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森と林業の本

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2023/03/09

木材搬出、間違い探し

川上村の森と水の源流館に、このような展示がある。

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一昔前の吉野林業で行われていた木材搬出の様子のミニチュアだ。木馬で丸太を運び、斜面は修羅で滑り落とす仕組みを説明している。なかなか上手い模型を作ったな、と思わせるのだが、これを見学した村民からクレームが入ってそうな。その人は、かつて林業に従事していて、まさに木馬や修羅を経験していたのである。だから、この模型には間違いがある、と言ったのである。こんなことしたら、絶対にダメ。そこで

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という間違い探しコーナーをつくった(笑)。しかし70年近く林業やっていたって……すごいね。

さて、その間違いを探していただきたい。この模型の描き方のどこがおかしいか。

 

ヒントとしては、人物がらみである。そこで、その部分をアップしてみる。

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さて、わかるかな。指摘されれば、なるほど! ということだ。わかった人はコメント欄に書き込んでね。

やはり安全第一だよなあ。こんな作業したらアカンわ、という間違い。


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コメント

真ん中の写真、材を下ろしている人、めっちゃ危ない?

木をひっぱってるところでしょうか?崩れ落ちてきたら大けがするから、後ろから押さないと安全じゃない、とか?

材を引っ張る位置が悪いのと修羅の材が下る先に人がいることですかね。

木そりを引く人がショイナをたすき掛けにしていることでしょう。もしそりが暴走したり、荷崩れしたとき、一緒に持っていかてしまいます。せめて肩掛けくらいで逃げられるようにしておかないと危ないと思います。

皆さん、目のつけどころがいいですね(^o^)。

ただ、これは戦前から戦後すぐまでの作業なので、今ほど安全基準は厳しくなかったようです。それでも、これはアカン! と思わせるのは、やはり修羅で丸太が滑り落ちていく方向に人が立つことでしょうね。本当に潰される。

ほかにも、問題点はいっぱいあると思いますよ。そもそも人が丸太を積んだ橇(木馬)を曳くのは重労働すぎるのですが、これは木材大量搬出を実現した当時(明治中頃)の先駆的な技術だったようです。修羅も、低エネルギー低コストの搬出手段として、1990年代まで行っていたところもあるようです。

模型ですから全部を表現しているわけではないと思いますが、木馬にブレーキワイヤーが巻かれていないですね。ブレーキワイヤーがあることを前提とすれば、積んだ材の中央にワイヤーを巻き付ける太い材が出ていなければなりませんが、代わりに細いハンドルのような材がついているだけです。木馬から飛び出ている材はハンドルとしてだけではなく、端を固定したワイヤを巻き付けてブレーキとして使うものですから、その意図した表現が欠落していると思います。

なかなか木馬に詳しいですね。そうです、実はブレーキのワイヤーロープを垂らしていない点も間違い。それに梶棒とする一本飛び出した丸太も必要です。潤滑油とする廃油を入れた容器と、それを垂らす棒もない。

まあ、ツッコミどころはいろいろあります。私も引っ張ったことがありますが、びくともしない。コツが必要です。

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