『獣害列島』は予言の書!
明日発売予定の週刊現代の記事に、私のコメントが載るはずである。電話取材を受けたから。
テーマは、某タレントの不倫疑惑について……ではなく、東京のアニマルハウスについて。
何これ?私もとなったのだが、東京都世田谷区の高級住宅街に通称アニマルハウスと呼ばれている空き家があるそうだ。それも10軒ぐらいまとまって。そこにさまざまな野生動物が住み着いているというのである。タヌキ、ハクビシン、アライグマ……。それに関しての取材というかコメントを求められた。
これは気になりますねえ。そのアニマルハウスを訪ねてみたくなった。30分以上話したのかと思うが、使われるのは1、2行だろう。どんな記事になるのかは、お楽しみに。
ただ大都会に野生動物が出没することに関しては、私も言いたいことがある。その点を『獣害列島』で取り上げているからだ。(反対か、『獣害列島』を読んでコメントを求めてきたのだ。)
『獣害列島』では、奥山から里山へ、村から町へ、町から地方都市部へと野生動物が進出している現状を指摘して、「近く大都会でも野生動物が頻繁に出没するようになるだろう」と予測というか予言をした。
その点は講演でもしゃべっているのだが、残念ながら反応はイマイチ。(都会の住民は)みんなピンと来ていないみたいである。動物が増えて、獣害が発生していることは知っていても、それは田舎の範疇、せいぜい地方の中小都市にとどまっており、東京のような大都会にはさすがに出てこないだろう、わずかに見かけたらニュースになるぐらいで、非日常的なことと思いがちだ。
しかし、出没するのではなく、都会に住み着いている、つまりねぐらを得て、餌を調達して、繁殖までするケースが増えているのだ。私は近い将来と書いたが、どうやら早くも現実になっているようだ。
ちなみに本日の朝日新聞「私の視点」に、動物に「法人格」 命ある「権利の主体」に という記事がある。記事後半は有料だが、これは単に愛護する、保護するだけでなく、動物の権利として扱う必要があり、欧米では法人格を与える動きのあることを記している。日本の法律は、動物は法的には「物」扱いだが、人物とか企業、NPOなどの「法人」と同じような人格を与える権利の主体とする発想だ。
動物に法人格を与えることは、不用意に殺されたり虐待されたりしない権利、としている。またペットに財産を継承させたり、死傷した場合の高額慰謝料も可能になるかもしれない。
実は、この点を『獣害列島』では取り上げたのだよ。ノンヒューマン・パーソンズとして。人間ではないけど人間と同じ格を与える動きが世界的にある。その点を、私はYahoo!ニュースでも「ノンヒューマン・パーソンズ~動物に“人格”が認められる時代がやってきた」を書いている。
この時も世間の反応はイマイチだったのだが(^^;)、徐々に広がりつつあるようだ。先んじるものは、注目を集めないのよ。だが、これも予言だね。『獣害列島』は予言の書だったのだよ( ̄^ ̄)。エヘン
ちなみに10月には、岡山の高校に、動物の話をしにいくことになった。獣害激化、アニマルウェルフェア、そしてノンヒューマン・パーソンズ……。ここに奈良のシカの話を加えたら完璧だね(^_-)-☆。
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