えば、スギの葉が線香の材料になることは私も知っていた。というか、林業はスギやヒノキの幹ばかりではなく、葉も樹皮も売るものだ、という文脈で記事を書いてきたからである。ただ杉葉線香は、線香の中では安物扱いされていると聞いていたのだが……。
ちなみに写真の線香は825円だから、さして高くない。火付きが良く、折れにくいのが特徴だという。どうも杉葉線香という商品自体に力があるのではないか。
ちょうど割り箸の記事を書いていたところなのだが、こうした派生商品、まだまだ伸びしろがあるような気がする。SNSだけではなく、ちゃんと人々の目に触れるような宣伝・広報をすれば、商品の力で売ることは可能ではないか。
そのうちスギの花粉も商品化されるかもなあ……(^^;)。
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