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森と林業の本

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2022/05/09

癒着させて大木に

癒着というと、腐敗、汚職の臭いがする。が、こんな癒着ならいいのでは。

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これは、奈良県内の某城跡で発見したと、送っていただいた写真。見事に丸を造っている。OKマークみたいだ。

タナカ山林で、ちょうどタケノコ狩り(竹林退治)の途中に発見したのがこちら。

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ちょっと接触しているだけかと思ったが、よくよく見るとくっついていた。複雑に絡んでいる。

どちらも根元は同じ木から生えているので、遺伝子も同じ。動物なら自分の身体の一部を移植しても免疫の拒否反応などが起きないというが、植物にも同じことは言えるのだろうか。仮に違う木でも樹種が同じなら癒着しやすいのは、「接ぎ木」で穂木と台木をくっつける技法があることからもわかる。子どもの頃、別の樹種で無理やり接ぎ木したことがあったが、やはりしばらくすると剥げてしまった思い出がある。

いっそ、スギやヒノキも苗の段階で密着させて植えて癒着させたら、早く大木にならないだろうか。日本になじみのない早生樹なんて無理に植えずに、癒着させて20年ぐらいで直径30センチくらいに育てば、木材として使える。癒着の仕方次第で四角形に近い幹になるかも。芯は二つあるだろうが、製材では問題にならないのでは? それに板にして集成材にするとか、木肌を見せない用途もある。

誰か実験していないだろうか……と思って検索したが、見つからなかった。

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これは奈良県宇陀市にある八つ房杉。神武天皇が植えたという伝説があり、8本の幹を持つヤマタノオロチのようなスギだが、実はたくさんの苗を固めて植えて癒着したものとされる。根っこはくっついているのだが、幹はばらけてしまったのが残念。

 

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