広葉樹の樹齢と最大径から感じる広葉樹林業
森林総合研究所による北日本の主要な42樹種の寿命と最大径が研究されている。主要樹種とはいうのは、ほぼ広葉樹になってしまうらしい。
北日本の主要樹種の寿命を推定
—天然林の再生のための重要情報—
それによると、トチノキ、ミズナラ、ハリギリの寿命は約700年以上、ミズキ、シラカンバ、ドロノキ等の寿命は短いが約100年以上、北日本の天然林を代表するブナやハルニレは約400~500年以上ということだ。詳しい内容・推定方法は記事を読んでいただければと思うが、次は西南日本の樹種の寿命を出してほしいものだ。
グラフを見ると、北米種の木で飛び抜けて長寿命なのはネズコである。これ針葉樹だな。。。日本の場合はイチイやネズコが針葉樹だが、そんなに長くない。ただ私が、ん?と思ったのは、タイトル(^^;)。
天然林の再生のための研究だったのか。
現在、日本では、人工林の一部を本来そこに分布していた広葉樹林に復元する方針をとっていますが、広葉樹の見た目の大きさだけではなく齢構成の点からも真に原生的な森林を再生していくためには、400~700年におよぶ超長期的なビジョンが必要とされるでしょう。
広葉樹林に復原とか天然林再生というだけでなく、広葉樹の人工林づくりや混交林づくりなども課題としてある。針葉樹の森づくりは、そこそこ研究されて実用にもなっているが、広葉樹の造林方法はまだまだ未確定。
しかし700年と言われたら、もはや方法論というよりも、放置して700年間手を付けなくする法制度の方が必要だろう。いや、その法律だって持続するかどうか怪しい。
林業的に考えると、広葉樹は樹齢200年までに急成長するオオヤマザクラ、ドロノキ、オニグルミ、コブシ……などの木を使うべきか。
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