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森と林業の本

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2022/12/26

Y!ニュース「メガソーラー、デタラメ申請を通す…」を。書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「メガソーラー、デタラメ申請を通す奈良県の不可解」を執筆しました。

年末に、おそらく最後に発表する記事に、こんな内容は書きたくなかった。しかし、関わった限りは世間に報告する義務があるし、また見逃すことができない。

森林審議会の開催現場には、わりと多数のマスコミが来ていた。が、記事にしたり放映したのは、そんなに多くない。毎日放送、NHK、奈良放送……よみうり放送も今後すると聞いた。見逃しはあるかもしれないが、いずれも奈良県内もしくは関西圏エリアだけで、全国に声が届いていない。結局、私のYahoo!ニュースだけなのである。(ブログや各人のSNSは除く。)

それにしても、前回の記事(奈良県が止めたメガソーラー計画の現場から見えてきたもの )では、全国から「奈良県すごい!」と喝采が上がった。メガソーラー開発を止めたからである。が、今度はボロクソである。なかには安倍首相暗殺事件と絡めるなど、トンチンカンな指摘もあるが、奈良県の評判は相当落ちた模様。愛県精神の強い私としては忸怩たるものがあるが、こうなりゃ徹底的にやるよ。

なお、改めて表明しておくが、私は太陽光発電に反対ではない。むしろ推進すべきだと思っている。地球規模の気候変動を抑えるには、化石燃料の使用は極力減らすべきだし、原子力は将来に禍根を残す。となると再生可能エネルギーを増やすしかない。そのためには景観など多少は犠牲にしなくてはならない面もある。また耕作放棄地などに設置するのも、好きではないが仕方ないと容認する。

ただ森林を切り開いてソーラーパネルを設置するメガソーラーは、まったく温室効果ガスの削減にならず、逆効果だから反対する。同じく炭素を蓄積している森林を伐採して燃料にするバイオマス発電も反対だ。もちろん、現人類が必要とするエネルギーをすべて再生可能エネルギーとするもので賄うのは無理とわかっているから限界はあるが、できることは取り組むべきだ。

が、今回はそうした次元と違うのである。まったく違う、次元が低すぎる。メガソーラーの是非なんぞを論じる前の申請手続の問題だ。

もし、県側がもっと真摯に住民の声に向き合い、意見は対立したとしてもマジメに説明したり、議論するのならよい。誤りを指摘されたら認めて修正すべきところをしたうえで計画を進めるのなら、「結果として」開発を認める結論になるしても、県、住民お互いの立場を尊重するだろう。

だが、現状はあまりにレベルが低すぎる。計算ミスを指摘されても、認めるでなく、反論するでなく、単に黙ってしまうのである。そして訂正もしないで押し切ろうとするのである。反抗期の小学生か。

それにしても3年確率で降るであろう豪雨で氾濫するところが21カ所とは。30年、50年ではない、3年の間に降るであろう雨量である。平群町のニュータウン(椿台など)はまさに危険にさらされている。

担当者は怖くないのか? 自分が担当したデタラメ申請を認可してから災害が起きたら、徹底的に突き上げられるよ。3年程度まではまだ庁内に籍がある可能性も高いが、そんな自分の身も危うくなるよ。

次からは担当者の個人名も列記して、発言を記録していこうと思う。

 

 

 

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コメント

この件はツイッター等でかなり拡散されており、業界に携わる者達にとっては興味ある話題になっております。さらに業界外の一般の方々にまで浸透させるには、引き続き発信を続けていかなければならないでしょう。年末年始は丁度良いチャンスだと思います。
さて、担当者の個人名を列記する件ですが、私は大賛成です。とかく大きな組織と言うものは、責任の所在が曖昧になりがちです。
例えば、私は大規模な皆伐はしません。太陽光発電パネル架設の為なら尚更です。
何故ならば、大規模皆伐が引き起こす災害が恐ろしいことと、そこに自分が関わったことが末代まで残るからです。因果応報…自分の金に目が眩んだ行為が、子や孫の代に迷惑をかける可能性があるからです。
担当者にその責任を持たすべきでしょう。

困ったメガソーラー(@megasolarnews)
というツイッターにも
奈良県平群町のメガソーラー問題
奈良新聞デジタルがでているようで

次の一手が悩みどころです。
年末年始は、マスコミも動かないし。情報拡散に努めて、新春から各メディアが取材に動いてくれるとよろしいのですが。

奈良県の事例は他人事でなく、自分の住む地域でも起こる可能性が…いや、既に起こっている事だと考える人が増えていると思われます。
詳しい方々に、もっと情報の拡散をしていただき、国民全体で考える必要があります。
年末の熱い流れが正月明けまで続き、流れが渦に、渦が台風に成長する事を期待しています。

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