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森と林業の本

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2023/06/06

Wedge「日本の森林「孤独死」寸前」Kindle版

先月発行のWedge6月号「瀕死の林業」。なかなか(業界内では)話題騒然、評判が高いらしい。

雑誌版発行後は、徐々にon line版で各記事がアップされているので読まれた人も増えたのではないか。

私としてもうれしいが、実はその前段になったのが、Wedge2010年9月号の『日本の森林「孤独死」寸前』だ。12年以上前の雑誌記事。

当時は民主党政権で、林業改革「森林・林業再生プラン」の立ち上げなど、わりと喧しい動きがあった時期にレポートされた林業記事である。

私は、当時この記事を読んでブログにも記し、「買いですよ」と推した。

WEDGEの森林記事

私はこの号には関わっていないが、その後、立て続けに横行する宮崎の盗伐問題や、皆伐に出る補助金の問題をレポートした。それらをまとめて1冊にした特別版が、なんとKindle版のWedge on lineとして発売れている。

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日本の森林「孤独死」寸前【特別版】 WedgeONLINE PREMIUM Kindle版

今読んでも面白い。背景は違うように見えて、今でも十分に通じる面がある。もちろん、事情や理解が変わった面があっても、それはそれで面白い。とくに宮崎の盗伐事情は、何も変わっていない。盗伐列島とか盗伐大国にっぽんというフレーズが浮かぶほど。だから「瀕死の林業」でも 冒頭に持ち出したのだ。

林業には素人でも、しっかり各所を取材し真っ当に考察すれば、こうした記事は書けるんだ、と思った次第。(逆に言えば、林業界には詳しいはずのライターは何をしているんだ、とつっこまれることは覚悟しなければならない。)

実は、今回の「瀕死の林業」でも同じで、編集部の取材先は多岐に亙る。紙面化していないものも多いのだ。今回は私は企画段階から参加したが、その時にその内容を少し聞かせてもらっている。う~ん、記事化しなかったのがもったいないと思うものもあるし、わりと話題になったから取材したのに使い物にならないかった、というネタもある。それらも合わせて記事になっている。

……それにしても、この13年近くの歳月、何をしていたんだ、というツッコミは誰に向けるべきか。

 

日本の森林「孤独死」寸前【特別版】

戦後、数多くの国民が、苗木を背負い、奥山まで徒歩で分け入って、未来の世代のために一生懸命植えた木々がいま、放置されている。本来伐採に適した50歳という樹齢を迎えた多くのスギは、都市住民にとって、花粉症を引き起こす厄介な存在でしかない。所有者は高齢化し、山に愛着のない世代に相続が進んでいる。自分の土地の境界すらわからなくなっている。手入れされずに荒れていく森林は、国民から関心を持たれないまま、外国人に大規模に売られ始めている、というニュースまである。
これぞまさに森林の「孤独死」ではないか。森林は、木材を生み出してくれるだけではない。洪水を緩和し、水を適度に川に流し、二酸化炭素を吸う。人間の生存にとって欠かせない存在だ。人工林の放置をあと数年続ければ、回復不能なレベルに達してしまう。そうすれば、いつかきっと、手痛いしっぺ返しを食らうだろう。今、手を打たねばならない。

月刊誌『Wedge』2010年9月号(8月20日発売)の特集「日本の林業『孤独死』寸前」に、同誌18年2月号(1月20日発売)の「本末転倒の林業政策 山を丸裸にする補助金の危うさ」(ジャーナリスト・田中淳夫氏)と19年7月号(6月20日発売)の「横行する『盗伐』、崩れる山林 林業の優等生・宮崎県の『闇』(同氏)の記事を加えた特別版です。

 

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コメント

6月12日にグリーン鞍馬にのる機会があったのでウェッジ6月号入手しました。

いいね(^^;)。

でも……大半はネットで読めます(⌒ー⌒)。私の2本梅の記事は、まだアップされていないかな。

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