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森と林業の本

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2022/02/20

奈良の伊太祁󠄀曽神社

奈良の大宇陀を訪れた。そこで宇陀松山城跡に登ろうかと思ったが、まずはその手前の春日神社に参拝。

すると、その隅に、こんな祠が。

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祠はしょぼい(^^;)、もとい渋い、いや簡素だが、後ろの2本のスギの木が立派だ。

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根元は、このように癒着しているが、これほどの大木になるまでどちらも枯れずに育ったこともすごい。どちらも樹齢百数十年にはなるだろう。

伊太祁󠄀曽神社とあった。イタキソと読むが、これって、和歌山市にある伊太祁󠄀曽神社の分祀だとある。

イタキソとは、スサノオの子の五十猛命(いたけるのみこと)を祀っていて、高天原から持ってきていた木の種子を、妹の大屋津姫命・都麻津姫命とともに日本中に撒いて青山をつくったとされる神様。最後に木の国こと紀伊の国に祀られた。そして木の神様、植樹の神様になったという。だから木材関係者のお参りが多いのだが、なぜ宇陀に?

宇陀も林業地と言えばそうなんだが……しかも勧進されたのは平成5年とあって、そんなに昔じゃない。林業も下火の頃に祀ったのは、やはり林業振興も神頼み? いや、この2本のスギにあやかろうということか。

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同じ宇陀市には、こんなスギもある。八つ房杉。8つの幹があるというが、八岐大蛇を想起させる。ただ、これも1本の木ではなく癒着らしい。伝説では今を去ること2600ン十年前に(神武天皇に)植えられたというのだが、ま、それはともかく(^^;)。私は樹齢500年くらいじゃないかと睨んでいるが、それでもたいしたものだ。

今の時代、伊太祁󠄀曽神社を各地に祀った方がいいんじゃないか。植樹は早く始めないと先が長いのだから。

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