割り箸の歴史が1300年に!
奈良・平城宮跡(記念公園)に「平城宮いざない館」という展示施設がある。
わりとお気に入りだ。だだっ広いし、無料だし。展示物はそんなに多くないが、古代遺跡からの遺物が並ぶとともに、復元した朱雀門や大極殿や南門……などの建設物の説明もあって、悠久の古代奈良の世界を感じることができる。
私が散歩に出ると、どうしても山の中に入ってしまうのだが、たまには平坦な道を歩きたい時もある。野外ばかりではなく、施設を訪ねたい時もある。しかし生駒で平坦地は難しい。その時、平城宮跡はもってこいなのだ。130ヘクタール以上の野原なんて、今どきなかなかないよ。しかも歩けば、常に新しい発見がある。そこで今年も押し迫ってきた日に、またこの展示館を訪れたのである。
今回は「いざない館」で重大な発見をした(゚д゚)。
ごみ捨て場の遺跡の解説があったのだが、そこにこんな説明文が。
読めるだろうか。お箸が大量に見つかっているのだ。しかも、あまり使い込まれていず、食べた後に捨てたらしい。これって……割り箸の起源ではないか!
割り箸とは、何も食べる直前に割るものではない。最初から割った箸もある。むしろ「木を割ってつくった」という意味と捉えるべきだ。基本は素の木製で、使い捨てであること。この発掘された箸は漆などの塗料も塗られていないし、使ってすぐ捨てたとなると、割り箸の定義に当てはまる。
だとすると、割り箸の起源は1300年前に遡れる???
これまで1837年の文献に登場するから誕生もこの頃とする意見も強かったが、拙著『割り箸はもったいない?』で紹介したとおり、1709年の古文書にも「わりばし」という文言が登場していることが郷土史家によって発見されている。300年の歴史があるとされてきた。
が、700年代の奈良時代の遺跡から見つかっているということは……起源は1300年前以上前になるのだよ( ̄^ ̄)。
すごくない? こういう思いを馳せることができるから楽しい。
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