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森と林業の本

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2023/03/01

AIに負けない記事は書けるか

先日、某週刊誌の取材を受けた。テーマは、ちょっと生臭い地方政治の話。私の専門ではないのだが、それなりに長く住むと、裏事情に通じるのだよ。それをめざとく見つけて? 取材を申し込まれた。

もうすぐ統一地方選挙だが、私の地元では奈良知事選・県議会議員選、生駒市長選・市議会議員選と4つもある。そんな中の某候補者の裏側について突っ込むそうで、私としては、そんなテーマ?そんな人物を? それを全国雑誌が取り上げる意外感もある。中央政界でも、奈良知事選は注目されているのかしらん。まあ保守分裂に加えて、日本維新の会の参戦で3者睨み合い状態だからなあ。(ちょうど今、自宅前を維新の会の候補者が街宣車でがなりながら通った。もう選挙運動してもいいのか? 弁護士なのに。)

奈良知事選を取り上げる、こんな記事も出た(週刊現代より転載)。
高市早苗の孤立で「おひとりさま」の無情…奈良県知事選でみんな「二階氏に忖度」

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これは過去の選挙風景。イメージです。

さて、文春ではどんな記事になるか知らないが、好き放題にしゃべって結構気分はすっきりした(笑)。情報は持っているだけだと腹が膨れる。放出したくなるものだ。でも、終わってふと感じたのは、「私も取材者なんだけど……」である。気付いたら取材を受ける側になっているではないか。近頃、とみに多い。ヤバくない?

実は文春の記者とも、後半はつい脱線して文筆業で生きる悲哀と将来展望(^^;)などを語り合う。彼も悩んでいるのか(笑)。

そういや先日の東京でも同じライター仲間と飲んで、うだうだ言い合ったよなあ。書きたいことと世間の興味にはズレがあるし、評価も想定外の方向に行くことも多い。

私なんかはもう枯れてきて、世間にウケない記事を書くことに喜び?を感じてしまうのだが。ウケないということは、知られていないテーマだったからだと思えば、それを発掘したことを楽しめる。

文章はAIでも書ける時代だ。情報も世界に満ちあふれている。単に取材に歩いて情報を集めるだけではAIと区別がつかない。

となると公開情報からいかに裏に隠された部分を読み取るか、という感度が重要になってくるだろう。情報の切り口、分析、重要性評価……そこに意外性、センスオブワンダーを描けるか。今後は「情報感度」がジャーナリストの勝負どころになるかもしれない。とまあ、そんなことを考えてしまうのである。

そんなライターの末路もとい老後としては、知られざる情報を提供する側、切り口や分析を提供する側に回るという道もあるのかもしれない。……なんだかなあ、と思うけど。

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