石のカラト古墳の緑地
奈良では、新興住宅地でも散歩していると、すぐ古墳に出会うv(^0^)。
まあ、やたらめったらあるから。宅地造成する際も、さすがに壊せず緑地として残す。そこが公園となっている。
で、今回出会ったのは、奈良市の「石のカラト古墳」。
上段が円墳、下段が方墳、つまり四角形の上に丸い盛り上がりというちょっと変わった形だ。だいたい古墳時代末期につくられた形式である。円墳の直径は9,2メートル、方墳の一辺は13,8メートルほど。8世紀始めの建造とされて、石室は凝灰岩15枚を使っているという。高松塚古墳と同じ形式だ。ここも、国の史跡指定を受けている。
内部は盗掘されていたが、漆塗りの柩があった模様。埋葬者は、おそらく奈良時代始めの貴族だろう。写真の上の吹き石は復元だが、土台は昔のまま。古墳とは元来こんな石づくりなんだよなあ。よく知られる前方後円墳のような木が繁っている状態はおかしいのだ。
ただ、私がふと気づいたのは、この緑地、公園と言ってもよいのだが、植えられている木にスギが多いのだ。
これは不思議だ。花粉症もあるから住宅街の中にスギを植えるのは嫌われるだろうに。そもそも公園でスギの植林というのも珍しい。担当者の配慮不足なのか、あるいは深い意味があって? 単にスギ苗が安かったから……。
そういや近くに「いつか森になるカフェ」というのもあったな。。。森になるというより、森を切り拓いてつくられた新興住宅地なんだが。
ともあれ散歩しながら、歴史と公園の成り立ち、そして植生について考えることもできるのである。
« 首里城再建巡る動き急 | トップページ | 『虚構の森』、鷲谷いづみ氏による書評 »
「森林学・モノローグ」カテゴリの記事
- トランプ米大統領と、緑の植民地主義(2025.01.21)
- 阪神大震災、改めて思い出す(2025.01.17)
- 雪化粧。そして、うぴ子(2025.01.12)
- ジビエ嫌いのジビエ・ビジネス(2025.01.11)
- 森の奥で根っこを張る(2025.01.05)
コメント