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森と林業の本

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2023/02/27

ファミリーヒストリーと改名

たまたま目にしたNHKの「ファミリーヒストリー」。矢嶋智人の回である。奈良の古い町並みが映る。

実は我が家も、ちょっとしたファミリーヒストリーに触れた。父が亡くなり、その相続のために戸籍謄本(除籍簿)を手に入れたのだが、ちょっと複雑な面があった。生まれた時は祖父(私の曾祖父)の籍にあり、その後父(私の祖父)の籍に入るも、早死にしたので兄の籍に移る……という段取りがあったのだ。これは昔は家長制度のため、生まれたときの家長は祖父だったからだろう。父が亡くなれば兄が家長になり、その一族になるわけだ。

それはいい。ただ目に止まったのは、私の曾祖父は安政六年生まれになっていたこと。そうか、江戸時代の生まれなのか。

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そして、前戸籍名があったこと。そう、曾祖父は養子として田中家に入っているのだ。その点はうっすら聞いていたのだが、養子に来る前には別名だったとは。これは興味深い。養子だから名字が変わるわけだが、同時に名前も変えたのだ。

そして思い出したのである。

『山林王』のタイトルで出版を予定する土倉庄三郎伝には、多彩な土倉一族が登場するわけだが、資料をたどっていくと不思議な名前がいくつかあった。同人物を指すと思われるのに、名前が違う。別人なのか。

かなり悩まされて、なかには戸籍抄本をとってもらって確認した人もいるのだが、やがてわかってきたことは、結婚や養子などに行くと名前が変わっていたのである。

小菊は容志に、修子はナラエに。亀三郎はいったん三郎になったから2代目新治郎に。また喜三郎は篤ノスケに。そもそも庄三郎だって、実は二人いるのだ。父の庄右衛門は晩年か死後、庄三郎に改名している。墓石名は庄三郎だ。

さらに容志なのか容志子なのか。政なのか政子なのか。いや満佐子なのか。漢字の表記もかなり変わる。龍次郎の戸籍名は龍治郎だし、辰次郎なる表記もある。それが他人の勝手な当て字かと思えば、当の本人の署名までバラバラ (゚o゚;) 。

ついでに言えば明治の元勲の板垣退助は乾退助だったし、原六郎は進藤俊三郎だった。維新時に勝手に改名している。折原静六は本多家に養子に入って本多静六になった。

思えば戦前は、名前はわりと軽く改名したり、漢字は何を使うかいい加減だったようだ。今なら、改名するのはトンデモな手間がかかるのだが。名前は我がアイデンティティである! と気張るほどのものではなかったのではないか。

この改名のおかげで記録を辿る苦労もあるのだが、明治社会の風土というか世間の雰囲気が感じられて興味深かった。

 

 

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