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森と林業の本

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2023/08/30

朝ドラの描く台湾領有直後

本日の朝ドラ「らんまん」。いよいよ万太郎が台湾へ調査に出かけた。

これは史実の牧野富太郎が行った台湾調査をなぞっているのだが、私的には大いに注目している。というのは、日本が領有直後の台湾でどんな行動をしたのかに非常に興味を持っているから。ドラマとはいえ、NHKがその場面を描くにはそれなりに調べて映像化しているはず。どんな様子が伝わってくるのではないか、と注目しているのだ。

それは土倉龍次郎の足跡でもあるからだ。ドラマの調査団は、1896年7月出発と言っていたが、実際のメンバーは誰がいたか知りたい。おそらく人類学者の伊能嘉矩が入っていたはずだ。彼は1895年11月に渡台しているが、翌年7月に調査団に入っている。龍次郎は1895年の12月に上陸して、台湾を縦断(台北~台南)したうえに、96年9月に龍次郎と長野義虎で玉山(新高山)に登ったと目される。二人の足どりは重なっているのだ。

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国立博物館の里中氏(おそらく田中芳男がモデル)が調査の内容を説明。しっかり林業が入っている。

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当時は船で基隆に上陸した。当時の基隆港の様子が知りたかったのだが、さすがに港の映像はなかった。もしかして田舎の浜辺に艀を使って上陸したんじゃないかなあ。

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港で迎えの人が、地人にも現地人にも日本語を使えというのは、本当にあったのだろう。占領直後で日本語をしゃべれる中国人も少なかったろうに。なお戦前より台湾に潜入していた日本人もいて、龍次郎の通訳兼ガイドには彼らが勤めている。二人いて、尾形という名が伝わるが、彼らの正体もよくわからない……。

領有直後の日本人の態度はひどかったようだ。当時の資料をあさると、メチャクチャ。日本軍を歓迎していた人たちまで弾圧している。なんだか、ウクライナを侵略したロシア兵と似ている。占領したから何をしてもいいんだと思っていたんじゃないか。それに官吏の腐敗もひどい。それをルポした新聞記事は、政府批判もきつくする。また台湾総督を務めた乃木希典も、腐敗のひどさに触れている。

ただ山地原住民(いわゆる高砂族)には、当初は比較的融和的だった。放置と言ってもよいかもしれないが。後に高砂族の文明化を掲げて抑圧政策に変わるのだけど。もっとも日本人もよく首を狩られたようだwww。

日本の植民地経営を軌道に乗せて、ちゃんと法治を徹底して、人心掌握するまでには、時間が掛かっている。

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そして、何より気になるのが、この言葉。牧野は台湾を縦断したのか。龍次郎の縦断探検と同じなのか。どこか行動記録か日記でも残っていないだろうか。
その後も土倉龍次郎は台湾に滞在し続けるから、伊能や牧野と出会っていた可能性は十分にある。

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こんな文献も手に入れたよ。

 

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土倉家の人々」カテゴリの記事

コメント

途台じゃなくて渡台です新領土獲得に浮かれた当時の日本人もマサカ50年後に祖国が太平洋戦争に負けて全てを失うとは考えてなかったと思います

誤字は直しました。

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