ススキvsセイタカアワダチソウ
子どもの頃、空き地があるかと思えば、そこに繁っているのはセイタカアワダチソウだった。どぎつい黄色の花穂は好きになれなかったが、身近な植物ではあった。その茎も、秋になると茶色で硬くなり、チャンバラごっこに向いている。
だが、最近はセイタカアワダチソウが減っている気がする。もちろん、まだまだ見かけるのだが、以前ほどではなくなった。
もともと、こんな具合だった。これは耕作放棄されり棚田だが。
徐々にススキが浸入している。レコンキスタ(失地回復)か。
なかにはススキの方が優占しつつある場所もある。
セイタカアワダチソウと言えばアメリカ原産の外来種で、アレロパシーも出すし繁殖力が強いので在来のススキなどを押し退けて繁茂するイメージだったが……。実は、地表を攪乱するなどされた荒れ地には強いが、土壌が落ち着いてくると弱ってくる。どうも酸性土壌に合わないらしい。しかも日当たりを求めるから冬の間に他の草木に覆われると負ける。
かくして在来種の反攻が始まったのである( ̄∇ ̄) 。
ちなみに景色としてもススキの方が絵になる。私はよく平城宮跡にススキを見に行くが、なかなかの景観だ。現代的な建築物を写らないように写真を撮ると、古の都の気分に浸れるよv(^0^)。
« 吉野杉の輸出に見る木材の「価値」 | トップページ | 誤解呼ぶ熱帯丸太の取引量 »
「森林学・モノローグ」カテゴリの記事
- 賀茂川のキショウブ(2022.05.27)
- 大楠と、怪しい樹齢(2022.05.25)
- 「大睡蓮」を見てきた(2022.05.22)
- 伊能忠敬(2022.05.21)
- 河川敷の木は伐るべき?(2022.05.13)
1954年生まれの私の子供時代はススキだけでした。宇都宮です。ススキは劣勢かな。
楽しく読ませていただいています。
投稿: クラウド | 2021/11/03 15:40
北関東へのセイタカアワダチソウの進出は、関西より遅かったのかな。
でもススキvsセイタカアワダチソウの戦いは、全国で展開しているようですね。
投稿: 田中淳夫 | 2021/11/03 23:15