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森と林業の本

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2022/12/13

スギ花粉が飛んだらカメムシが増える

「風が吹けば桶屋が儲かる」……という言葉は、もう死語かもしれない。桶屋が存在しないもんね。。。いまならバタフライ効果の方が知られているかも。蝶が羽ばたくと、その風で地球の裏側でハリケーンが起きる、なんて。

というわけで、次は「スギ花粉が飛んだらカメムシが増える」にしよう。

最近、カメムシが増加中なんだそうだ。稲につくイネカメムシは、休耕田などでイネ科の雑草が繁ると、そこで繁殖して、水田にも飛んでくるらしい。しかも、イネ栽培も植え付け時期の違う品種がたくさん栽培されるようになって、年中生えているから餌が増えたという。もともと南方性だったのが、温暖化で増えだしたらしい。
ちなみにキマダラカメムシなどは、南方系の外来種なのに日本で大繁殖中。

一方で、チャバネアオカメムシクサギカメムシ、ツヤアオカメムシは、主に果樹に付くことで知られるが、スギやヒノキの球果を食べて繁殖するのだそう。スギやヒノキが実をつけるのは6~7月だが、それまで雑木林などアチコチ渡り歩いた末にたどりつき、そこで繁殖する。

スギが花粉を飛ばすと、よく稔る。その実でカメムシは繁殖して、どっと増える。すると果樹園も餌場にしてよく襲う。人の体に付いてよく臭う。年に何度も繁殖する。ちゃんと越冬して翌年も増え続ける……。

花粉症だけでなく、カメムシの害でもスギとヒノキは嫌われそうだ。これ、世間に広めたら、私はスギ嫌いを増やしたと林業家に突っ込まれるのだろうか。

スギ花粉が飛ぶと、森林ジャーナリストが嫌われる……。新たなバタフライ効果だ(泣)。


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チャバネカメムシと外来種のキマダラカメムシ。(ネットより拾いました<(_ _)>。)

 

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