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森と林業の本

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2023/03/20

薬師寺の台湾紅檜

なぜか薬師寺に行ってきた。

用事があったからだが、その件はさておき、せっかくだから参拝する。実は、薬師寺をちゃんと見た記憶がない。自宅からは比較的近いのだが……30年ぐらい前に取材で訪れているのだが、その際の印象が最悪というか、クズ坊主に出会ったから忌避感があるのだ。

今回は、30年経って多少は癒えた心の傷(^^;)ワハハ のつもりで見て回った。

そこで目についたのが、この巨木。

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直径2メートルはあるか。樹種は台湾紅檜である。薬師寺は白鳳文化の仏像や建築物が多くて国宝ぞろいだが、昭和~平成に復原修復したものも多い。講堂や回り登楼、そして西搭などはみな復原である。その木材をどうやって手に入れたかという話は端折るが、ここでは台湾から寄贈を請けた巨木が展示されている。樹齢2500年だという。

どうやら芯は抜けていたようだが、その周辺部分だけでも直径80センチ級の柱が取れたようだ。年輪の細かいこと。紅檜はタイワンヒノキの近縁種だが、ちょっと違う。ただどちらも巨木になり銘木なので、戦前から日本が切りまくった。さらに戦後の国民党政府も伐り尽くして、もはや輸出禁止になっているものだ。それを台湾人の好意で寄贈されたらしい。でも、もうダメだよ。

Dsc03662

これは土倉龍次郎が阿里山を探検した際に撮影したとされる写真。真ん中に小さく写っている人物を見つけてほしい。背後の木がいかに大きいかわかるはずだ。タイワンヒノキ、ベニヒの森も龍次郎が発見したのかもしれないのだけどなあ。

それはともかく、いつか日本各地に残るタイワンの木材の軌跡を追いかけたいと思っている。

 

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