古墳時代に飛行機?
奈良県の橿原考古学研究所付属博物館には、発掘されたなかなかの逸品が揃う。わりとそっけなく展示されているものでも、その気で見れば楽しめる要素がいっぱい。石器に土器に木製品、金属まで。
たとえば、こんな展示があったのだが。
単純に奈良盆地の遺跡で発掘される巨大建造物に使われる木材はどこから? という説明であるが、広葉樹から針葉樹に移ったことを示している。なぜ先に広葉樹を使ったのだろうか。身近にあったのか。しかし伐採はどうした。広葉樹なら石器でも切れたのか。針葉樹の方が割って板などにしやすいことに気付いたとして、身近にはなくて遠方の山に取りにいったのか。すると輸送方法を考えないといけない。それは個人技ではなく、多数の人の協力作業がないとできない。これこそ、林業の始まりではなかろうか……なんて想像を広げていくと、古墳時代の林業の萌芽が見られて面白い。
もっとも、私が気に入ったのは、こちら。
これ、鳥形木製品なんて記されていたが、どう見ても飛行機ではないか。とくに2枚目は胴体部分だけなのか、翼が左右に突き抜ける構造だったらしい。モノコック構造の単発プロペラ機に見えてくる。
古墳時代に飛行機なんて、と思うなかれ。
これはコロンビアのインカ遺跡で発見された黄金のジェット機と呼ばれるもの。こうした模型が多数出土するらしい。インカ時代に飛行機?それもジェット機? というわけでオーパーツと呼ばれている。オーパーツとは、発見された場所や時代とはまったくそぐわないと考えられる出土品や加工品のこと。
奈良の古墳のオーパーツとして飛行機の模型だと売り出せないかなあ、と。そういや日本の古墳時代と黄金のジェット機が出土したプレインカ時代は、だいたい同時期だ。
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