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森と林業の本

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2023/02/12

御所の板塀は一見の価値あり

御所は「ごせ」と呼ぶ。御所(ごしょ)ではない。奈良県の御所市である。

ここは、レトロな町並みを売り出し中。レトロと言っても昭和ではなく、江戸~明治だが。古いお屋敷が並ぶ市街地を見学するツアーなども催されている。かつて大坂から奈良の当時の商業地(田原本や今井町など)への街道が走り、賑わった名残が感じられる。私は一人で歩いたのだが、目立つのは板塀であった。

格子戸や面格子の窓などが並ぶ町並みは、京都などにも多いが、この町では、とくに板塀が多い。

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その古び方が、また風情ある(^o^)。

そうか、昔の建築は、柱や梁ばかりでなく、壁材、それも外観にも多用されたのか。この需要は大きかったのだ。

その中でも目が止まったのは、こんな壁。

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この節の並び方は、もはや意匠だ。一本の丸太から薄板にしたのだろうか。それにしては枚数が多いから、やはり節の位置が同じ木を探して製材したのではないか。節は、今や盛り上がり立体的なデザインになっている。

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現代の家屋ではやりたくても不可能だろうなあ。節を活かした製材なんてない、特注すれば高くなる、耐火にできない、腐食が怖い、強度がない……周辺から総ツッコミされそうだ。
しかし、現代風でもある。背後のむくり屋根の家屋とともに絵になりそう。

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