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森と林業と田舎の本

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2022/10/12

化石学者の目が欲しい

これ、我が家にある化石。アンモナイトだ。

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ティモール島、多分西ティモールで採れたもの。私はもらったので、詳しい産地は知らない。

まあ、普通はこんな石があっても見逃すし、どうも化石っぽいと思っても、それが何の種類かまではわからない。ほんの小さな断片にすぎない。でも、数センチの欠片から種類を割り出し、地質を見て年代を割り出し、その生活活動まで推測するのが化石の世界だ。

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通常、現代の動植物を同定するには、微に入り細に入り観察して、歯がないとわからん、足先がないとわからんよ、やっぱり解剖しないと無理という。植物でも葉がほしい、雌しべのところをよく見せてほしい、花はないのか、と条件をつける。
まあ、それが当たり前ではあるのだが、化石学者は断片でも細かな特徴を読み解き、過去のデータと突き合わせ、なんとかかんとか答を導き出す。もちろん、たまには外れてトンデモな姿を想定することもあるが……。

そういや、最近の恐竜は歩き方も昔と違って、尻尾を上げて走ったとか体型を前かがみにしたとか変わってきた。さらに皮膚も違って、羽毛に覆われていた可能性も出てきた。そのうち色もわかるかも?いわば推理小説で、名探偵が誰も気付かない小さな点から真犯人を割り出すような作業である。たまには犯人を間違うかもしれないが。

まあ、そんな鑑定結果を間違えてもよいのだ。徐々に研究が進んで訂正されるから。現時点での可能な限りの読み解きが面白い。私は、そんな目がほしい。十分な情報を得られなくても、今ある限りからいかに事実に迫った想像をできるか。

もちろん、私がほしいのは取材における洞察力である。わずかに見聞きしたことから、いかに全体の事実に迫れるか。

記者としては、取材をして事実を集める、ジャーナリストは、そこから読み取れる全体像を語る。もちろん取材を多く積み重ねることで、多くの情報を得るのはよいことだ。しかし、洞察力はその上にかかってくる。大量の取材をしても、そこから読み取る能力がかけていると、スカタンの記事を書くだろう。いくら100の化石があっても、描き出したのが恐竜なのか古代ウシなのか、読み取れないと失格だ。
逆に言えば、断片的な情報だけでも、背後に広がる壮大な世界観を把握していれば、さほど大きく事実から外れない推定はできる。

そこが動植物の分類と化石の鑑定との差かもしれない。

で、何が言いたいかというと、若い頃の取材力を失っても、洞察力で頑張れないか、という言い訳というか嘆きなんだけどね(^^;)。

 

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