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森と林業と田舎の本

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2022/03/07

ラジオで話した「森の人材」育成の道

栃木県は、宇都宮市内に林業大学校を2024年開校予定だそうだ。奈良県(昨年)ぐらいで終わってほしいと思っていたのに、まだまだ続く。

そこで育成する「林業人材」は、就業希望者向けと、スキルアップ林業従事者向けの研修という。高校卒業者や林業に興味を持つ転職希望者を対象に特化した研修を行うのだとか。なんか、わかったような、わからんような……。林業従事者の定着率が低いことを理由としているが、定着しない理由は、賃金や待遇、仕事内容の問題、そしてキャリアプランがないことなどだろう。基本、新人と20年選手は同じ仕事だったら、辞めたくもなる。
つまり、就職先の問題だ。それなのに就業前の公立学校で研修してもね……。

ちょうど、私も奈良県フォレスターアカデミーで講義をしたばかりなので、つい林業、いや森林の人材育成の方法を考えてみる。奈良県の場合は森林管理職養成が基本で県職などの就職先を出口としているのだからスタンスはかなり違うのだが、それでも最低限必要なのは「森が好き」であることだろう。森が好きで、森を働く対象と見る目を持っていることが条件だ。好きというのは上っ面なイメージだけでなく、ちゃんと現実の森を見る目とそこに対峙する覚悟があること。となれば潜在的な人数が限られているはず。
いくら全国に林業学校を増やしても、そんなに森好きはいるのか。逆に言えば、そんな森への愛のある人材はどうしたら育成できるのか。正直、林業学校で学んではいるものの、そうでない人は結構いると睨んでいる。

ところで先の東京のラジオ出演が終わってから、スタッフから声を掛けられて「林業に就く方法」を尋ねられた。もう40歳を越えて人生を考えた際に、何か手に職というか、自然と交わる仕事をしたいというのである。そして林業はどうかと考えているという。

といっても東京住まいだし、メディアの仕事を辞めるわけでもないので、副業的な方法である。儲けなくてもいいが、趣味に留まらない少し逸脱したような働き方……。

なかなかの難問だ。私は、いまさら木の伐り方を一から覚えて肉体労働に就くのは無理でしょう、週末に通って山に関わる仕事の在り方とは……と、いくつか事例を紹介した。ここでは教えない(^^;)が、ようは勤めるのではなく自ら森の産物を商品として扱うことを仕事とする。その過程では山に通ってチェンソーも扱うこともあるだろうし、山村地域への貢献にもなる。立派な林業である。

私は、林業なんか駄目だ、絶望的だ、と叫んでいるのに、林業参入希望者は増えているとは不思議だ。

先のラジオ出演とは別の番組では、「森に関わるあなたの人生が聞きたい」とかなんとか言われていたのに、やたら林業の、細かなことばかりを質問してくるインタビュアー(♂)だった。私は、いかに日本林業や日本の木がダメダメかを説明して、「こんな話、面白くないでしょ」と言っているのにしつこい(笑)。

で、「どうしたら日本の森をよくなるか」と尋ねるので、いかに森を理解している人を増やすか、という話題に振った。

そして「森のようちえん」を紹介した。「今の大人に教育しても無理。未就学児から森を体感させて身につけさせるべき」、子ども時代から森に親しみ好きになる人材づくりをしよう、そのためには子どもが泥で汚れたりちょっと怪我したくらいで騒ぐな、と吠えたのであった。

そういやフォレスターアカデミーでも、食いつきのよい話題が意外なことに木育や森のようちえんだった。いっそ林業大学校で木育インストラクターや森のようちえん教師を養成してはどうか。それこそ、本当の意味で林業に貢献するぞ。

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パーソナリティのお二人。作詞家の安田祐子さん(左)とフリーアナウンサーの高橋真理恵さん(右)

 

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