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森と林業の本

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2023/03/08

山道の遷移

裏山を歩いたのだが、こんな道がある。

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どう感じるだろうか。わりと広めの通りやすい道で、ハイカーが多いのだろうか……。

とまあ、そんな想像をするのがせいぜいではないか。しかし、ここはハイカーの少ない裏道で、幹線でもない。我が家から稜線のスカイラインに到達するルートではあるが、マイナールートだろう。それなのに、なぜ幅広なのか。

実は、かつてトラックが走っていたのである。山の中なのだが、そこにため池からの水路を改築するために資材を運び込んだようだ。完成直前に見に行ったことがあるのだが、こんな感じ。

2_20230308135201

それから1年ぐらい経ったのかなあ。その道がこのようになっていた。

3_20230308134501

4_20230308134501ここはトラックの回転場だったように思う。

工事中に通り掛かると、森の散策の気分がそがれたのだが、工事が終わると、道は放置された。いや、手入れしなくてもよいのだが。いずれにしても、そこに草が生えて、法面も穏やかに崩れたのだろう。わりとあっさりと自然の景観になってしまった。以前の山道より広くはなったが、それも時間とともに、草木が生えて、人が歩く部分だけが残されて元の幅に近くなるのかもしれない。

植生だけでなく道も遷移する。まあ、林業用の作業道のように表土をめくり掘削したらそうはならないかもしれないが、上手くすると復元はわりと早いのではないか。もちろん、丁寧に地形を見ると過去の道の輪郭が現れるのだろうし、植生も以前と微妙に違うだろうが、そんなに気にするほどではない。植生こそ、どんどん遷移して、元にもどるのは早いはずだ。

山の変化を定点観測すると、こんな事象にも気付くよ。

 

 

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