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2022/06/15

J-クレジット制度は生物多様性のために

林野庁が、パブコメを求めている。

J-クレジット制度における森林管理プロジェクトの制度見直しの概要についての意見の募集について

J-クレジットって、ほとんど忘れられた存在(笑)で、ようするにCO2の森林吸収分を算定して、排出権取引に載せようというもの。それに合わせてお金も動くから、儲からない林業の切り札のように一時は言われたのだが……。海外はそれなりに盛んなのに日本ではとんと動かない。たしかクレジットを取得したのは100社ぐらいしかなかったのではなかったか。

一応引用しとくと。

J-クレジット制度とは、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量や、適切な森林管理によるCO2等の吸収量を「クレジット」として国が認証する制度です。
本制度は、国内クレジット制度とオフセット・クレジット(J-VER)制度が発展的に統合した制度で、国により運営されています。
本制度により創出されたクレジットは、経団連カーボンニュートラル行動計画の目標達成やカーボン・オフセットなど、様々な用途に活用できます。 (林野庁HP)

Photo_20220615211601
が、重要なのは、ここだ。
国内における地球温暖化対策のための排出削減・吸収量認証制度(J-クレジット制度)の下で認証された森林クレジットは全認証量の2%未満

ということだ。脱炭素を急がなくてはならない国の立場としては活性化したくて改正案を練っているのだろう。

とはいえ、私も全然興味がわかない(笑)。とにかく手続きは面倒なのよ。しかも必要面積は広すぎる(20ヘクタール以上)し、費用は高い。そもそも対象は人工針葉樹林だけ。つまり林業用以外の森は相手にしないという……。

まったく箸にも棒にもかからない。もちろん、私がパブコメを書くこともない。

私自身は、森林が吸収源という前提自体を疑っているし、森林整備をしても、少なくても2030年までの炭素削減には間に合わない、どころか短期間ではCO2の排出を増やしかねないと思っている。

森林のクレジット化は、むしろ気候変動対策と対になっている生物多様性対策に向いていると思うのだ。日本では意識低すぎなのだが、国連の掲げるSDGsなどCO2削減と生物多様性維持は、同レベルで検討されているし、表裏一体とも捉えている。生物多様性を守るということは森林保護であり、SDGsに合致しており、結果的に大気中のCO2を減らすこともできるというわけだ。

日本が世界に先駆けて、生物多様性クレジットを立ち上げたら、ちょっとは世界で注目されるんじゃない?

ただし、対象となる森林は人工林だけでなく自然林も含む。あえて言えば民有林全部。そして面積は1ヘクタール単位にして、目的は「森の豊かさ」維持。これに金を出す企業もなくはない。金額が小さくなれば、個人でも購入できるかもしれない。購入者に対しては、大々的に宣伝して名誉を与える。「森の守護者」勲章を出すとか。国が人も商品も紹介してやる。

購入者には、国債ならぬ生物多様性債権を発行することもできないか。100年後に換金します、とか(^^;)。

どうかなあ。

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