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2022/09/10

琵琶湖疏水と土倉家

京都市中の琵琶湖疏水沿いを歩いた。

驚いたのは、そこにある夷川発電所は、今も現役で発電中らしいこと。土木遺産にも選定されている。観光的にも有名な蹴上発電所だけではなかったのだ。常時出力280kWで、有効落差は3.42mだという。カワイイ(笑)ものである。

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写真は、鳩を撮ったのではなく、その背後の銅像目当て(^^;)。

琵琶湖疏水を作り上げた北垣国道、当時の京都府知事の像である。当時、東京遷都によって寂れた京都の町を産業振興で立て直すため、琵琶湖の水を引き込んで発電事業を展開したのだった。

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実は、北垣と聞いて頭に浮かぶのは、土倉家である。とくに庄三郎とはじっこんの間柄。庄三郎を追うと、何かと登場する。長女富子を原六郎と結婚させたのも北垣の紹介だった。

そして、もう一つ琵琶湖疏水とも関係があった。こちらは次男龍次郎になる。龍次郎は、台湾で産業振興のため発電所を計画して、台北電気株式会社を設立。当時としては大規模な落差15m程度のダムを築いて行う水力発電所を計画していた。

その株式は土倉家が出資するはずだったのだが、本家は拒否したらしい。その理由ははっきりしないが、庄三郎が、林業以外の事業はダメと言ったという説もある。しかし、庄三郎自身が多方面に出資していたから理屈に合わない。
むしろ長男鶴松に家督を譲った時期なので、鶴松の判断だろう。彼自身がいくつも新事業を展開していた(全部失敗する)から、余裕がなかったのかもしれない。

そこで龍次郎は琵琶湖疏水の京都電燈株式会社に出資してもらうよう交渉する。その話はまとまり掛けていたようだが、台湾総督府の後藤新平民政長官が、電力事業は民間ではなく公がすべしと判断して、事業を全部買い取っている。かくして龍次郎の計画は頓挫した。

そんなわけで、琵琶湖疏水と土倉家はニアミスしているというか、まんざら関係ないわけではないのである。

そんな因縁をつらつら考えつつ、鴨川まで歩いたのであった。

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土倉家の人々」カテゴリの記事

コメント

かわいい発電所

250馬力くらいでしょうか。

鉄腕アトムの400分の1です。


倉敷市のメインの火力発電所が鉄腕アトム4人分くらいです。

電力を馬力に直し方を調べると、
1kw=1.35ps
1ps=0・73kwぐらいのようですね。
まあ、250頭の馬を頭に描いておきましょう(笑)。

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