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2023/07/01

ナショジオの社内ライター、どうなる?

私は以前、GEOというドイツの出版社が発行していた自然科学雑誌の日本版を定期購読していた。ナショナルジオグラフィック誌に対抗して出版したような雑誌だったが、ほぼ全部そろっている。わりと早く休刊したからね(^^;)。

で、ナショナルジオグラフィック誌も、定期的ではないが目についた特集記事が気になったら講読している。どちらも大自然や民族などの自然科学がテーマで写真が売り物。ただ最初に読んでしまえば、その後再び目を通すことはほぼなく、溜まってきたから選り分けして、資料的に残したいものを抜き出して、その他のは処分するつもりだ。ほかにも、創刊後、一瞬で消えてしまった自然科学雑誌は幾種類かあるのだけど、みんな同じ運命だな。

Photo_20230701204601

そんなときに目に止まったニュース。

ナショナル ジオグラフィック、最後に残ったスタッフライターを解雇 

135年間科学と自然界を調査してきたワシントンに本拠を置く同誌は、最後に残ったスタッフライター全員を解雇し、またも困難な局面を迎えた。 

なんと! あのナショジオの社内ライターがいなくなるのか。秘境に何カ月もこもって撮影したような写真とルポが売り物だったが、それをフリーランスで行うのは無理すぎる。社内ライターとカメラマンだからできる面がある。逆に言えば、思い切りコストをかけて製作される記事群だったのだ。それを経費削減のため首切りをしたということのようだ。

現在のナショジオのオーナーはウォルト・ディズニー社だが、人員削減は過去9カ月間で2回目で、2015年に一連の所有権変更が始まって以来4回目となった。9月、ディズニーは同誌の編集業務の異例の再編でトップ編集者6人を解任したとのこと。
やはりネットに圧されて経営は苦しいのか。
世界中で売れているようで、部数は減少傾向らしい。その代わりナショジオTVなんかもやっているけど。 ディズニー映画とランドで儲けているだろうに。。。。

私もフリーランスライターの一人としていわせてもらうと、取材記事を書く際に、もっとも嬉しいのは取材費を潤沢に出してくれる媒体。もちろんギャラが高ければそれはそれで有り難いというか嬉しいのは当たり前だが、取材経費は別途であること。込みにされると、取材しなければしないほど純益が増えるわけで、言い換えれば手を抜きたくなる。そんな記事はどうか。アホみたいに取材して、でも記事にはできなかった情報も仕入れて、さらりと短編記事を仕上げる……のが一番よろしい。なんなら取材だけさせてくれて記事は書かなくてもよければ、もっと嬉しいヾ(- -;)。

まあ、私ほどのベテランになると( ̄^ ̄)、趣味で取材して、ギャラより高く使ってしまうケースもあるのだが、そうして仕入れた情報は、どこかで使い回し、いや活かす場を見つけるものなんだがね。書籍なんかはそうして生まれる。

と、ともあれナショジオの今後はどうなるか。日本版の発行元は日経BP社だけど、日本が自前で取材する記事に、そんなに金はかけないだろうな。

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