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森と林業の本

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2022/07/28

庭の“熱帯雨林”で「商品開発」実験

今年の我が家の庭は一味違う。

私が植え付けたのだ。キュウリ、ミニトマト、ゴーヤ、シシトウ、トウガラシ、そして青ジソ……もある。

問題は、それをほとんとゴッチャに植えたこと。同じ畝に。同じ支柱で組んだ棚に。それぞれが蔓植物系なので、巻きついていく。最初の頃は、どこに生えているのが何かわかっていたが、最近はもう入り乱れている。そして、もはや向こう側が見えない緑の壁となった。

実は、それを狙っていたのだ。隣の家からの目隠しにするつもりで。

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とはいえ、それぞれが稔る。あちらこちらにキュウリがぶら下がり、そろそろゴーヤも稔りだしたし、赤くなったトマトももはや鈴なり。

朝、それを探すのが娯楽と化している。どこで稔ったのか探さないとわからなくなり、気がついたら30センチ級の大物キュウリがちらほらとある。そしてシシトウやら青ジソも茂りすぎるから、切り捨てるほど。ただし多品種少量生産である。一つ一つは多く稔らない。でも、それでいい。食べきれないから。

ま、これが森林用語で言えば混交林、いや熱帯雨林と思おう(^^;)。「ドン・キ・ホーテ」ではないが、どこに何があるかわからない商品配列をして探す楽しみを与える店づくり。実際、収穫物が目的ではなく、収穫行為が目的というか。

それでも食べきれないものは、調理法を考える。デカキュウリは、炒め物や煮物にしてみる。最近は皮を剥き、種子を取り、瓜のような漬け物・ピクルス材料にもする。トマトもたくさん取れすぎたら、ミキサーで攪拌してゼラチンと砂糖でゼリー仕立てにしてみた。ゴーヤもいろいろ。シシトウも炒めたり煮たり。シソもいろいろ。今そこにある素材からさまざまな食べるものをつくる。

……そこから連想したのが林業の収穫物である。同じもの(たとえばスギ材を何万立米とか)ではなく、何種類もの木材を少しずつ収穫して、それぞれを売れる品に加工する。柱に一本しか取れないが、造作用や家具用、彫刻用、なかには薪にもってこいとか、アロマオイルが採れるとか、まず木があって、それを売れるように加工する。

これはプロダクトアウトの発想だ。売れるものをつくるのではなく、つくれるものを売る。

世の中、これまでは消費者至上主義に陥っていたのではないか。しかし物価狂乱が始まり物不足時代の到来だ。生産者主体の経済に重心を移すべきだろう。

 

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