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森と林業の本

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2022/05/16

世界林業会議が開かれていた

5月2日~6日、ご存じのとおり韓国ソウルで第15回世界林業会議が開かれた。

……いや、知らない人の方が圧倒的に多いだろう。世界で最も影響力のある森林関連のイベントという位置づけで、今回もオンラインも含めると世界141カ国が参加したというから、なかなか大規模な会議だったようなんだが、正直、日本では全然知られていない。私も名前を聞いていただけだ。

ちなみに第1回目は、1926年にローマで開かれて以来、6年に一度開催されてきている。森林とすべての要素の組み合わせが「林業」という用語であると新しい概念を打ち出している。

さて今年の議題は、SDGs持続可能な開発目標、グローバル森林目標(GFG)、気候変動に関するパリ協定、国連生態系回復の10年、そして2020年以降のグローバル生物多様性フレームワーク……やはり地球規模の環境問題が多そうだ。もちろん全部読んだわけではないが……英語だし(^^;)。とりあえず「ソウル森林宣言」を出している。

サブテーマ1:潮流を転換する:森林減少と森林劣化を逆転させる
サブテーマ2:気候変動への適応と生物多様性保全のための自然に基づく解決策
サブテーマ3:成長と持続可能性への緑の経路
サブテーマ4:森林と人間の健康:つながりを再考する
サブテーマ5:森林情報、データ、知識を管理し、伝える
アブテーマ6:境界のない森林;管理と協力の推進

パラパラと読めるところは読んだのだけど、あまり林業というか産業経済ぽくない。上記サブテーマを見ても、ほとんどが環境だろう。林業会議というより、「地球環境と森林」である。逆に言えば、世界の林業に冠する意識はその次元に向かっていて、私がそのことに違和感を抱いたのは日本の林業がまったく置いてきぼりのためかもしれない。

一応、日本からも数人は参加したようで、そのプレゼンを探したら林野庁のToshimasa Masuyama氏が林業と気候変動について話した模様。森林の炭素貯蔵やバイオマスエネルギーに結びつくようだが……。誰か詳しく読んで教えてほしい(^^;)。

しかし会議全体が、なんとなく真正面から林業を語るのを避けたように感じる。たとえば世界の木材需要の削減とか、そもそも木材供給は需要に対して多いのか少ないのか、といったテーマはないのだろうか。そして人類の木材利用が環境に与える影響はどうなのだろう。

なお戦前は「万国森林博覧会」というのもあって、日本も出展した記録があるのだが、こちらは一般人向けの展示博覧なのかな? 日本が、こうした国際会議や森林万博を主催する話はないのだろうか。

と思ったら、2027年の国際園芸博覧会は、横浜市で開催することになっていた。こちらもテーマは気候変動らしい。園芸博といえば1990年の花博を思い出すが、林業とは近いようで遠いものである。担当も農水省の園芸作物課であった……。

 

 

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林業・林産業」カテゴリの記事

コメント

すみません、世界林業会議のサイトを見ているのですが、Toshimasa Masuyama(増山 寿政)氏によるプレゼン資料を見つけられません。同氏がスピーカーのひとりとして参加されているセッションのYouTubeは見つけられたのですが。同氏のプレゼンの所在(URL)を教えていただけますと幸いです。

私もプレゼン資料は見ていません。プレゼンをしたことは、スピーカーの一覧からたどりつきましたが。
そもそもあるのか?

プレゼンはYouTubeで見られます。
https://www.youtube.com/watch?v=7b1RswYr6xw
増山氏のプレゼンは1:12:00以降です。

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