バイオマス白書2022が公開
今年も「バイオマス白書2022サイト版」が公開された。バイオマス発電の現況を知るには、貴重な情報源である。
しかし、脱炭素を唱えながらウクライナ戦争もあって石油・天然ガス危機が叫ばれ、またバイオマス発電にも目が向くというのは、どうも釈然としない。
ざっと目を通してみると、昨年稼働を始めたバイオマス発電所は14ある模様だが、40~50キロワット級の温泉施設やイチゴのハウス栽培と結びつけた施設もある一方で、福岡県の刈田バイオマスエナジーの7万4950キロワット、沖縄県うるま市の中城バイオマス発電所なと4万9000キロワット級のようなバカでかいところもある。2極分化しているようだ。結局、燃料はデカくなれば輸入しかないのだけど。
そして輸入燃料のなかでも、パーム油発電は伸びなくなっている。これは反対運動があったからではなく、単に価格が高騰したからだろう。ただ価格の不安定さが露呈したから、今後諦めるのではないか。
ちょっと面白く感じたトピックは、世界3大木質ペレット製造企業は、全て欧米の大手金融・投資会社が所有し、また、消費量第1位(英国の発電企業)と2位のオランダ・ドイツの発電企業)の企業も国際的な機関投資家がほとんどの株式を所有している。
という点だ。木質ペレットは儲かるのだ。もっとも、それはFITや補助金のおかげであり、税金搾取みたいなものだが。
もう一つ、セルロースナノファイバーもコラムで取り上げている。
ここでは、あまり広がっていない事情を説明しながら、それは高価すぎるかからで、もっと大量生産されれば安くなって使用も増える……という、なんというか好意的な見方をしている。が、私はまったく評価していないのだけどねえ。
何もセルロースナノファイバーが悪いというのではない。多少の用途では利点はあるだろう。しかし、それが木材消費を増やしたり、ましてや木材価格を上げる効果は微塵も感じない。あってもナノレベルだ。また利点も、他の方法もあるのでセルロースナノファイバーしかない特徴でもない。
ちょうど欧米にあるフラウンフォーファー研究機構の木材研究所で、サトウキビの搾りかす(バガス)とマツのおが屑からセルロースナノファイバーを製造しバイオプラスチックなどに使用する方法を開発したというニュースがあったが、ようは木材から作らなくてもよいし、高く買い取る必要もないのだ。その点は、バイオマス発電燃料と一緒かな。
とまあ、こうした白書資料を読んでいると、いろいろ頭の中で考える。脳トレみたいなもんだ(笑)。今、森歩きはビジネスにどんな影響を与えるかという命題を抱えているのだが、ネットサーフィンでも同じことができる。いや、ネットの森を歩く効果も考えてみようかな、と思った次第。
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