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2022/03/27

集成材に化粧フリッチを張る方法

車から、こんなものが出てきた。以前、積み込んで降ろすのを忘れていたのだ。長さは1メードルほど、厚さは1ミリぐらいかな。

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よいこの皆さん(^^;)はわかるだろう。化粧張り用の吉野檜のフリッチである。この薄い板を張れば、中の材の見映えがいくら悪くても関係なくなる。見事な吉野の銘木に化けるわけだ。先日、吉野を訪問した際に、工場を見学させていただいた。

最近は建築が大壁工法となって、柱などが見えなくなったので、化粧張りも流行らなくなった(同時に銘木そのものが流行らない)が、私は、もっと化粧張り技術を応用して現代流の銘木商品を作れないかと思っている。何しろ木材は見た目が9割だ。化粧張りはそれを達成してくれる。同じようなものにツキ板があるが、その厚さは0・2ミリぐらいだから、それよりフリッチは厚くて木質感も増す。部位によって使い分けられるはずだ。

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ただ不思議なのは、角材の四面にそれぞれ別のフリッチを張るはずなのに、いくら目で見ても木目がつながっていて無垢と区別がつかないことだ。これは私のような素人だけでなく、木材を扱うプロでも、かなりの割合で見抜けないはず。断面を見て、初めて集成材かとわかる。

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どうやって木目をつなげているのだろう……というのが昔からの疑問だった。それで尋ねたのだが……。

「目で見て、木目が合うフリッチを選んでいます」。

あああ、そうだったのか。決して、機械で判別するとか、あるいは機械で木目をつなげるわけではなかった。こんなところにも職人の技量が使われていたのだ。以前書いた植物工場で自動生産していると思われるカイワレも、実は人の飽くなき観察と調整の技量が左右していた。

カイワレの作り方・「やりがい搾取」の農業論

化粧張りも一緒だったのか。これには人間の技量のすごさと同時に危うさも感じる。その技量に見合う利益を得られているのか、そして後継者が育つのか。

早く化粧張り技術を活かして高く売れる商品を開発しないとマズい。それも単品ではなく、全体のグレードを上げることになればよいのだが。(たとえば柱のような1本の商品ではなく、建築物そのもの価値を上げて利益を高める。)いっそCLTのパネル一面に化粧張りをして、そのまま壁にできないか。そうしたら内装もいらなくなる。構造材のCLTをそのまま内装になれば、単品の価格は上げても、建築側は手間が省ける分安くできる。化粧張りも、紋様を入れるとか木目の色合いを利用してデザインになるようにする……とか。

とにかく見える用途を考えるべきだろう。

さて、お土産にもらったフリッチは何に利用しようかな。

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コメント

化粧板用のフリッチとは、突き板を取るための平角材のことだと思っていましたが・・。

おや、そうなんですか。皆さんがフリッチと呼んでいたのですが。でも、1ミリのフリッチから0・2ミリのツキ板は作れますね。

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