林業でフィンランドブーム?
ウクライナ危機のあおりでスウェーデン、フィンランドがNATO入りが確実になったからか、最近はテレビでフィンランドがよく取り上げられる。何といってもロシアと国境を接するからだ。
ところが、ぞさと関係なく、日本の林業界もフィンランドがブームのよう。先月は北海道フィンランドウィークが開かれて,北カレリア県と結びつきを強めていた。とくに北の森づくり専門学院は、フィンランドの北カレリア県教育訓練共同事業体・リベリアと提携しているらしい。
そこに、今度は長野県と伊那市が、北カルヤラ県から視察団が長野県を訪れ、意見交換などを行ったというニュース。来日したのは、北カルヤラ県のマルクス・ヒルヴォネン知事やカレリア応用科学大学のベッテリ・リュハネン事業部長ら16名。長野県と北カルヤラ県は、すでに3年前に林業分野での連携・交流を強化する覚書を締結、伊那市とともに取り交わしているとか。
ちなみ北カレリア県と北カルヤラ県は同じところだろう。発音的には、後者がフィン語なのかな。つまり北カルヤラ県は、日本と2か所で結びついているということだ。
日本は長く海外に林業のロールモデルを求めてきた。ドイツに始まり、オーストリアやスイスと来て、次はフィンランドか?
思えば中欧の国々の林業は、基本的に択伐で恒続林に理想を求めているところがあるが、日本では最初からムリ!と拒否している感があった。なんか、皆伐をしなくちゃ林業じゃない、という思いが強いのだ。その点、フィンランドは皆伐-一斉造林スタイルの林業なので、日本にはなじみがあるというか、今のままでいいんだよ~と言われている気持ちになるのかもしれない。
ところで、私は今夏、次の出版としてフィンランド林業の本を出す予定だ。おかげでこの半年、フィンランドおたくになるほど、フィンランドの文献やら旅行ガイドやらムーミンやらサウナやらを勉強した。コロナ禍最中の私の(妄想の)旅はフィンランドだったのである。
いやあ、みんな林業先進国フィンランドのイメージ変わるんじゃないかな。
楽しみにしておいてくれ。
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