クリーンウッド法改正?中間見直し
クリーンウッド法は、成立してもうすぐ5年。見直しのための「合法伐採木材等の流通及び利用に係る検討会」が「中間とりまとめ」とやらを出していることを知った。
私は、こんなザル法意味なし! と言い続けてきたから興味がある。なぜ私を呼んでくれなかったのだ(笑)。
で、どんな話し合いをしてきたのか見てみた。ちなみに検討会は8回開かれていて、その内容もHPに載せてある。
しかし、あまり実のある内容は期待できないようだ。まとめの言葉を引用しよう。
最近の国内外における状況変化
(1)違法伐採問題に対する世界的な動き
・COP26 や G7 関連会合でも地球規模の環境問題の深刻化が話題となるなど、森林減少や違法伐採問題の重要性がこれまで以上に増大
・EU、豪州、中国などで違法伐採対策に係る法制度の制定や見直しの動き
(2)持続可能性や SDGs 等への関心の高まり
・国際的にも合法性だけでなく持続可能性や SDGs 等の視点にも関心の高まり
(3)国内における潜在的なリスクへの対応の必要性
・森林が主伐期を迎える中、無断伐採等に対するリスクが潜在
最後の「無断伐採等に対するリスクが潜在」ってなんだ? 潜在なのか? ずっと表に出ているではないか。
しかも途中の議論で、ある委員は「検討会を通じて、国産材は合法性確認100%を目指せる状況ではないか」「国産材はほぼ合法と認識しているのに対し、外材は一部違法材があると認識している」というのだ。国産材は100%合法!!
委員の顔を見てみたい。
私は国産材の3割は少なくてもグレー木材だと思っている。完全なブラックは数%かもしれないが、森林経営計画に沿っていないのが相当ある。そもそも伐採跡地の再造林が3~4割しかしていないと言われているのだから、残りの6~7割は、計画を提出せずに伐ったか、あるいは再造林をすると言ってしていない違反ではないのか。さらに再造林をしたと届け出を出しつつ、植えていないケースも馬鹿にならない。そのほか細かな違反行為はいっぱいあるだろう。
こんな言葉もあった。
無断伐採等を行う悪質な素材生産事業者への対策は、クリーンウッド法と別の仕組みで行うことが必要。
匙を投げたか。責任逃れか。。。
どうやら今後もクリーンウッド法はザルであり続けるようだ。
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