奈良新聞に『虚構の森』評
奈良新聞に、奈良まほろばソムリエの鉄田憲男さんが、『虚構の森』を紹介していただいた。
ありがとうございます。でも、こんなに詳しく引用されたら、本を買わなくても内容がわかった気持ちになるじゃないか(笑)と思ってしまいました。
本書を執筆する際に、もっとも心がけたというか、気にしたのは、一般人は何に興味を引くか、という点である。私がいくら面白いと思っても、読者がそう思わなかったら通じない。本書を手にとる時点で、ある程度の選別はされているとしても、読み始めて面白く感じなかったら途中で止めてしまうだろう。一方で、書きたいこと、伝えたいことも厳然とあるし、それを説明する過程で論文などの引用も必要だから小難しくなるのも覚悟しなければならない。
そのせめぎ合いの結果としての『虚構の森』である。論文を引用するにしても、いかに読みやすく、わかりやすく、関心を引くキーワードを見つけるか。
この奈良新聞の記事を読んで、なるほど、こういう点に驚いてくれているんだな、おや私がつまんないと思って書いたところを引用しているよ(^^;)とか、ここに引っかかったか!と……私もいろいろ考えてしまう。今後の参考にさせていただこう。
驚きの感覚、センスオブワンダーが大切だなあ、と改めて思ったのである。
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