達磨で、映える寺
ふらりと大安寺に参ってきた。
大安寺と言えば、聖徳太子建立の日本最古級の寺で、飛鳥から幾度も移転と名称変更を繰り返した大寺院である。が、平安遷都の頃から衰退して今は、奈良市の都心から少し離れた田園風景の中にある。ちょうど国立奈良博物館で「大安寺展」をやったことからか人気が出ているが、私は行ったことがなかったので、ちょっと足を延ばしたわけ。と言っても、我が家から車で30分かからないのであるが……。
現在は、すっかり小さくなったということだったが、訪れてみると、なかなか見せる寺であった。何がって、達磨さんが。
境内のいたるところに小さな達磨さんがいる。それが映えるのだ。インスタ向きのお寺であった。
種を明かせば、この寺のおみくじがだるまさんの中に入っているのだが、引いた後に達磨さん人形を境内に置いていくらしい。みんな、置く場所に工夫している。置くのはおみくじを引いた参拝者なのか、寺側で置き直すのかわからないが、みんな魅せる。
もちろん、お寺としてはインドの聖地と西国八八か所を合わせた巡礼ルートなどもつくって工夫しているし、境内がおしゃれな野外カフェぽい雰囲気だし、寺宝もすごいのだが、やっぱり人気第一はだるまさんだろう。
昨今は寺もSNSで人気が出ないと参拝が増えないのかも。頑張っているわ。こんなちょっとしたことで「映える」のだから、森でも何かできそうな気がする。自然のままを見せるだけでなく、参加型でおしゃれな風景づくりをしてもらえば人気呼ぶかも。
今日はとにかく暑いので、早々に退散してしまったが、気候のよい季節にのんびり滞在してみたくなる。
ちなみに、一つ気になったのがこれ。
ナンキンハゼなのである。つまり外来種。よく見れば、ドイツのケルン大学の学生会が記念植樹したとあるが、気をつけないと大繁殖してしまう。とにかくナンキンハゼは奈良公園や若草山を席巻して駆除が大変な樹木なのだから。
後で、インスタにもアップしておこう ♫
« 野生動物が都会に進出する理由 | トップページ | ブックデザインの妙味 »
「森林学・モノローグ」カテゴリの記事
- トランプ米大統領と、緑の植民地主義(2025.01.21)
- 阪神大震災、改めて思い出す(2025.01.17)
- 雪化粧。そして、うぴ子(2025.01.12)
- ジビエ嫌いのジビエ・ビジネス(2025.01.11)
- 森の奥で根っこを張る(2025.01.05)
コメント