FORESTRISEで本を売りたい
FORESTRISE(次世代森林産業展)のHPを見ていた。9月14日~16日に東京ビッグハットで開かれる国際見本市である。
ここにどんなブースが出展されるのかと見ていると、フランウッドのニッポニア木材が出展していた。フランウッドの実物見たい人、ここに行けばいいですよ。
で、フォレストジャーナルも出展している。そういや19年の長野では、『絶望の林業』を売りまくったのであった。その際に創刊間近のフォレストジャーナル編集部の面々に手伝っていただいたことはよい思い出だ。300冊くらい売ったんだっけ。思えば出版直前だったのだよ。店頭にナラ部前にこんなに売ったのだから勢いがつく。これだけ売れたのは皆さまのおかげです<(_ _)>
どうせなら今年は『フィンランド 虚像の森』を売れないかなあ、誰か販売ブースを貸していただき売ってくれないかなあ(他力本願)、と思っていたら、なんとフィンランド大使館も出展していた! しかも3日目にはセミナーまで開いているではないか。
バリューチェーンに基づく正確かつデジタル化された森林データの活用についてフィンランドは、森林から消費者までの林業活動を強化するため、正確かつ視覚的なリモートセンシングデータを利用するなど、高性能なデジタルスマート林業を上手に運用していることでよく知られています。本講演では、世界中のデジタル化された林業バリューチェーンの一部として、リモートセンシングにより取集したデータを日々の業務にどのように活用しているのか、林業に関わる4名の講師が紹介します。
ここで、『フィンランド 虚像の森』を販売したい! ……無理だろうなあ(^^;)。
そして思い出したのが、こちらの記事。
こちらもフィンランド大使館商務部が登場するのだが、そこで林業のデジタル化、サーキュラー(循環)化を謳っている。森林の知財売りなんて興味深い。木材によるバイオプラスチックなどもあるが、『フィンランド 虚像の森』によるとまだ研究段階。全然経済に乗っかっていないとのことである。しかし、果敢に新ビジネスを研究している点は伝わる。
ただ、そこで気がつくのだ。林業の経済化は、必ずしも森林のサーキュラーにはつながらないことを。むしろ林業が盛んになればなるほど、森林を過剰利用してしまうことに。これは経済学というより心理学、あるいは行動経済学の範疇だが、人は成功すると止まらない止められないのである。適度に抑えることの難しさは古今東西の経済の歴史が示している。
ならば、日本のように林業が衰退していく方が、結果的にサーキュラーエコノミクス(循環型経済)になるのではないか。。。。ダメダメの産業ゆえの良さもあるのではないか。
反論はあるだろう(笑)が、本当に論理的に崩せるかな。人が手を入れないと森はダメになる、なんて手垢のついた論法はダメだからね。もう否定されている。
フィンランドに残された樹齢700年の木々のある森
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>ダメダメの産業ゆえの良さもあるのではないか。
なるほど、日本林業も決して絶望の林業じゃなかった・・ということになりますか。
投稿: くさ | 2022/08/30 11:46