凶の年始め撮影は
今年の初詣で引いた御神籤が「凶」だったことは先に記したが、たしかに今年はついていない。まだ1カ月しか経たないが……。
父が亡くなったのは、ある意味昨年から予想されたことであったが、その後も何かと不吉なことばかり。
とくに痛手は、カメラを壊したこと。こう見えても十数万円の高級カメラを使っていたのだが、取材に行った先で、かがんだ際にほんの3,40㎝の高さから落としたのだ。それなのに修理に出すと、修理費10万円越え。。。 (゚o゚;) 。泣きそうになる。
それなら新品買うわ~!と修理を断って、4万円のカメラを買い直した(^^;)。まあ、通常の取材はこれで十分な性能がある。まさか取材先でスマホで撮影するのはみっともないからなあ。でも、馴染んだ愛機に未練が残る……。
不幸中の幸いだったのは、取材を終えてからの故障だったこと。で、最後の撮影したものはこれ。
酒を仕込む桶である。今は木桶復活ブームらしい。でもこうした巨大桶となると、職人もだが、素材となる木がなかなかない。結局は吉野杉に行き着くのである。
ただ、話を聞いていると、桶の部材になるには、細かな条件があるそうだ。年輪が密で、無節で……というのは基本であって、ほかにもいろいろある。なかでも面白かったのは、心材と辺材の境目が重要だということ。これで4メートル材を取ろうとしたら、そりゃ、通常のスギでは厳しいだろう。
写真に写っている白い筋のような赤身と白太の間の部分が板の中に走っていると、水がもれないらしい。これは、どうした原理だろう。白太は生きた細胞で、赤身はリグニンが沈着した死んだ細胞というが、それが桶にどういった作用をするのか。
ただ桶材は、かつての四方無地の価格で売れるそうなので、超高級材であることは間違いない。吉野林業復活の鍵は、桶にあり? 風が吹かなくても桶は儲かる、かも。
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