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森と林業と田舎の本

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2022/04/18

仮説/家づくりは安くなった?

ウェブで打ち合わせしている際に、ふと思いついたこと。

住宅は、昔と比べてものすごく安くなったのではないか。安くしたのではないか、という仮説だ。

何をいう、今は断熱だの耐震だの、どんどん家づくりの単価は上がっているはずだ、と思うのが通常なんだが、別の見方をしてみよう。

戦前までは、自前の家を持つ人は極めて少なかった。多くが長屋暮らし。仮に持ち家があっても、かなり小さく安普請だった。自宅に風呂がある家も少なかった。

たまに自前の家をつくろうとする人は、やはりお金持ちである。だから大工に頼んでも完成まで半年、1年かけられる。木材をゆっくり乾かして、大工の手間賃も長く払って、一軒一軒土地に合わせて、施主の希望に合わせて違う構造の家を手間隙と技術で作り上げた。

今は、多くの人が自前の家を欲しがる。しかも、小さくてもキッチンに風呂付き、トイレは水洗、冷暖房もそこそこ備えている設備が求められる。しかも金持ちではないから安く建てなければならない。先に建築してしまう建売住宅も登場した。

そこで工期を短くして大工の手間賃を減らし、材料は安い金属や新建材。工法も合板などのパネルを多用したり、簡単・安くつくれる方法を開発する。大壁工法もその一つだ。すると木材加工もプレカットにしてしまう。ハウスメーカーのように画一的な家を大量に供給することで価格を落とす。木材価格も安く買いたたかないといけない。さらに長屋ならぬマンションのような集合住宅もつくる。

機能は高く、それでいて安い家。ただ画一的で土地の条件に合わせることはしない。一方で大工は収入が減るから、一軒に長く張り付けず年間何棟も建てねばならない。技術もあまり求められない。建材も大量に同じものを生産して薄利多売にする。木材も外材と天秤にかけたりして買い叩く。かくして誰もがあくせくし、儲からない業界になってしまった。

まあ、国民の多くが持ち家を手にできたという功はあるのだが、そのため無理をしたため、きしみが生じているような気がする。

……というのが、仮説。ちゃんと家を建てる人の収入を今と昔で比べるとか、当時の工事単価とかを調べないと、仮説の実証にはならないし、そこそこ正しい面もあるのかも確認できない。誰かやってくれ(笑)。

でも、みんな喜ばせた結果として、多くの産業が苦しくなってしまった……という可能性もあるかもしれない。どうだろうか。

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コメント

令和の時代の家造りは工期を短くした犠牲に産業廃棄物の塊になりましたね。解体時は再利用できる木材など一切ないし、薪ストーブ等で燃やすことすらできない。スクラップ&ビルドで、解体工事と産業廃棄物処理の業界が儲かってますな(笑)

解体や廃物処理のコストまで入れたら、高くなるかもしれませんね。逆に言えば、不要になった時の処理を考えないつくり方をするから家づくりは安くなったのかもしれない。

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